久生夕貴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレタロットと紅茶という個人的に推すしかない組み合わせだったので。
タロットカードは一時期嵌ったんですけど、作者さまが後書きで書かれていた通り「未来を占う以上の意味を見出せず」離れたタイプ。
でもこの作品を読んだおかげで、もう一度タロットやりたくなってきました。
今ならもう少し掘り下げて読み解けそうな気がします。
雨の日かつ人生に悩んでいる人にしか辿り着けないタロットカフェの物語。
辿り着くお客様はおにぎり店の店主の女性や彼女の友人を中心に、彼女たちの関係者ばかり。
連作の物語ゆえに関係者から関係者へ繋がっていくのは致し方ない。
世界は狭いかもしれないが、狭いからこそ次は誰がカフェに辿り着くのだ -
Posted by ブクログ
ネタバレ咲たち東平家を見守る精霊は楠だし、確かに町の名物は咲かなくなったとはいえ大きな桜。
タイトルの意味とはと思っていたところに、終盤明らかにされた真実。
確かに「桜守の君へ」捧ぐ物語だった。
少し想定とは違ったけれども。
(タイトルとしては、主人公やや置いてけぼりなので)
咲が精霊たちの頼みごとをこなしながら、人と植物、そして人と人との様々な縁に触れて成長していく物語。
最初は失恋やら何やらで後ろ向きな部分も多かったが、途中に出会った西橋さんの支えもあって、咲は立ち直っていく。
個性的な精霊たちも魅力的だし、咲のバイト先の先生も素敵な人。
彼女を取り巻く世界は、とても優しい。
槐と金木犀の話は -
Posted by ブクログ
ネタバレ初手から番(パートナー)に男装がバレる展開が起こると明かされるので、そういう意味のハラハラ感はなく気軽に読めた。
陰陽師の士官学校という特殊な状況ながら、中身は割と賑やかでわちゃわちゃした学園ものな印象。
陰陽師関係のことを現実世界の授業に置き換えたら、そのまま普通の学園ものとしても楽しめそう。
いや、御曹司たちが多いので、セレブな方の学園ものか。
ただお兄さんのことはどうなったのとか、恋愛面では一応の決着はついたものの親への説得はどうするんだろうとか、解決していない件がちらほらあって気になった。
もう少し踏み込んだエンディングが欲しかったかも。