窪田啓作のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ背表紙に書いてある概要がそのままこの小説の起承転結。
母の死、殺害、処刑。
この主人公に私は共感できない。できないけれど、でも、ムルソーが自然から受け取る感動は美しい。太陽と海と光から彼が紡ぐ言葉や感情は代え難い。感受性が豊かで、それを羨ましくさえ思う。
手を伸ばし愛を求めたら、ぴしゃりと拒否されてしまうとしても。
異邦人は、
人間の複雑性を描いている作品なのかと思った。
もしくはサイコパスと私たちの距離を。
でもそうではなく、なぜか読後、
感じてしまうのは、
社会側の、秩序側の、複雑性、寛容性のなさだった。
道徳とは?という問いよりも
人間とは?という問いに帰結する。
読み終えて、ああ面白かったと、言えるようになるまで、少し時間がかかった。
でも、ああ面白かったな。 -
Posted by ブクログ
2026/09/15
人間には希望が必要なのだと思う。けれど、ムルソーにとっての希望は、最後には「見物人の憎悪の叫び」を望むという境地にまで行き着いてしまったのだと感じた。
司祭に対する「大きな憤怒」は、単なる怒りではなく、彼が運命や周囲の価値観への期待をすべて手放し、自由になるための再生の儀式だったのではないか。ブチギレることで何ものにも縛られなくなり、初めて自分の生を受け入れられたように思う。
2024/10/08 ★★★
ずっとアランドロンのイメージ。
死刑判決を受け入れていく論理展開が、面白かった。
自分が同じ状況に陥ったら、恐い。
それまでは、無感情気味だったのに、自由が奪われると、いつもの日常が尊いものに思える。思い出の中の自然の描写が綺麗だった。 -
Posted by ブクログ
客 が一番すき。
伝わらない善意、それがどこまで行っても善意でありそれもまた、示し合わせの上にあるということ、そして人間はどこまで行っても人間で、その暴力性や理解しがたさも、’人間'という言葉でひとくくりに、理解しえてしまうこと多義性というよりも、その環境下であらゆるかたちに変化?順応?していく生き物としてのうーん、ずる賢さ?狡猾さ?を、それと意識せず体得している それを上から眺める(便宜上この言葉で表現します)箱庭感、というのか、心情がビシビシに伝わってくる劇、お芝居、舞台をみているようだ
涙するまで生きるも観た。アンサーと、願望がないまぜになった映画。わたしはとても好き.
やるせなさのなかに、人生、それでも生きるという強さというか、諦めのような、それでも人を信じる、信じ合いたいという願望や願い、こうだったらよかったなぜこうならない不条理や解決不可能性が、訥々と、紡がれる カミュは良い
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Posted by ブクログ
ムルソー視点から見える情景が映像や匂いの感覚としてリアルに感じ取れる…ママンの葬儀、マリィとの海辺での抱擁、ムルソーのアパートでのやり取り…断片的だがはっきりと当時の生活が脳裏に映し出された…凄い…
ムルソーはアルジェリア出身だし宗教感も違うから犯罪を犯した場合、フランス人とは違う扱い方をされている…
性格も自分の気持ちに嘘偽りなく正直な発言…でもオブラートに包んだり、場の空気を読んで演出したりしない…いわゆるドライな人物…
死刑が宣告されても今死ぬのも年老いて死ぬのも同じという考え…で恩赦請求もしない…
ムルソーにとってフランスは生きづらい国でそれを紛らわせる為現在を騙し騙し生きてただけだったのかと…