加藤靖のレビュー一覧

  • あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集

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    「あいつらにはジャズと呼ばせておけ」これは痺れる。

    ジーン・リースについては、英国植民地ドミニカ生まれ育ちの白人に対する、本国イギリス人からの蔑視(こいつらは本物のイングランド人ではない)を抜きにしては語れない。
    生まれ育った故郷であるカリブの島では支配層でありながら、母国であるはずのイギリスでは一段下の存在として扱われる。同時に、育った島は白人プランターへの憎悪を募らせてゆき、支配者としての一族は没落してゆく。
    どこにも居場所がない感覚、帰属先を失った異邦人。

    そしてもう一つは、女性が社会的、経済的に男性の管理下にあった時代への反逆だ。
    コーラスガールやモデル(マヌカン)として働いたジー

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    2026年01月03日
  • あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集

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    鈴木いづみを思わせる感じ。強そうで脆い、メチャクチャなのに彼女の中には切実で変えられないものがある、それが文章から伝わってくる。女嫌いなのに女に注目する感じも似ている。
    鈴木いづみは空虚な時代に生まれたと感じていたけどジーンさんは激動の時代と激動の人生を生きた。鈴木いづみはジーン・リースを読んだのだろうか?読んでいたら自分のことのように感じたのではないか。
    危うげで、強かで、嘆いてるけど笑ってる。
    周りを見るときの目が似ているのかな。

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    2022年09月19日
  • あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集

    Posted by ブクログ

    そう言えばジーン・リースって短篇を読んだことなかったなあと思っていたら、それもそのはず、本邦初だそう。

    結構無頼だなと思うんだけれど、時々クスッと笑ってしまうユーモアもあるんだよ。

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    2022年07月05日
  • あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集

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    60冊目『あの人たちが本を焼いた日 ジーン・リース短篇集』
    (ジーン・リース 著、西崎憲 編、安藤しを他 訳、2022年7月、亜紀書房)
    1950〜70年代にかけて活躍した晩成の女流作家、ジーン・リース。
    短篇の内容はいずれも世間に疎外された女性を扱ったものである。
    時代設定が分かりづらく、また掴みどころのない抽象的な作品も多いので、彼女の生涯を調べた上で読み進めていかないと理解が追いつかないかも知れない。

    「わたしはほんとうにはどこにも属していないし、属すためのやりかたを買うお金もない。」

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    2022年08月29日