窪田啓作のレビュー一覧

  • 異邦人(新潮文庫)

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    昭和29年発刊の本なのに、翻訳に違和感がなく、読みやすかった。本筋じゃないけど、犬がどこに行ったのか気になる。カフェオレのことを、ミルクコーヒーと訳しているのが逆に印象的。

    ある視点では真実の連続で、それに運が重なると死さえも導いてしまう。今の時代に照らして読むと、ひとつの視点だけの正しさに凝り固まると、別の面が理解されず見えなくなってしまう危うさへの警鐘でもある気がしてくる。

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    2026年03月21日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    「きょう、ママンが死んだ」
    通常の行動ではない、不条理の認識として社会から糾弾されるムルソーの心情について少しわかる気がする。サイコパスには思わなかった。

    第二部、ムルソーは殺害ではなく母親の死に対して悲しみを見せなかったことや懺悔しなかったことを主な理由に死刑判決を下される。最後の場面で祭司に怒りを爆発させ死を覚悟した瞬間、ムルソーは自分の心を信じることがもっとも幸福だと受け入れる。ここまで極端な話じゃなくても、わたしも周りに流されるのではなく自分を信じて素直にそして後悔しないように生きたいと思う。

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    2026年03月05日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    あらすじに書いてあることがまさにそのまま起きる。
    ただ、あらすじを読んだ感じではワルでサイコパスなよくあるエンタメ小説の殺人鬼みたいな主人公なのかとおもってたけど、実際は淡々としている主人公だった。

    あらすじには一貫性がない男、と書かれているけど、私には一貫して無関心で他者に共感する心がない無神論者というようにかんじた。

    他人がどう思おうがどうしたかろうが、まぁ自分に不都合がなければそれでいいのではないかというような徹底した無関心。
    他人を理解しようとも理解されようともしないから、最後の牧師のようにズカズカ心に踏み込んでくる他者は煩わしい以外の何者でもないのかとおもった。
    彼のなかには彼し

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    2026年03月10日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    今の私には正直難しかった。筋書きは単純だけど、とても重厚で深い。
    もう少し年齢を重ねたときに読み直せば、また違ったふうに感じるのだろうなと思う。

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    2026年05月25日
  • 異邦人(新潮文庫)

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     周りの人たちは主人公を受け入れるために、自身が理解できる範疇で様々な解釈を押し付けていたけれど、欲しかったのはそんなものではなくて、受容も理解もいらないから、ただありのままに存在させてほしかったのかな。

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    2026年04月28日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    私には難しかった。

    裁かれたのは、実は殺人そのもの以上に
    「普通じゃないこと」だったとも読める。

    ラストのムルソーの爆発した感情が理解できなかった。
    ムルソーは感情がない訳では無い。
    人にコントロールされる事を極端に拒んでいる。
    ・遅かれ早かれどうせみんないつか死ぬ
    ・結局において、人が慣れてしまえない考えなんてものはないのだ
    ・私に死刑を与えたのは、人間の裁きだ。
    罪というものは何だか私には分からない
    ただ私が罪人だということを人から教えられただけだ
    ・私は初めて、世界の優しい無関心に心を開いた。
    ・君は死人のような生き方をしているから、自分が生きているということにさえ、自身がない。わた

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    2026年04月02日
  • 異邦人(新潮文庫)

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     やっぱ難しい…。
     
     自分自身の感性に正直に、社会の規範や期待、共感という同調圧力に屈せず、「太陽のせい」で人を殺したと語る主人公ムルソー。
     
     人間の生への不条理に抗した、論理一貫性がない、などとされているが、社会の規範や期待に抗うという点で、実は社会の枠組みに囚われているのはムルソー自身では?これは自分の頭が悪いせいかな…頭のいい人、教えて。
     
     まあでもなんかわかるようでわからず、淡々と展開される雰囲気には何か惹かれるものがある。この点が古典的名作とされているの理由の1つかもしれない。

     おじいさんの愛犬は見つかったのかな…。

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    2026年03月28日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    手元にあったこと、犯罪小説を強化して読もうと思っていたこと(無論、犯罪事態に興味があるわけではなく、勉強の必要性があり……と言う背景)から読んだ。古典的名作であること以外は知らなかったが、思った以上に読みやすいというのが第一印象。

    ムルソーは母親が死んだ翌日に女を抱き、「太陽がまぶしいから」という供述のもと人を殺す。これだけ読むと異常者に見えるのがこの本を読んでいる間の彼の行動は極度に異常なものではなく、一般的な人の思考様式のひとつ……と思えてしまう側面もあるのだ。

    ただ、彼のなかには激しい欲求があり、それを抑えることのできない人間である、ということはひしひしと伝わっている。女に感じる性的

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    2026年03月17日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    裏表紙のあらすじ全部がネタバレでショックだった。

    この本は、第1部と第2部に分けられて構成されている訳だが、第1部の文章が読みづらくて頑張ってざっくりと理解しながら読んだ。
    老人がショートカットを駆使して葬儀の列に追いつく逞しさが滑稽でお気に入り。
    第2部では刑務所で主人公が生活に順応していくさまが淡々と描かれていて、罰をうけている風に感じさせなくてちょっとだけ独房で過ごしてみたくなった。

    その後の裁判シーンの罪の基準が人間性に重きを起きすぎているように感じでいまいち入り込めなかった。

    不条理さにもあまりピンとこず…
    共感能力の薄い順応力の高い男の話?
    あまりに全体にピンとこなかったので

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    2026年04月17日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    第二部を読み始めてすぐ、第一部は第二部のための前振りだったのだなと気づいた。これは、第一部だけでも十分、不条理小説として成立すると思う。そして普通は第一部で終わるところを、第二部を書いたところがこの小説の独自性だと思った。
    うっすらと全てがどうでもよく、うっすらと絶望していて、けれどやろうと思えば仕事も人付き合いも異性関係もできてしまう主人公の、たまたまそうなった人生の一つの分岐を書いたものと感じた。

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    2026年03月07日
  • 異邦人(新潮文庫)

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    ネタバレ

    主人公は倫理的に欠落しているところがあり、それが結果的に彼を処刑台に送ることになる。彼は人と違うところを持つことで(異邦人であることで)この世界に居場所がなくなったことを最後に受け入れ、救いを拒否する。何ならそれが彼にとっての救いであると言わんばかりの最後。テーマは不条理であるとのことだが、同じくカミュのペストがそれに抗い、最後は克服しながらも常に不条理はそばにあるという終わり方をしたのと比べると対照的な終わり方。異質なものを排除しようとする社会と、不条理を受け入れることによる救いを描いた作品と解釈。

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    2026年03月29日