かつて存在したらしい生きものの名前が字だけで次から次へと登場する。
エルギネルペトン、ヴェンタステガ、チュレルペトン、パルマステガ、イクチオテスガ……
ググってみてもヒットしないものも多く、どんな姿の生き物なのか調べることは早々にあきらめた。
意味不明なカタカナ文字をきちんと読んでいる自分が馬鹿ら
...続きを読むしくなり精神的にイライラしてきた。
絶賛する人が多いので頑張って読んでいたが、4章まで読んで"この本ダメかも"と感じ始めた。
学生じゃないしテストがあるわけでもない。無理して読むのは時間の無駄だ……
現在の地球上にも多種多彩の生物が存在するので、いちいちどんな奴か気にせず大枠だけ捉えるようにした。
7章の途中から、花が咲く植物やさえずる鳥たち、ワニや哺乳類が登場してきてストレスなく読めるようになった。
生命は困難な環境にうまく対処しながら命をつないできたが、大部分の種が絶滅し新しい種に置き換わっている。
・海・水中生物の進化
・陸上への対応、恐竜、鳥、哺乳類
・猿から人
・未来…人から???
11章でヒト族がホモ・サピエンスだけになったところで地球生物全史は現在に到達する。
ここまでなら、ナショナルジオグラフィックやニュートンなどヴィジュアルが充実している図書の方がいい。
12章とエピローグの未来の歴史を考察する部分が本書の読みどころだと思う。
現在までの生命の歴史(&地球の歴史)の知識を前提にしているので説得力が増す。
不確定要素が多すぎて未来の予想図を描くのは困難だが、地球上の生命の歴史から察するに人類の存在期間は短いのだろう。
あと数千年で絶滅しても不思議ではない。
人類がいなければ絶滅していなかった生物は多いと言う。
人類は地球環境を短期間で急速に破壊しているとも言う。
だが、地球に対してはそれほど人類は凄い存在でもない。
地球の地殻変動をも止められないし、地震や火山活動や台風の制御もできない。
ヒトの力など自然界の力に比べたらちっぽけなものにすぎない。
ヒトは千年後なんて考えないし、自分が生きている間さえ良ければいいくらいにしか思っていない。
ヒトが自ら住みにくい地球環境を作り絶滅の時期を早めても、ヒト以外の生物がその環境に適応し進化するだけだ。
そして、かつて非常に短い期間だがヒトという生物が地球にいたことを知るのかもしれない。