ジュリー・クラークのレビュー一覧

  • 私の唇は嘘をつく

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    この人の前作「プエルトリコ行き477便」も面白かったけど、これも面白かったな。途中しんどくても読後感が悪くないし、エンタメ性が高いので読んでいて苦じゃない。北欧ミステリーばっかり読んでると好感度の高い主人公に会うことはなかなかないので(ドイツミステリーとかも割とそうかも)キャットもメグもどちらも良かった。メグは詐欺師だけど標的を選ぶ基準が序盤からきちんと明かされているのでちっとも不快じゃなかった。むしろキャットのほうが苛ついてくるというか……まあ最後はキャットも綺麗に終わったので良かったです。この人の作品また読みたい。

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    2025年10月12日
  • プエルトリコ行き477便

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    ネタバレ

    【人間不信になる現実、でも誰かを信じたい】
    アメリカの小説、新鮮でした。

    各章短く、テンポよく、
    2人の女性、クレアとエヴァのシーンがほぼ交互に綴られる。

    プエルトリコゆきの477便のチケットを持ったクレア。
    搭乗前に、クレアとチケットを交換するエヴァ。
    失踪を試みる二人が交わった空港での出来事を起点に、
    エヴァのそれまでと、
    クレアのその後について、
    目が離せなくなる。

    登場人物があまり多くなくて、
    シーンが変わっても置いていかれずに読めた。

    人に助けてもらうこと、
    形跡を残すこと。
    信じること。

    生きると決めたなら避けられないのかも。
    どれだけ人間不信に陥っても。
    誰か信じられる

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    2024年05月11日
  • プエルトリコ行き477便

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    プエルトリコに行くクレアは夫の暴力と支配から逃れたかった。クレアに空港で声をかけたエヴァという女性は夫の安楽死を手伝ったのでオークランドに戻れば逮捕される可能性があるという。
    今の生活から逃れたいと思う2人は空港で航空券と身分を交換することに。
    クレアはオークランドへ。
    エヴァはプエルトリコへ。

    2人の女性のことが交互に綴られていく。

    クレアはオークランドに着いてから当初乗る予定だったプエルトリコ行き477便が墜落したことを知り、今後のことを模索する。
    エヴァは何者なのか、実は何から逃れたかったのかが段々と明らかになる。

    序盤から終始ハラハラするサスペンス。
    とても面白かった‼︎
    不安だ

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    2024年02月05日
  • プエルトリコ行き477便

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    読み終わって、そう、後書きまですべて読み終わっても、どきどきする本にたまに出合うことがあります。
    わたしにとって『プエルトリコ行き477便』はそういう本でした。

    登場人物はふたり。
    ひとりは上流階級に嫁ぎもうすぐ上院議員に立候補しようとしている夫に虐待されているクレア。
    もうひとりは薬の売人をしてひとりでひっそりと生きているエヴァ。
    ふたりの視点で交互にものがたりは進んでいきます。
    クレアの視点は現在進行形でクレアの語り。
    エヴァの視点は三人称でプエルトリコ行き477便に搭乗することになるまでの状況がえがかれている。
    過去と現在が語られることで相乗効果ってめちゃくちゃ上がることもあるんだな。

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    2023年08月16日
  • 私の唇は嘘をつく

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     『プエルトリコ行き477便』が、二人の女性の運命の糸がクロスする面白さにツイストを入れて、面白かい読み物だったので、続いての本書も迷わず手に取る。二見書房と言えば女性ロマンス路線の文庫なのだが、この作家は従来の狙い通りの女性読者層はもちろん、さらにすべての読者層に受け入れられておかしくない実力派の書きぶりを見せてくれる。

     前作と同様に二人の女性の一人称で語られる二つの世界。一人は、不幸な過去を持つ女性詐欺師で、もう一人は彼女に復讐心を抱く駆け出しジャーナリスト。どちらの一人称もぐいぐい読ませる。その運命の交錯のデリカシーさや、それぞれの女性が抱える秘密の事情もページを繰る毎に次第に明かさ

