松本慎一のレビュー一覧
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ネタバレフランクリンは、1706年ボストンに生まれ、印刷業で立身、政治活動にも身を置き、アメリカ独立宣言書起草委員会にも名を連ねています。アメリカの駐仏全権公使としてパリに居住し、フランスともゆかりのある人物です。雷の研究や発明でも有名と、多才な人物だったようです。
自伝は長い期間をかけて紡がれていて、その時々の正直な思いが盛り込まれています。栄達のため、というよりはより良い人生を歩むための人生訓を後世に残しては、という周囲の人からの薦めもあった、と書かれています。
有名なのは、フランクリンの13徳、でしょうか。一週間ごとに一つの徳目に集中的に取り組むことを繰り返し、年4回転させ習慣づけることから13という数字になったようです。節制、沈黙、規律、勤勉、誠実といった項目は、日本人の道徳感覚と近く、すんなりと受け入れられるものばかりです。
「ものぐさは、錆と同じで、労働よりもかえって消耗を早める。一方、使っている鍵はいつも光っている」
「畑仕事で身代起こしたく思わば、鋤にせよ鍬にせよ、自ら使え」
といった言葉を読むに、フランクリンの自助(Self Help)の基本姿勢が良くわかりました。今の時代にも通じる金言が多く、アメリカ建国時の空気がわかるような気がしました。 -
Posted by ブクログ
ベンジャミン・フランクリン(1706~90年)は、米国独立運動の中心人物として活躍し、米国建国の父の一人といわれるが、本書は、概ね50歳台までを自ら描いた半生記である。
フランクリンは、政治家としてのほかに、外交官、実業家、著述家、物理学者、気象学者として幅広い業績を残した万能人であったが、本自伝で語られる勤勉性、探究心の強さ、合理主義、社会貢献は、まさに建国直後の米国の理想的人間像を象徴しており、本自伝は米国のロング&ベストセラーの一つとなっている。米ドルの100ドル札の肖像が、ワシントンでもリンカーンでもなく、フランクリンであることからも、米国人にとっての存在の大きさがわかる。
日本でも、明治時代にサミュエル・スマイルズの『自助論(西国立志編)』とともに盛んに読まれ、また、福沢諭吉の『福翁自伝』に影響を与えたとも言われている。
本作品では、自らの体験が、失敗も含めて率直に語られているのだが、そのスタンスは常に前向きである。失敗についても、そこから何を学んだかが記されており、著者が、単なる回顧録としてではなく、後に続く若者へ伝えるものとして書かれたことがわかる。特に、道徳的完成に到達することを目指して作った「十三徳」では、「第一、節制~飽くほど食うなかれ。酔うまで飲むなかれ」、「第四・決断~なすべきことをなさんと決心すべし。決心したることは必ず実行すべし」、「第十一、平静~小事、日常茶飯事、または避けがたき出来事に平静を失うなかれ」など、具体的なものから理念的なものまで、様々な心掛けが示されている。
また、本岩波文庫版では、自伝とは切り離されて出版され、主に勤勉と節倹の説いている『富に至る道』も付け加えられている。
自己啓発書としても、古き良きアメリカ的思潮を知る書としても読める古典である。
(2010年2月了) -
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「何か恩恵を受けると、その重荷を自分の肩からはずして、天なる神に押しつけようとするのがお坊さん連中のやり口だと知っているもので、それで君はあくまで地上においておくように工夫したというわけだね。」
ベンジャミンフランクリンの自伝。この本を読むと、彼がいかに自信家だったかわかる。はじめの少年時代が面白かった。他にも、周囲の人を巻き込んだ企画を考えた際には、自分が発案者だと隠し勧誘したほうがうまくいったという話が良かった。また、新聞への寄稿は乗合馬車とは違い、人を選ぶという話、寄付を募る場合には世間でそれを話題にしてから行うのが良いとする話も参考になった。 -
Posted by ブクログ
1.この本を一言で表すと?
著者が自己形成の実験記録とてまとめた本。
2.よかった点を3~5つ
・十三徳樹立(p137)
→いずれも真っ当な内容だと思う。
・十三徳の管理表(p140)
→日々の行動を記録し、欠点を可視化して改善するのは現代の手帳術に通じるものがある。
・事実、規律の点では、…この徳の不足を身に染みて感じている次第である。しかし、…私は自分が心から願った道徳的完成の域に達することはもちろん、その近くに至ることさえできなかったが、それでも努力したおかげで、かような試みをやらなかった場合に比べて、人間も良くなり幸福にもなった(p147)
→理想と現実のギャップを冷静に認める姿勢が良いと思う。
・私がかように自分の勤勉ぶりを事細かに、また無遠慮に述べ立てるのは、…この物語全体を通して勤勉の徳がどのように私に幸いしたかを見てこの徳の効用を悟ってもらいたいからである(p101)
→真面目に一生懸命働くことが重要であるという教えだと思う。
・日曜は私の勉強日だったので、日曜の集会には早くからでないことにしていたが、だからといって、宗教上の主義をまったくを持たないわけではなかった。(p133)
→求めている説教が聞けないとわかったらお付き合いで参加することはしないというのは実利的な考えだと思う。
・私の発明を盗んで人が特許をとったのはこれだけではない。そのような時、私はかつて争ったことがない。というのは、特許を取って自分が儲けようという考えはないし、それに争い事は好まないからだ。(p188)
→人格者だというのがわかる。
2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・アメリカの独立運動にどのように関わったのかというところが一切書かれていないと思う。
3.実践してみようとおもうこと
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5.全体の感想・その他
・全体として、この本は自伝として書かれたものではなく人生の記録として書かれた本だと思う。
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Posted by ブクログ
デール・カーネギーの『人を動かす』に記述のあったアメリカ資本主義のキーパーソンであるフランクリン自伝を手に取ってみた。恐らく原文ではとても素晴らしいことを書いてあるのだろうと思うも、自分には直訳風の日本語訳が合わずしっくりいかない。原文を読めるような語学力がないのが残念。中でも有名らしい十三得を記す。毎日自問しこれを習慣化していくべしとの事。
いきなり食べ過ぎなワタクシである。
≪十三得≫
第一 節制…飽くほど食うな、酔うほど飲むな
第二 沈黙…駄弁を弄するな
第三 規律…物は場所を決め、仕事は時間を定めよ
第四 決断…なすべきことをなさんと決心しべし
第五 節約…浪費するな
第六 勤勉…時間を空費するな、益有ることに従え
第七 誠実…詐りを用いて人を害するな
第八 正義…他人の利益を傷つけるな
第九 中庸…極端を避け、激怒を慎め
第十 清潔…身体、衣類、住居の不潔を黙認するな
第十一 平静…小事、日常茶飯事に平静を失うな
第十二 純潔…性向に耽り頭脳を鈍らせ信用を失うな
第十三 謙譲…イエス、ソクラテスに見習え