シュテファニー・シュタールのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
人が人間関係で抱える問題の多くは、幼少期に養育者から刷り込まれた認知のゆがみや思い込みが引き起こす過剰反応が元になっており、その認知のゆがみや思い込みを自分で緩めることで、その苦しさから自分を解放していこう、というのが本書の大筋と理解しました。
わたし自身が、周囲とビジネスではない関係性を築くのが難しいと感じていて、その根本に母親との関係性がある、とずっともやもやしていました。著者の前作「「本当の自分」がわかる心理学」も読みやすく、自己理解が進んだと実感できたため、今作も精神的な苦しさを緩めるヒントがあれば、という期待を持って手に取りました。
第1章は、人間の基本的欲求、愛着スタイル、自己価値、動機づけなど、基本的な心理学の知識を、独自のわかりやすい表現で説明されていて、改めて理解が深まりました。
第2章で挙げられていた事例は、「親密さを欲しながら、喪失への恐怖によって人との距離を自ら遠ざけてしまう」という、自分自身の問題に近いものが多く、内容を自分ごととして捉えやすかったです。
第3章では、どのようにして自分の中の結びつき欲求と自由欲求のバランスをとっていけばいいのかを、具体的な事例で示しています。心の問題への対応策を簡潔にまとめようとすると、「ありのままの自分に立ち返ること」という非常にふわっとした概念にまとまってしまいます。ありのままの自分、というのもよく使われる言葉ですが、それがわからないのが問題でもあります。著者は、ありのままの自分を「認知のゆがみや投影を起こす刷り込みが、その人の感情や思考、行動を支配していない」と定義しました。ここから、幼少期の刷り込みによる苦しさから自分を解放するには、自分の感情と、それを引き起こす認知のゆがみや投影の存在に気づき、その裏にある信念や思い込みを理解した上で、それは不要なものだと腑に落とすことを丹念にやっていく必要があるのだ、ということを理解しました。
安定的な愛着形成ができている人からすれば、わたしのような思い込みに縛られた人間がデフォルトで他人の言葉に過剰反応しては、その反応を思考で押さえ込もうとする様子は、不気味に感じられ、なるべく関わりを避けたいと感じるのではないかと思います。このような対人不安感を「自分の至らなさのせいだ」「一刻も早く、普通の人間になれるように努力しなくては」と考えること自体が、過剰に自分に責任を引きつける認知のゆがみによるものだ、ということも示されています。親に生存のすべてを委ねざるをえない幼少期に不安を自分のコントロール下に置くには「これは自分のせいだ」と考えるほかないのです。それでも自分の行動で状況が変えられないことが続くと、自己無力感、自己無効感を学習し、人と結びつく意欲や、人への信頼を手放すことで、これ以上の傷つきを回避するようになるということです。
長年大事にしてきた認知のゆがみや信念という武器は、自ら選んで手に取ったものではなく、養育者から無理やり握らされたものだったと思っても良く、その武器で他者を攻撃するという養育者から教えこまれた手段を捨てても大丈夫なのだと自分に許可を出し、また攻撃ではなく友好によって温かいつながりを得る成功体験を積み重ねることが、苦しみから解放される道なのでしょう。
幼少期に友好的なコミュニケーションを学べなかったわたしたちは、「友好的で温かい人間関係とはこういうことなんだ」ということを知ることが、生きる目的になるのかもしれません。
このように低い目標も達成できない今の自分の情けなさ、恥ずかしさに消えてしまいたい気持ちで頭がいっぱいになりますが、ありのままの自分をデフォルトにできたら、また感じ方が違ってくるのかもしれない、という小さな希望をもって、もう少し、自分の心との対話を続けていこうと思います。 -
Posted by ブクログ
この系統の本を読むのは、ずいぶん久しぶりですが、くびをすくめたくなるような指摘が多くて、勉強になりました。
人に認められたいために、他者と比べて優れ、美しく、強く、裕福、あるいは“まったく違う人”になろうとする。その一方で、自分の弱みは見せないようにする。自分の強みと思っている面だけを見せ、弱みと思っている面を隠している。すると、周りの人と親しくなれるどころか、むしろ周りの人が離れていってしまう。
ケチは非常に嫌な性質だが、残念ながら世の中にはあまりにも多くのケチがいる。ケチは人を幸せにも、人生をより安定させもできない。反対に与えるものが多いほど、得るものも多くなる。
あなたの機嫌を良くする責任はあなたにある。
影子(刷り込まれた不安)で認識がゆがむ
→大人の自分モードで一歩退き、客観的な現実をチェックする
→相手の論拠(目線)で考えてみる -
Posted by ブクログ
素晴らしい本でした!久々に続きが気になる本に出会えて嬉しい。
最初は読むだけでしたが理解しきれず挫折。
GWのまとまった時間を使って、紙とペンを用意し、要点を抜き出しながら読書。すると解像度があがってきました。
自分の人生を解析しているようでなかなか面白かったです。
なぜこんなにも生きづらいのか?不安なのか?