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    2023年05月13日
  • プエルトリコ行き477便

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    掘り出し物に当たった^o^!と感想を書いている方がいらしたので、興味を持った作品
    乗っかって良かったデス☆(*'▽'*)
    海外サスペンス
    舞台はプエルトリコだと思っていたが、カリフォルニアのバークレーといったところか
    全く違う人生をやり直そうとする2人の女性クレアとエヴァ
    共通点は、逆境に耐えながらも友達には恵まれていたが、余りにも悩みが大き過ぎて相談出来ずに葛藤する日々を送る所
    最後闇に包まれた部分が明らかになり、え?そうなの?!!(◎_◎;)となりました
     

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    2022年12月12日
  • プエルトリコ行き477便

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    二人の女性が新たな人生を手に入れるために飛行機のチケットを交換するが、一方の飛行機が墜落してしまう。とにかく続きが気になって読み進めてしまう。自分の名前も人生も全て偽って新しい土地でやり直すのがどんなに大変なことか。当たり前のように平和に暮らしているが、何者にも脅かされないことがどんなに幸せなことか。本当に苦しい時に助けてくれる人が身近にいることがどれほど心強く感じられることか。人が絶望からぬけるには、やはり一人ではどうしようもないこともある。人間関係は大切だと感じた。

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    2022年09月04日
  • プエルトリコ行き477便

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    読みだしたらノンストップでした。権力者のDV夫から逃げる妻、というありがちな設定だけど、そこから先はまるで読めない。最後まで楽しめました。

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    2022年07月07日
  • プエルトリコ行き477便

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    ネタバレ

    今の生活から逃げ出したい2人の女性が出会い、お互いの身分、航空チケットを交換する。

    そこからそれぞれの過去と現在が代わる代わる描かれていて、物語の運びというか、構成が見事だった。。

    逃げることの恐怖、臨場感がものすごく伝わってきて、ハラハラしながら読み進めた。

    翻訳もとても読みやすくて良かった。

    最後は涙しました。 

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    2022年02月15日
  • プエルトリコ行き477便

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     思わぬ拾い物という印象が強い一作である。まだこれが二作目という新人女流作家には、目のつけどころの良さと、ストーリーテラーとしての稀有な才能を感じさせられる。邦題は原題の直訳ではないけれど、なかなか洒落た納得のゆくタイトルであることが、本書を読み始めればわかって頂けると思う。

     本書を読み始めると、まずページを繰る手が止まらなくなる。クレアとエヴァという二人の境遇の異なる女性が出会うのは、ニューヨーク、ジョン・F・ケネディ空港。しかも小見出しによれば「墜落事故当日」。え? 

     二人の女性が航空券を交換するシーンがこの小説のスタート地点だ。見ず知らずの他人同士として、初めて出会った女性二人が

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    2022年02月13日
  • プエルトリコ行き477便

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    夫の暴力から逃れる為に失踪を図るクレア、空港でクレアとチケットを交換したエヴァ。
    見知らぬ女性になりすまし、新しい人生を始めようとするクレアパートと、エヴァが空港でクレアとチケットを交換するまでを追うエヴァパート、2つのパートを交互に読んでいくうちに高まる緊迫感。
    読ませるサスペンス/スリラーでした。
    描かれている女性同士の友情も見どころです。
    色々書くとネタバレになりそうなので、サスペンス好きな人はとにかくぜひ読んでみて!

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    2022年02月09日
  • プエルトリコ行き477便

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    違う本ほしくて本屋来たのにタイトルからしておもしろい予感しかしなくて衝動買い。最初から最後までずっとハラハラドキドキさせられる、2021年に読んだ本の中で一番良かった。主人公2人の女性の痛々しいまでの精神描写が非常に臨場感があり、抑圧された環境でストレスに晒されたことがある全ての人にすすめたい

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    2022年01月22日
  • プエルトリコ行き477便

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    その場から脱出したい女性がふたり。片方は夫からの凄まじい虐待に遭い、もう片方は犯罪がらみのやばい状況。空港でばったり会って航空券を交換したら現状から抜け出せるのか。

