窪田啓作のレビュー一覧

  • 異邦人(新潮文庫)

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    物語が意外な展開をしていくところや、主人公の人柄に強い興味を引かれ再読。主人公の普段の生活では自分の意志があまりなく人に流されて生きているような人柄に感じたのですが、事件を起こし判決が決まってからの死や神に対する意志の強さが印象に残った。

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    2026年02月17日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    現代西洋哲学を学ぶ一環で読んだ。
    一見冷たい人に思えるムルソーは、他人の物語に組み込まれるのをどうでもいいと感じていて、自分を取り巻く海や空や温度に自分を委ねていた。(委ねるというのも違うと思うけど適切な言葉が出てこない。)
    マリイに対しても、結局他人だし自分の目の前を通過する物体であって、マリイの物語にも興味がない。ただ目の前に現れた自分の人生に登場する「魅力的な女性」なだけだった。

    他人の物語に興味はないが、自ら然る「自然」にはよく耳を傾けていた
    ただ在る、ただ生きてる、いつか来る死に向かって
    そういうムルソーには、神を語る他人がいちばん煩わしいんだろうな。

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    2026年02月10日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    すごい小説だった。
    カミュの処女作。

    文章が非常に読みにくいのが、単純にそういう文章なのか、
    主人公の分裂した思考を表現しているのか気になる。

    後者だったらびっくりする。

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    2026年02月01日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    ムルソーと自分には似ているところがあるような、ないような…
    読み終えたあとも、ムルソーはどんな人間なのか?とページをめくりながらぐるぐる考える。

    ママンの埋葬のときの看護婦の言葉を聞き、「逃げ道はないのだ。」と思い、その言葉を獄中でも思い出す。これがムルソーの人生の捉え方なのかな、だから、自分の周辺で起きたらことや自分が起こしてしまったことを淡々と受け入れていて、無関心や無感動な人間に思えるんだろうか。

    カミュを読むのが初めてというのもあってか、とても難しかった…
    他の作品も読んでみたい。

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    2026年01月15日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    客 が一番すき。
    伝わらない善意、それがどこまで行っても善意でありそれもまた、示し合わせの上にあるということ、そして人間はどこまで行っても人間で、その暴力性や理解しがたさも、’人間'という言葉でひとくくりに、理解しえてしまうこと多義性というよりも、その環境下であらゆるかたちに変化?順応?していく生き物としてのうーん、ずる賢さ?狡猾さ?を、それと意識せず体得している それを上から眺める(便宜上この言葉で表現します)箱庭感、というのか、心情がビシビシに伝わってくる劇、お芝居、舞台をみているようだ

    涙するまで生きるも観た。アンサーと、願望がないまぜになった映画。わたしはとても好き.
    やる

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    2023年04月10日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    ネタバレ

    転落とその他短編がいくつか載っているが、転落のみを読む。多分読むのは二回目。

    上流階級にいた人が、人生のむなしさを感じ、自らの意思で浮浪者のような暮らしをする。というのがそもそもの粗筋かな。

    粗筋からして低俗な感じは受けるが、結局それがカミュの魅力なのかもしれない。
    カミュの場合は、人間の暮らしに近いところを書いていて、人間とは何かとか正義とは何かとか、にはあんまり近寄らない。だからこそ、悩んでいるときや青春時代に読むと感動するのではないかと思った。

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    2022年05月21日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    あらすじに書いてあることがまさにそのまま起きる。
    ただ、あらすじを読んだ感じではワルでサイコパスなよくあるエンタメ小説の殺人鬼みたいな主人公なのかとおもってたけど、実際は淡々としている主人公だった。

    あらすじには一貫性がない男、と書かれているけど、私には一貫して無関心で他者に共感する心がない無神論者というようにかんじた。

    他人がどう思おうがどうしたかろうが、まぁ自分に不都合がなければそれでいいのではないかというような徹底した無関心。
    他人を理解しようとも理解されようともしないから、最後の牧師のようにズカズカ心に踏み込んでくる他者は煩わしい以外の何者でもないのかとおもった。
    彼のなかには彼し

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    2026年03月10日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    衝撃的 これだけのものを処女作で書いているのが凄い。サイコパスを本人の視点から描いたと思われる作品で、読者は理解しがたい人間の心を体感しているような感覚になる。

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    2026年01月12日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    「わたしはあと何年残っているかを数えてみました。()そしてわたしには自分の義務をまっとうするだけの時間がないという考えに悩まされたんです。なんの義務かですって?分かりません。」
    「最後の審判を待つのはおやめなさい。それは毎日行われているんですから」
    カミュの場合、ジュネの場合を考えて、サルトルという人のことを考えてみたりする。サルトルの何を?わかりません。

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    2018年11月24日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    酒飲んだ後に橋を渡るくだりのとこが好き。カミュは基本小難しいので、これくらい適度に断片的な方がいいでしょう。「異邦人」に感動したので、別テイストのこちらに触れられたのも良かったです。ポップ哲学に合掌!

