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感情タグBEST3
Posted by ブクログ
咲たち東平家を見守る精霊は楠だし、確かに町の名物は咲かなくなったとはいえ大きな桜。
タイトルの意味とはと思っていたところに、終盤明らかにされた真実。
確かに「桜守の君へ」捧ぐ物語だった。
少し想定とは違ったけれども。
(タイトルとしては、主人公やや置いてけぼりなので)
咲が精霊たちの頼みごとをこなしながら、人と植物、そして人と人との様々な縁に触れて成長していく物語。
最初は失恋やら何やらで後ろ向きな部分も多かったが、途中に出会った西橋さんの支えもあって、咲は立ち直っていく。
個性的な精霊たちも魅力的だし、咲のバイト先の先生も素敵な人。
彼女を取り巻く世界は、とても優しい。
槐と金木犀の話は特に胸にくるものがあって泣けた。
金木犀の精霊は抜群に個性的だったのもあって、強く印象に残った。
オネエにカピバラって……(しかもカピバラの件は、壮大な伏線でもある)
伏線といえば、色々な設定に細やかな伏線が用意されていたように思う。
丁寧に練られた物語だった。