小砂川チトのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
VRの世界でゾンビの肉片を回収・清掃する「わたし」を描く。「わたし」の自己中心性がなんとも生々しく、現代を写しているように思う。
ゲーム内で散ったゾンビの血肉は、自然となくなるイメージがある。それを仕事にする、というのはどういうことなのか……。そんな「わたし」の視界、「わたし」の世界の解釈の仕方に自己中心性を感じる。
「わたし」には現実の身体と、VR内の身体の二つが分離して同時に存在し、普段は境目がなくなっているが、片方の刺激によって分離した身体を揺さぶられると、大きく混乱してしまう。
以前、MMOで遊んでいたときのことを思い出す。そこにいる実態のわからない人たちと、私は普通に対話し、一緒に -
Posted by ブクログ
ネタバレ芥川賞受賞作
AIが仕事を奪う社会。
そんな近未来を描いた物語に惹かれて手に取った1冊。
読み進めるうちに、
「今いるのは現実世界? それともVRゲームの中?」
その境界が少しずつ曖昧になっていく。
舞台となるのは、ゾンビゲームの世界。
主人公は、誰にも気づかれることなく、ゾンビの骸を片付け続ける掃除婦。
感謝されることも、褒められることもない。
それでも、誰かが必ず担っている仕事。
読後に心に残ったのは、
「人はなぜ働くのか」という問い。
そして、当たり前のように存在する仕事の裏側には、誰かの支えがあるということ。
AI時代だからこそ、人が働く意味や、名もなき仕事の尊さについて -
Posted by ブクログ
ネタバレ主人公の他責っぷりがとっても良い。無能さの証明と饒舌な言い訳が雄弁。それだけでどういう人物であるかが嫌というほど理解できる。救われたいくせに救われる努力はしたくない、救われなさがとても良かった。
細かいことを言い出せばキリがないが、作者のAIに対する憧れが強すぎる。ちょくちょく現実的な(SteamだのXbox だのプレイステーションだの)実名が出てくる割に、AIに対する解像度が低い。自己崩壊と自己治癒だかが出てきたが、そういったループを回すのになぜに『わたし』との対話型である必要があるのか。ましてやゲームである。
夫がどこにいったのか、表現を見る限り常時給電HMD(要はワイヤード)な中でど -
Posted by ブクログ
ネタバレ『家庭用安心坑夫』
ところどころひらがな表記を使用してる。主人公、小波はおそらく受動的な人間。母の死、父の介護を半ば強引に強いられていた過去があり、それを記憶から抹消している。このひらがな使いは、成熟しきれてない小波を表現しているのかな、と感じた。
内容について。
コロナ禍によって仕事がなくなり、無意識下でけろっぴのシール、そしてツトムの幻影を見始め、そこから過去に囚われ、過去に向き合う為に実家に戻るという話運び自体は、既視感が否めない。
だが、そのツトムが廃坑テーマパークのマネキンで、昔、母親から父親だと言われて育ったというエキセントリックな設定が斬新で良い。
前半の少し不穏な空気から、小