小田ひで次のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
母が男と逃げ,父の手で田舎の実家に預けられてしまった少女ミヨリが,森の中に住むたくさんの精霊たちとの交流を通じて次第に心を開いていくというような物語です。
大切な森がダム建設で湖底に沈んでしまうという計画を知り,ミヨリたちはダム建設をやめさせようと立ち上がります。「少女が森の精霊と交流する」「開発から自然を守ろうとする」というところで,ジブリの「となりのトトロ」や「平成狸合戦ぽんぽこ」を連想しますが,それらの作品とはどうもテーマが別のところにあるような印象を受けました。
森がどうの精霊がどうのという話はメインテーマではなくて,それを通してミヨリと母親との関係を描こうとしているんだと感じました。ミヨリは森の精霊たちとの交流を通じて,人は他者(人間でもあるし自然全体でもある)に生かされている,また逆に自分の存在が他者を生かすことになる,ということに気付いていきます。しかし母親は最後までそのことに気付かず(というか認めず),誰にも頼らず生きているように見せかけてそのくせミヨリに寄りかかりっぱなし。ミヨリがそんな母親から一人立ちする,というところが一番のテーマであるように受け取れたのですが,どうでしょう。
小田ひで次の作品は『クーの世界』とその続編である『夢の空地』しか読んだことがありませんが,どの作品も読むたびにいろいろなテーマが読み取れて面白いので,『ミヨリの森』も読む人によって読み取るテーマが違うかもしれません。そんな感じを失わずにアニメ化してほしいなぁと思ってます。「自然を大切にしよう!」的なテーマに一本化されてたらどうしよう。 -
Posted by ブクログ
岩手ゆかりのマンガ家集結して、岩手を題材として書き下ろした10篇のマンガ集です。岩手県にゆかりのあるマンガ家が多いことに驚きました。
岩手を題材にしていると言っても、観光地ばかりが登場するのでなく、風土や日常、マンガ家達の故郷への想いが中心に描かれています。
岩手の観光地を知ろうと思って読んでしまうと、がっかりすると思いますが、岩手を理解するという視点で読むのが良いかと思います。
岩手県庁が企画したという観点からは、岩手の何を売ろうとしているのかが中途半端になってしまっているという印象でした。とは言え、このマンガをきっかけに岩手のこと(存在)を知って貰うきっかけとしてよい企画だと思いました。
個人的にはバンカラの応援団が主人公の地下沢中也さんの作品が好きでした。