クイーム・マクドネルのレビュー一覧

  • 悪人すぎて憎めない

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    1999年、アイルランド。ダブリンでは武装強盗が頻発していた。現金輸送車を襲う鮮やかな手口から、警察本部はカーター一味に目をつける。特捜班に入った刑事バニーと相棒のグリンゴは一味を監視する任務につくが、ジャズシンガーの黒人女性シモーンと出会ったことで、運命が大きく変わり……。『平凡すぎて殺される』につながる衝撃の過去編にして、最高のバディ・ミステリ!

    前作が今一つだったので、やや心配だったが、読んでみたら、ユーモア控えめのノワールでした。お勧めです。

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    2025年04月13日
  • 悪人すぎて憎めない

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    ネタバレ

    2025年の18冊目は、クイーム・マクドネルの「悪人すぎて憎めない」です。「平凡すぎて殺される」に始まるシリーズの前日譚、主人公は若き日のバニー・マガリー刑事になります。個人的にもアノラックは大好きです。結論から言うと、これが一番好きです。いつもの良さに加えて、ハードボイルド的要素(解説ではノワールと言及されています)も加わり、ネオ・ハードボイルド、ネオ・ノワールの良作に仕上がっていると思います。強いて言うならば、最後、全てが読者が想像する方へと収斂して行く様子が、予定調和的と捉えられる事かもしれません。決して、嫌いな訳では有りません。驚きが欲しいだけです。
    舞台は、1999年のアイルランド、

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    2025年05月11日
  • 平凡すぎて殺される

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    この小説のリズムに慣れるまで時間がかかった。
    ちょっとしたジョークの応酬やクセのある登場人物の振る舞い、それと名前多すぎ問題で途中で誰が誰やら、中盤まではそんな感じで戻って読み直すことも多々ありましたが、慣れてからは一気に読みました。
    アイルランド小説の王道を知らないだけに急展開も楽しめたし、登場人物のクセも楽しめた。

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    2023年05月26日
  • 平凡すぎて殺される

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    主人公は世を拗ね訳あってケチケチ生活をしている青年ポール、そのポールに見舞客の無い老人の話し相手を依頼した看護師のブリジット。その老人は…(ネタバレになるから言えないが)で、ポールは命を狙われることになり、ブリジットと2人逃げながら解決策を探っていく。
    ユーモラスでシニカルなストーリー展開、しつこいくらいウィットに富んだ会話、ジョーク、例え。文章に慣れるまで時間がかかった。全体はミステリーなのに、一つ一つの場面ではコメディ的で、悲壮感が無 く慣れてしまえば読みやすい。登場人物がみんなそれぞれキャラクターが立っていて個性的で面白い。

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    2022年11月30日
  • 平凡すぎて殺される

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    寝たきり状態の老人に人違いで襲撃されたがために、命を狙われるハメになった主人公の逃亡と真実の追求への顛末を描いた物語。だんだん「こういう文章か」というクセに慣れたら、個性あるキャラクタにも愛着がわいてそれなりに楽しめました。

    ただ万人向けかというとどうでしょう…。(アイルランド)ローカルネタ多めなユーモア、映像畑出身だからか目で見て想像できるように比喩や装飾性を多めに描いたキャラクタの外見や行動など、結構な独特のクセがあり、それがそのまま文章量の多さにつながってもいるので、「逃亡劇」のわりにはさほどのスピード感を感じられなかったように思えました。

    ただ主人公と看護師の、厳しい現実と立ち向か

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    2022年07月26日
  • 平凡すぎて殺される

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     翻訳までされる海外のユーモア・ミステリーは、たいてい外れがない。しかも本書は翻訳者が原書で読んで、いたく気に入ったための持ち込み企画作品だそうだ。さればこそと読者側からの期待値も込めてしまう。無論ただものではないはずだ、と。

     しかし出だしを読んでゆくにつれ、少し後悔の念が。ぼくの場合、食べ合わせがよくなかったのかもしれない。ルースルンドの『三日間の隔絶』、ウィンズロウの『業火の市』といった超ド級のシリアス・アクション大作ニ作の読後だったので、この本を読み始めた途端、思わず膝が砕けそうになった。そこら辺にいる人たち皆にこの本を読ませたら、吉本興業の公演のお笑い芸人たちみたいにどどどっと、倒

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    2022年07月16日
  • 平凡すぎて殺される

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    ギャングのおじいちゃんの死にたまたま居合わせたために、ギャングから狙われる羽目になったポール。どうやって逃げ切るか…

    ところどころジョークが入ってくるんだけど、クスリとする系のジョークで、メインは逃亡劇。一緒に逃げてくれる看護師とのロマンスもほんのりで、読み始めると夢中になって読める本だった。

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    2025年07月19日
  • 平凡すぎて殺される

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    28歳のポールは、どこにでもある顔立ちで、取り柄もやる気も特にない。
    その平凡さが仇となり…?

