アンナ・レンブケのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
深夜のノリの酒の勢いで買い、なぜ必要な勉強があるのに余計なタスクを増やしてしまったのか、と後悔しながら大急ぎで読んだ。
海外の新書にありがちなのだが、ケースや個人的な事情が非常に多い中で(それは全然良い)、共感性具体性を持たせるためにやっているであろうそれが、翻訳にあたってカタカナ語が増えるために逆に読みづらくなる現象が起こって辛かった。ここの日本語やばいけど脳みそ働いてないので勘弁。
最初のケースは普通に面白かった。こういうケースが読みたくて読んでる。海外の人ってほんまレベルが違うなと思う。
記憶の限りまとめてみる。
「快楽と苦痛は脳の重複した部位が司っており、シーソーに比喩される働きを持っている。快楽の行きすぎた追求あるいは苦痛からの逃避は後々の苦痛をもたらすことになる。その回復は「やめること」から始まる。よくない、自分が辞めたいと思っている習慣を断つことでドーパミンを断つことになり、脳の補修回路をリセットし、小さな喜びを感じられるようになる。断つためには、なるべく物理的な壁を作ることが有効。また、苦痛の側にシーソーを傾ける(めっちゃ走る、水風呂に入るなど嫌なことを続ける)ことでもリセットにつながる。が、これは苦痛の依存症にもつながることがあるので注意。徹底的に正直になることで自覚をもたらし、親密な関係性や充分状態のマインドセット(世界に対する予測可能性、楽観性、安心を感じる心と説明されている)を育むことができる。また向社会的な恥は有効である。(破壊的恥と向社会的恥がある。前者は人からの敬遠、後者は受容と共感を伴った恥)。世界に対してちゃんと向き合う(没入する)ことで本当の癒しが見つかる。」
ここで、「本当の癒し」と書いたのは、一応本文のラストがそれだったからなのだが、、、俺が読めてないだけかもしれないけど急に出てきた言葉だったのでよくわかってない。多分普通の意味。 -
Posted by ブクログ
ネタバレジェイコブが性の欲望に駆り立てられて色々な装置を発明するのが、単純に「面白いなあ」と滑稽に思ってしまった…が、本人は自身の欲望に振り回されて酷い思いをしているんだよな。
ジェイコブだけでなく、色んな患者さんのケースが描かれていて読み応えがあった。
著者も読書依存症のようだったが、読書にハマってるなんて正直羨ましいと思った(まあ日常生活に支障が出てるなら改善した方がいいのかもしれないけども…)。
動物実験でラットを使っている場面が何度か出てくるが、そこが正直きつかった。
可哀想だと思う…けども、彼らがいてくれているおかげで、薬を飲めたり、手を洗えたり、食器を洗えたり、肌を保湿できたり、他にも知らないだけで色んなことができるようになっているんだよなー…。
改めて、動物たちには感謝せねばならないな…と、ちょっと的のズレたところで考えさせられた。
依存症に関してたくさんの情報が書いてあり、なかなかいい本だなと思った。
でも…海外の著者の本あるある・日本語訳が微妙に読みづらい!
せっかくいい本だったので、もう少し滑らかな文章で読んでみたかった気もする。
⭐️全ての人が最初から水平なシーソーを持っているわけではない。うつや不安や慢性的な痛みを持っている人たちは、苦痛の側に傾いたシーソーから始まる。だから精神疾患がある人たちは他の人たちより依存症になりやすいのかもしれない。
⭐️世界中に膨大に蓄えられているどのビールにも手を出さないなどという絶対無理な課題に取り組むのではなく、たった1本のビールを飲まないことに集中すればいいだけだ。
⭐️患者が自分を語る時に自分を被害者として語ることが多く、起こってしまった悪い結果に対してほとんど責任がないというような話し方をするならば、その人の健康状態はあまりよくないことが多く、その先もうまくいかないことが多い。彼ら/彼女らは人を責めるのに忙しく、自分を回復させることに本腰を入れて取り組むことができない。対象的に、自分の責任を明確にしながら物語を始める場合、症状がよくなっていくことが多い。
⭐️母や祖母ならこうあるべき、と私が思っていたように生きることを母に要求することで、私には母の欠点しか見えなくなっていた。母にはいいところがいっぱいあるのに。
⭐️マーク・エプスタインの言葉
「周囲をなんとかしようとすることをやめると、爽やかな気持ちになってきて、いいバランスが見つかり、自発的に動いている自然界や自分の中にある自然とつながっているという感覚が持てる」
⭐️苦痛の側にシーソーを押すことは、シーソーを快楽の側へリセットする。 -
Posted by ブクログ
ギャンブル依存、スマホ依存など、やらなければいけないと分かっていても目の前の安易な快楽に流され、やらなければいけないと考えていることに費やす時間が無くなり先延ばしにしてしまう。
このような自分に何かヒントとなる解決法が書かれていないかと期待して本書を読み始めた。
自分の想像していたよりも重たい、ドラッグや性的指向など様々な中毒者と呼ぶべき人々の実態が書かれていた。海外の事例でもあり、自分の現実世界とは異なる映画の中のような世界観のように感じるが、同じ人間としてのリアルな実話である。
将来の自分がそうならないようにしたいと思わせる内容であった。そして、現実世界から逃げた先の一時的な快楽を求めるのではなく、世界の中に没入することで得られる癒しを追求していきたいと感じた。 -
Posted by ブクログ
科学的エビデンスを元にした脳内で起こっていることの解説書ではなく、精神科医である著者が臨床で得た解釈や気づきをメインとした本。アメリカのAAやそこで行われている12ステップについて説明が不足していたり、脳内機序の省略がすごいなとか、少し論理が飛躍してるなというところが気になってしまった。でも、著者がロマンス小説依存になってた話とか、快楽と苦痛のシーソーの話などは面白かった。運動は細胞には直接的な意味では毒となるが、適度な運動はもちろん身体には薬となる。またさらりとしか触れられていなかったが、低容量のナルトレキソン(オピオイド受容体遮断薬)が逆に痛みを緩和する話も興味深かった。しかし苦痛も行きすぎると依存症となる。冷水浴でそんなにたくさんの神経伝達物質が高まると知らなかったし、エクストリームスポーツもまた極限のストレスによりドーパミンどばどば状態になるのだ…。
こうした状態から回復するためには、運動やセルフバインディング、そして「徹底的な正直さ」と、他者とのあたたかい絆や回復のためのコミュニティ、そして高ドーパミン製品に逃避せずに人生や世界と向き合うことだと筆者は説く。むりなセルフバインディング等で依存から脱してもその先が孤独で「欠乏状態のマインドセット」でしか生きられない人生であるなら、結局は同じところに戻ってきてしまうのだ。この「十分状態のマインドセット」をもち、人とのあたたかい繋がりを持つのに必要なのが、「徹底的な正直さ」だというわけだ。