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    2011年05月08日
  • 転落・追放と王国(新潮文庫)

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    中編『転落』と、六つの短編からなる『追放と王国』。
    転落:カミュの作品の中では異質な暗さ。じっとりとしたような。しかしそれでいてスッと入ってくるカミュの思想。
    追放と王国:舞台もそれぞれな話の中、様々な形で描かれている「追放」のさまと「王国」の姿。「王国」が現れるならそれでいい、というわけではもちろんないのだが、それを拠り所にして生に立ち向かうような力強さを感じる。

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    2010年06月06日
  • 異邦人(新潮文庫)

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     やっぱ難しい…。
     
     自分自身の感性に正直に、社会の規範や期待、共感という同調圧力に屈せず、「太陽のせい」で人を殺したと語る主人公ムルソー。
     
     人間の生への不条理に抗した、論理一貫性がない、などとされているが、社会の規範や期待に抗うという点で、実は社会の枠組みに囚われているのはムルソー自身では?これは自分の頭が悪いせいかな…頭のいい人、教えて。
     
     まあでもなんかわかるようでわからず、淡々と展開される雰囲気には何か惹かれるものがある。この点が古典的名作とされているの理由の1つかもしれない。

     おじいさんの愛犬は見つかったのかな…。

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    2026年03月28日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    手元にあったこと、犯罪小説を強化して読もうと思っていたこと(無論、犯罪事態に興味があるわけではなく、勉強の必要性があり……と言う背景)から読んだ。古典的名作であること以外は知らなかったが、思った以上に読みやすいというのが第一印象。

    ムルソーは母親が死んだ翌日に女を抱き、「太陽がまぶしいから」という供述のもと人を殺す。これだけ読むと異常者に見えるのがこの本を読んでいる間の彼の行動は極度に異常なものではなく、一般的な人の思考様式のひとつ……と思えてしまう側面もあるのだ。

    ただ、彼のなかには激しい欲求があり、それを抑えることのできない人間である、ということはひしひしと伝わっている。女に感じる性的

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    2026年03月17日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    裏表紙のあらすじ全部がネタバレなので読まない方がよいです。

    この本は、第1部と第2部に分けられて構成されている訳だが、第1部の文章が読みづらくて頑張ってざっくりと理解しながら読んだ。
    老人がショートカットを駆使して葬儀の列に追いつく逞しさが滑稽でお気に入り。
    第2部では刑務所で主人公が生活に順応していくさまが淡々と描かれていて、罰をうけている風に感じさせなくてちょっとだけ独房で過ごしてみたくなった。

    その後の裁判シーンの罪の基準が人間性に重きを起きすぎているように感じでいまいち入り込めなかった。

    不条理さにもあまりピンとこず…
    共感能力の薄い順応力の高い男の話?
    あまりに全体にピンとこな

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    2026年03月11日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    第二部を読み始めてすぐ、第一部は第二部のための前振りだったのだなと気づいた。これは、第一部だけでも十分、不条理小説として成立すると思う。そして普通は第一部で終わるところを、第二部を書いたところがこの小説の独自性だと思った。
    うっすらと全てがどうでもよく、うっすらと絶望していて、けれどやろうと思えば仕事も人付き合いも異性関係もできてしまう主人公の、たまたまそうなった人生の一つの分岐を書いたものと感じた。

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    2026年03月07日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    初めは主人公の人柄が掴めず、あまり作品に入り込めなかったのですが、中盤から主人公の思想が形を成していくように感じ、理解できるようになっていきました。共感できたか?と言われると微妙ですが…。
    翻訳小説ということで、やはり日本語原作の小説よりも読みにくく感じました。
    ただ、解説がとても分かりやすく、個人的にはとても納得のいく作品解釈が為されており、解説も含めると非常に良い作品だったと思いました。
    解説の中で代表的作品として紹介されていた「ペスト」も、読んでみたいと思います。

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    2026年02月26日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    快不快、関心無関心をベースに皆生きているも、その内容が大多数と同じようにチューニングされていないと異邦人になってしまう
    電車の軋み、夜がおりる前の空のざわめき、マリイとの触れ合い。主人公が思考を挟まずに五感レベルで味わっていた快感、不快感と同じように、社会が回りやすいように調節された場面-感情-行動の条件付けに従うことが五感レベルで皆には染み付いている
    足で踏み締める砂の感覚が心地いい、焼けるような太陽の日差しが鬱陶しい、これらの感覚が肉体にとって真実でしかないのと同じように、さまざまな観念が知覚器官を通じて真にそこにあるものと判断される
    一枚思考を隔てはするが、知覚の異なる他者の目にどう映る

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    2026年02月01日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    魅力的な主人公であった。
    人は自分の理解できる・扱える視点でしか他者を理解・観察できないのだなと感じる。
    カミュの不条理に対する実存主義的態度が反映された作品。

    別件:
    本書はロラン・バルトによるエクリチュールの議論においても重要

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    2026年01月28日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    読む前にあらすじを知っていたが、いざ読んでみると印象がだいぶ変化した作品だった。
    太陽が眩しかった、と言うシーンは詩的な美しさを感じていたが、通して読んでみると、それは、言葉に出来ないもの、諦めを前にした自身の正義に感じた。が、それがなぜか、とまではわからない。

    審判を前に、前にせずとも彼は正直でいたんだろうな、という印象を受けた。
    2部に入ってからは面白く、最後の数ページは圧巻。むしろ面白さを求めて読んだ際にはそこに至るまでが長い。

    ママン=主人公の構図
    養老院から出ることのできないママンと
    牢獄から出ることのできない主人公。
    それが重なる瞬間があった。


    P118の描写は、引きこもり

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    2026年01月26日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    『異邦人』は、正直なところとても読みにくい作品だった。
    文章は終始淡々としており、ムルソーの内面が語られることはほとんどない。だが、その抑揚のなさこそが、彼自身のアイデンティティなのだと感じた。彼の性格上、感情に大きな起伏はなく、仮に何かを感じていたとしても、それは文章の上では事実として平坦に述べられるだけだ。そのため感情移入はしづらく、読者として距離を感じ続けることになる。

    しかし読み進めるうちに、外から見た自分自身もまた、ムルソーと似た存在なのではないかと思い始めた。人と同じことをせず、他人との距離を保ち、感情を積極的に表に出さない。淡々としているように見えるその在り方は、ムルソーと重な

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    2026年01月12日