読売新聞社会部「あれから」取材班のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ2025/8/20-31 ある面で、下世話とも思えなくはないが、どの記事も興味深く読めた。生きていると大なり小なり「まさか」ということはやっぱりあるわけで、あとがきにもあるように、その渦中にある人、直面した人はその後も人生が続いていく。何ててことのない市井の人の人生史を知るのが楽しい。良いとか悪いとか評価するのではなく、それぞれの生き方があることを改めて教えてくれる本だと思う。想像するだに苦しかったであろうとか、夢のようであっただろうとか思いを巡らせた。読書メーターで知った本だが、既刊の前書も読んでみたい。また、この本の中で出てきた人が経験をまとめて出されている本も何冊か紹介されているので読ん
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Posted by ブクログ
2025/05/29予約12
新聞購読契約をやめてから日々のニュースではない記事を目にすることがなくなり書籍で出版してもらえるのはありがたいです。ネット記事はあふれているけどやはり新聞記者の記事は信頼できる。事件事故の後、世間から忘れられても当事者の人生は続く。その後を知らなくても生きていけるが知っていることは多いほうが考え方も豊かになると信じている。フェイクを見分ける自信がないので今後もこのような企画は続けてほしいです。
印象に残ったのはジャストシステムの一太郎。その当時、そんなにすごい事だったのか。先を見る目のある人のおかげで今がある。
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読み物として凄く良かった、という率直な感想。
収録されている22の記事は古いもので1956年〜直近2019年までの出来事を読売新聞社会部記者がメインとなって「あれから、あの人はどうなったのだろう」(p3)という視点で取材・執筆した内容。
飛び抜けて古い「マリアンヌちゃん裁判」と1980年放送「3年B組金八先生 第2シリーズ」、「92年夏の甲子園で松井を5敬遠」「TBSの宇宙特派員計画」以外はいずれも私自身も見聞きしたニュースばかりであったので、実際感を伴って読む事が出来たのが大きい。そういう意味では30代半ば以降の方のほうがすんなり腹落ちする本かもしれない。
とはいえ「腐ったミカン」という -
Posted by ブクログ
報道とは事実とその結果が流れてくることが多く「その後」が放送されることは少ないと思う。
そんな中で、世間から注目を集めた人を中心にその人の「その後」を記したのがこの本である。ゴーストライター騒動の新垣隆氏、生協の白石さんの白石さんなど自分でも知っているような人が今はこんな人生を歩んでいて、そしてあのときどんな心境だったのか、というようなことが克明に描かれている。
彼らが日本中から注目を受けた「あの時間」から、今の時間に至るまでの「その後」と「これから」の人生を必死に生きようとする人々の話には心を打たれました。
今でも続いている「あれから」を読んでみたいと思いました。 -
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ネタバレ2022/09/17リクエスト 8
星の数があるなら、10個以上。
2、日本初の飛び入学で大学生になった17歳
飛び入学ができる程素晴らしい頭脳を持った彼。
そのまま研究を続け、大学院にまで進む。その後、研究機関に職を得たものの、生活に困窮するほど低賃金だった。
「世の中にはプロを目指してもなれない人はいる」
トレーラー運転手として現在は、家族での生活が成り立っている。
日本では研究者は生活に困ることも多いと聞いたことはあったが、これほどとは。素晴らしい宝である頭脳を、こんな形で失ってもいいものなのか…
8、3年B組イチの不良、加藤優になった17歳
役者デビューして、頑張って30歳前まで -
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平凡でありふれた人生を生きてきた人間に起きた「まさか」のできごと。解雇された会社を訴えたら、日本初のセクハラ訴訟の原告となった女性。中国で突然、拘束され6年間の収監された男性。いきなり懸賞だけの生活をテレビ中継されたお笑い芸人。大人気ゲーム「ぷよぷよ」を生み出したプログラマー。箱根駅伝で倒れ、チームを失格させてしまった大学生。
彼らは予期せず、世間の注目を集めたが、それは人生のほんの一瞬。彼らにとって、世間から注目を集め、切り取られた一瞬だけが人生ではないし、人生はその後も続いていく。そんな「続き」の先に何があるのか。
本書はそれぞれの人生を丁寧にたどり、忘れられない過去への向き合い方と人 -
Posted by ブクログ
ネタバレ事件の当事者として、マスコミで有名になってしまった人のその後の人生を取材した、読売新聞の特集記事を書籍化したもの。
国会議員、鈴木宗男氏の、アフリカ出身の秘書。
赤ちゃんポストに預けられた幼児。
プロレスの技で相手を死なせてしまったレスラー。
松井秀喜に5打席敬遠を投げた甲子園投手。
金八先生で一躍有名になったけど、その後は活躍できなかった俳優。
その後どうなったのかな?と読者が興味をそそられる。
あの人、一時は有名になったけど、その後は平凡な人生やねぇ!とか、ひどい事件に巻き込まれて、かわいそうだなぁ、それに比べれば、私の人生はまだまし、とか人間は人の不幸を見て安心するところがあるので、ゴシ -
Posted by ブクログ
読売新聞の連載企画を新書にまとめたもの。それぞれ興味深い話だが、新聞の連載企画記事ということもあり、各10ページほどの記載で取材も浅く、物足りなさが残った。本書で取り上げられていた警視庁初の科学捜査官の話はご本人の書かれた「警視庁科学捜査官」を読んでいたが、そこで感じた感銘は本書では伝わってこなかった。プロジェクトX的な話もあるが、映像の迫力には勝てない。新聞という媒体の中途半端さを感じてしまう本だった。
【目次】
はじめに
1 「ぷよぷよ」生んだ会社がはじけ、消えたワケ
2 山一元No.1営業マン、再就職先では「最低なサラリーマン」に
3 文民警官がまいた種――息子はカンボジアに殉じた
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