土井隆義のレビュー一覧

  • 「個性」を煽られる子どもたち 親密圏の変容を考える

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    中学生向きの小説なんか読むと、本書で語られていることがなんとなく理解できる。分析は鮮やかだし、論理は明快。
    でも思うのが、もうちょっとちゃんとデータを提示してほしいな、ということ。昔と比べて今がそうなのであれば、昔のデータが必要なのだけど、そのあたりの提示が少ないのが気になった。もちろん、こんな薄い本だから仕方ないのかもしれないけど。

    あと、ではどうするか、というつっこんだ処方箋も読みたかったなあ。僕にはとても解決策が想像できない。

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    2015年01月24日
  • 「個性」を煽られる子どもたち 親密圏の変容を考える

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    親密圏で素の自分を表出することは、他者との対立の危険をはらむようになったため、装った自分を表現せざるを得ない。ストレートに自分を表出しないことは自己欺瞞であると感じ、親密圏における人間関係が加速度的に重く感じられるようになってきている。

    オンリーワンへの強迫も、はじまりは一律詰め込みに対するアンチテーゼだったのでは?人間は難しい。

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    2015年06月14日
  • つながりを煽られる子どもたち ネット依存といじめ問題を考える

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    2014年6月初版
    土井隆義 著
    ==

    【以下、読書メモでーす】
    ・メビウスの輪
    ・コミュニケーションの同期性の過剰化
    ・つながり依存といじめ
     仲間はずれになりたくないから、いじめに加担する。
     人間関係を破壊するいじめではなく、維持するためのいじめ。
     「つながり過剰症候群」

    ・友人や仲間のこと
     「充実感を覚える」と「悩みや心配のもと」は
     2002年と比較して両方上昇

    ・「コミュニケーション能力」という言葉が
     頻繁にメディアに踊るようになったのは2004年から。
     日本の失業率が急激に悪化した時期と重なる。
     元々島国で、同質性の高い日本人が、
     価値観の多様化・自由化を迎えて

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    2014年10月24日
  • 「個性」を煽られる子どもたち 親密圏の変容を考える

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    学校の課題で読みました。
    子供たちの友達関係のこと、個性に対しての考え方などいろいろ書いてあってなるほど、と思うことが多かったです。

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    2014年01月26日
  • 「個性」を煽られる子どもたち 親密圏の変容を考える

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    ちょっと古いが今も大勢は変わらないのでは。公共圏の人を人と認識できないという表現は面白い。

    「個性」を求められる時代も長くなった。「個性」と「共通性」の総体として個人を捉える視点を教育者は持っているか。

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    2014年05月06日
  • キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像

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    1980年代以降の価値観の多様化がコミュニケーション重視をもたらし、そのため、若者がキャラを演じ、かつ、自己をキャラ化することになった。結果として、異質なキャラを排除するような社会へと変貌してしまったという本。
    しかし、1980年代の価値観の多様化というが、そこまで、多様化されたのだろうか。また、キャラ化云々の議論も、「キャラ化」概念を持ってこずとも説明できると思う。空気とか。
    短いからかもしれないが、色々と物足りない本であった。

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    2013年01月06日
  • キャラ化する/される子どもたち 排除型社会における新たな人間像

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    ネタバレ

    ケータイの端末が「圏外」表示になるだけでパニックになる高校生がいる―そんな文章からこの評論は始まる。
    若者に見られる人間関係の格差とは。カースト化された人間関係と現代のキャラ化社会とは。
    現代社会の新しい形について読み解き、新しい人間関係にメスを入れた斬新な評論である。


    本書が提言する現代の人間関係の在り様とは、結論から言うと、新宿命主義と寄りどころの無い存在論の発生である。
    自己肯定の場が極端に減った現代において、人々は閉じたコミュニティーを形成し、そしてその殻に閉じこもる傾向が増えているといえる。だが、内部では表面上の個人が互いを「キャラ化」するという行為をしていて、決してありのままの

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    2010年12月08日