    どうか無事に逃げられますようにとひたすら願う。一時逃げられたとしても、その後の生活に不安を抱くようでは駄目。とにかく完全に振り切ってと。

    臨場感が凄い。歳を取るにつれて片仮名の名前が頭に入りにくくなっているため(笑)、海外ミステリーは年に数冊しか読まなくなっていましたが、こんな作品を読むと俄然もっと読みたくなる。

    冒頭に「勇気を持って自らのために声をあげたすべての女性に捧げます」とあります。見てくれている人、助けてくれる人は

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    2021年11月09日
  • プエルトリコ行き477便

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    ネタバレ

    面白かった!
    ハラハラスリルもある。
    エヴァ生きてて欲しかったなー
    まさかダニエルと通じていたとは。
    最後はリズの家で再会して友達になって欲しかった。
    いやー、良かった!

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    2025年07月03日
  • プエルトリコ行き477便

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    とっても面白かった 良かっただけに個人的にはラストの部分は認めたくない笑 もっと違う世界線でいいじゃん小説なんだから、、、

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    2025年02月15日
  • プエルトリコ行き477便

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    だいぶ前に読んだから記憶が遠いけど
    中弛みするけど後半またジェットコースターのようにグイグイ読める作品。

    今の空港セキュリティではあり得ないけれど、
    実際に起こったかのような臨場感とミステリーを楽しめた。

    他人の人生を生きるって
    誰もが一度は想像してみたことがあるはずで、
    でもこの作品では、人生を交換した相手の
    過去や経歴は一切知らず、事故的に交換することに。

    全て回収できたのか謎なぐらい伏線が多くて、
    気になる箇所をメモすれば良かった…笑

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    2024年10月01日
  • プエルトリコ行き477便

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    ネタバレ

    面白かった。
    身分を交換するという設定だけで大好物。話のテンポやわかりやすい文章も読みやすくて◎。
    サスペンスとしては、最後、夫の魔の手が迫り、直接対峙する…という方がハラハラして面白かっただろうけど、この物語の一番のテーマは、抑圧された女性たち、戦う女性たちへのエールだから、これでいいのだろう。
    結末はとても切なくて、なんとも言えない気持ちになった。

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    2024年08月10日
  • プエルトリコ行き477便

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    逃げる二人は空港で行き先を交換した。
    そして片方の飛行機は墜落した……。

    物語は生き延びた一人が逃げ続ける様子と、もう一人の墜落事故の出来事が、交互にそれぞれの目線で描かれていく。

    近寄ってくる人を疑い、自分を諦める、どうしょうもない苦しさ。
    我慢するも逃げるも先が見えない苦しさと、「#MeToo」と声をあげるための覚悟が、自分のことのように伝わる。

    始まりからラストまで、ずっと緊張して読んでいた。

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    2024年03月12日
  • プエルトリコ行き477便

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    ネタバレ

    有名人の夫の暴力に悩み失踪計画を練ったクレアだったが直前で予定が変更になってしまった。混乱のなか、空港でエヴァと身分を交換した直後、交換した飛行機が墜落する。彼女は死んだこととなって生きていく、、

    クレア(1人称)と女性(3人称)の2視点から描かれる。精神的に追い詰められていくサスペンス要素と徐々に分かる真実、変わっていく展開が面白かった。

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    2024年01月20日
  • 私の唇は嘘をつく

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    ネタバレ

    冒頭、ジャーナリストのキャットの様子を見て、不動産業者のふりをしているメグはとんでもない詐欺師なのだろうと想像する。

    ところがいまいちキャットに肩入れできないまま進むうち、メグもある人物に騙された過去があり、目的があって詐欺を繰り返していることがわかります。

    同著者の『プエルトリコ行き477便』のほうが好みではあるものの、これも心が震える読み応え。歳を取るにつれて国内小説ばかり読むようになったけれど、こんなのを読むともっと海外小説を読みたくなる。

    落ち込むだけなら誰でもできる。「正義」と「復讐」は違うということ。これは正義。

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    2023年09月22日