ヘンリー・ジーのレビュー一覧
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『風や天候は、玄武岩だけでなく、炭素を含んだ膨大な量の堆積物を酸素の届かない深海へと洗い流した。炭素が酸化して二酸化炭素になると、温室効果で地球が温められる。しかし、炭素がなくなってしまうと、温室効果が止まって地球は冷える。このような炭素と酸素と二酸化炭素によるダンスが、その後の地球とそのうえで蠢く生命の歴史にリズムを刻んでゆくのだ(訳注:実際には、水蒸気が最も温室効果が高く、気温の上下のメカニズムはきわめて複雑である)』―『2章 生物、大集合/超大陸の分裂』
学校を卒業してから四半世紀以上も経つとかつての常識が塗り替えられてしまう。それをアップデートするという訳ではないけれど話題の著者の一 -
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原題:THE DECLINE AND FALL OF THE HUMAN EMPIRE
本書は「ローマ帝国衰亡史(The History of the Decline and Fall of the Roman Empire)」になぞらえて、ホモ・サピエンスの起源から絶滅の予兆までを描いた、壮大な叙事詩である。全体は「台頭」「洞窟」「脱出」の3部、全12章からなり、各章の冒頭には「ローマ帝国衰亡史」からの引用が記されている。
第1部「台頭」では、人類の祖先である初期ホミニンの登場から始まり、他の人類たちの特徴と、その中でホモ・サピエンスがどのようにして他の人類を凌駕し、最終的には地球を支配す -
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とても面白いのだが、いくつか疑問は残る。
最大のものは、以下の理屈。
いつか人は絶滅する。それを回避するためには、宇宙に行こう、という結論。
人口増加のスピードが緩くなっており、今後、人口は減る方向に向かう。
その理由として、女性の教育、男性側の精子の減少、といったことがある。
ここ最近において、人類が地球を大きく改造できるようになった理由は、単純に数が多かったから。数が多いことで簡単には絶滅せずにすみ、技術も蓄積された。確率論として天才も生まれ、技術を発展させた。
この数が減ると、天才が生まれづらくなる。結果として、科学技術が発展しなくなる。
数が減ると、小さな場所で小さな集団で暮らす -
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ホモ・サピエンスは多様性に乏しい。チンパンジーの群れの方が遺伝的に多様。
他のホミニンと違って、ホモサピエンスは自分たちに都合よく環境を変え始めた。足を踏み入れた場所では、たいてい破壊が続いた。
その結果、大型の動物は姿を消していった。中型犬より大きな動物のほとんどが絶滅した。
第1部
私たちの共通の祖先は、約20万年前に生きていたひとりの女性。「イヴ」アフリカ出身の母
他の種との交雑。
今日、アフリカ以外のルーツを持つすべての人には、ネアンデルタール人由来のDNAが2%含まれている。
デニソワ人も、現代人にわずかながらDNAを残している。東アジアや東南アジアにその傾向が見られ、高地で -
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地球の誕生から地球上の生命の行く末まで1冊にまとめられていた。サピエンス全史や銃•病原菌・鉄と同じような内容かなと思っていたが、それよりも全然もっと広い範囲が書かれていて興味深く読むことができた。ただ、古生物学や進化生物学などの知識がある程度ないとちゃんと楽しめないなと思った。カンブリア紀あたりから生物の名前が徐々に出てくるようになるが、その生物の見た目が分からないとイメージが全く沸かず、画像検索でもしながらでないと、ただのカタカナの羅列を読む作業になってしまう。自分は大学院まで生物を専攻していたので少しは分かったが、それでも途中で知らないカタカナばかりが出てきて、途中で投げ出しそうになった。
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ネタバレタイトルの通り超圧縮、ハイスピードで地球生物の全史を振り返ってくれた。
多分、さまざまな足元の発見によって、我々が学生時代に学んだものからはかなりアップデートされているのがよくわかった。
専門的な言葉をなるべく避けて、絵なども交えながら説明してくれていたのが良かった。
今後数千年のあいだに、人類は消滅する!
地球の歴史からすると、人類による炭素急上昇のグラフは、ピークは高いが幅は針のように狭く、長期的には検出できなくなる。
先史時代、太古の昔の出来事により、遺伝的な多様性が足りないこと、現在の生息地の喪失による絶滅負債、人間の行動や環境の変化による少子化、より局所的な、小さな集団が直面する -
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ネタバレ世界的ベストセラーとなったユヴァル・ノア・ハラリ著「サピエンス全史」「ホモ・デウス」を思い出す。
何かのサイトで紹介されていた本書、気になり購入し、台風14号の影響による大雨で外出も出来ない休日を利用して読んでみました。
地球に生命が誕生してから38億年の歴史が約300Pに集約されていました。
地球が誕生してからの過酷な歴史、絶滅と進化を繰り返してきた生命の歴史。
知らないことばかりで非常に興味深く読み終えることが出来ました。
レビュー
【目次】
1章 炎と氷の歌
太陽が生まれた瞬間
生まれたころの地球
コンロで煮えたぎる鍋のように
生命の誕生
三〇億年の支配者
宇宙でもっとも危険な -
Posted by ブクログ
かつて存在したらしい生きものの名前が字だけで次から次へと登場する。
エルギネルペトン、ヴェンタステガ、チュレルペトン、パルマステガ、イクチオテスガ……
ググってみてもヒットしないものも多く、どんな姿の生き物なのか調べることは早々にあきらめた。
意味不明なカタカナ文字をきちんと読んでいる自分が馬鹿らしくなり精神的にイライラしてきた。
絶賛する人が多いので頑張って読んでいたが、4章まで読んで"この本ダメかも"と感じ始めた。
学生じゃないしテストがあるわけでもない。無理して読むのは時間の無駄だ……
現在の地球上にも多種多彩の生物が存在するので、いちいちどんな奴か気にせず大枠だ