    ホームの老人達を訪問して、ポールを身内と思い込んだ彼らを慰める日々を送ってました。
    ところが、ある日、敵と間違えられて、ほぼ寝たきりの老人に襲われてしまう。しかも、その噂は広まり…?

    気立ては悪くないのにね~。
    ただの人違いなのに、大騒動が始まります。
    ぽんぽんと弾む文章で進むユーモア・ミステリ。
    言及がわかるとニヤッとするけど~わからないのももちろんアリ。
    読後感も悪くはないけど、☆は平凡な?三つね(笑)

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    2025年03月12日
  • 平凡すぎて殺される

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    まあまあかな。イギリス流の過剰なギャグ満載の筆致は、個人的には重く感じる。もう少し人物描写とかしてくれたら良かったかと思う。平凡すぎる顔のことがあまり話に関係してないのはなぜか?

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    2024年09月01日
  • 平凡すぎて殺される

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    ネタバレ

    彼らのジョークがわからない部分があったり、元ネタがわからないので、本当はもっと面白いんだろうなと思いながら読み飛ばしました。
    癖のある言い回しや文章に慣れれば映画の中のようなストーリーを楽しめるのではないかなと思いました。
    個人的にはバニーがなかなかいい味を出してました。

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    2024年08月19日
  • 平凡すぎて殺される

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    いわゆるクローズドミステリー的「公権力に解決を委任できない」状況を主人公の境遇とイベントのスピード感で無理やり創出する思い切りのいい構成が好き。会話のユーモアも個人的にはツボだけど、たしかにスタンドアップコメディ的センスな気もするので、ここは個人的な好みもかなり入っていると思う。
    ただ、申し訳ないけどあまりにも青木氏の訳がひどい。主述関係が不明な文章が多いし、総じて日本語として汚い。せっかくのテンポの良さを殺していると思う。
    シリーズもののようなので、手に入ったら原書で読もうと思った。

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    2024年05月29日
  • 有名すぎて尾行ができない

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    平凡すぎる顔が特徴の青年ポールは、恋人のブリジット、元警官のバニーと探偵事務所を始めることにした。さっそく、謎の美女が依頼に訪れる。彼女は国中が注目する不動産開発詐欺事件の被告人三人組のひとりの愛人で、その男の浮気調査をしてほしいと言う。ポールは依頼を引き受けたが、相手を尾行しては見失っているうちに、またも殺人事件に巻きこまれてしまい……。

    途中から何についての物語なのか、読んでいて分からなくなってしまった。

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    2024年04月16日
  • 平凡すぎて殺される

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    著者が現役のコメディアンとあってか、回りくどく皮肉めいた言い回しの乱用に馴染めず、序盤は読み進めるのに苦戦したが、登場人物のキャラクターがしっかりと立っているので、慣れると俄然面白くなる。コメディとシリアスのバランスも中々良い塩梅。今作が小説デビュー作でもあるようで、粗さは幾らか目に付くが、概ね楽しめた。但し、ポールの過去はもっと仔細に描いて欲しかったかな。訳者が今作に惚れ込んで自ら出版社に企画を持ち込んだらしいが、もう少し小慣れた翻訳にはならなかったのだろうか。原文に忠実だというなら仕方ないのだけれど。

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    2022年04月26日
  • 平凡すぎて殺される

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    コメディー要素が強いなぁと読んでいたら、著者は執筆当時現役のコメディアンだったとか。重苦しくないのは好感だが、もう少し読み易くならなかったものか。シリーズとして発表されているようだが、バニー部長刑事が気に入ったので活躍してほしい。

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    2022年04月07日
  • 平凡すぎて殺される

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    28歳のポールの特徴は“平凡すぎる”顔だ。病院を慰問し、彼を自分の身内と思いこんだ老人たちを癒す日々を送っている。ある日、末期ガンの老人を見舞うと、錯乱した彼に誰かと間違えられてナイフで刺されてしまう。その患者は悪名高い犯罪者で、ある有名な誘拐事件の関係者だった。警察に衝撃が走る一方、ポールはさらに爆弾で命を狙われた。身を守るには逃げながら誘拐事件の真相を探るしかない。巧みな構成が光るノンストップ・ミステリ!

    アイルランドつながりで、新刊本を読んでみた。つかみはOKだが、後半ややとっ散らかった感じ。映画がらみの言及が楽しい。スティーブン・セガール・マラソン、最高です。

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    2022年02月26日