自分を傷つけてしまうのか。全てに納得がいきました。
あぁ、私の心理はこういう仕組みだったのか、って。
まるでこれからの人生を変えるような目から鱗の内容でした。
正直、理解仕切れていないと思います。やっぱり難しくって。
でもこれから、心の壁にぶち当たった時はもう一度この本を開こうと思います。そしたらまた自分に寄り添えて真っ直ぐに人生を歩める気がします。
みんなに読んで欲しい本。素直に幸せになれそう。
でも、もし違う切り口の心理学の本があるならまた読んでみたいなあ✨
この本の内容がもし偏っているところがあるなら、私信じすぎだもんなあ -
Posted by ブクログ
人間の心は意識と無意識で構成されていて、両者の乖離があると、生きづらさを感じやすいと言われている。この本では、意識が「大人の自分」、無意識は「影子と日向子」に当たると仮定して読み進めると理解しやすい。
幼いころ、親に刷り込まれた自分自身の評価(私は十分ではない!等)に打ちのめされ、傷ついているのが、影子である。よって影子の思い込みにより、「大人の自分」がトラウマ反応を起こしやすいのだ。それが生きづらさである。
換言すると、「大人の自分」が抱える問題は、影子の未解決な感情が素因となっているのである。
影子をいかにして癒していくか。
本書はそれについてかなり具体的に詳しく指南してくれている。
影子を癒すことは、無意識と意識をいかに統合するか(自己実現)という人間の永遠のテーマに繋がるのだ。
他責、自責、怒り、落ち込みは思考をぐるぐるさせているだけで意味がないということを痛感させられた。
なぜなら、影子は同情してもらいたいだけだからだ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレかなりの良書。
ポジティブな日向子とネガティブな影子、人間には2つの側面があって、それぞれ幼少期の養育者の影響を受けている。
特に影子について、丁寧に自己分析し、どんな傾向で出てくるか知り、優しくいたわること。
すべての人間関係や捉え方は、ある意味自分次第。
ポジティブもネガティブも相対化・客観化して、特にネガティブが現れたとき、それを誰かにぶつけるでも、自分に向けるでもなく、ただただ労る。
(怒り・不安は野生で生きていくには必要な感情だったけど、いろいろなもので守られているいま、それが必要な場面は少ない)
少し楽に生きれるのでは?
あと、専門領域の本なのに、わかりやすいし、訳が読みやすかった! -
Posted by ブクログ
自分の影子は、そのままの私ではダメ、頑張らないとダメ、我慢しないといけないという気持ちをずっと抱えていた。周りに過度に合わせたり、不機嫌な態度をとったりしてなんとかしてきたんだけど、この本を読んで、私にも日向子がいることを知った。一番驚きだったのは父と母からもポジティブな気持ちをもらっていたということ。私はできると言う気持ち、自分の外見が好きだと言う気持ち。すらすらとノートに書けて、それがすごく自分を支えていることに気付いた。それだけで、母のことを許せる気がしたし、感謝したいと思った。
影子と日向子を見つけたら、そのあとは自分に関係あるところだけ読めばよかったのかな。同じような説明が延々と続いて、なんとか読み切った。だから星4つなのだけど、自分にとってとても大きな発見があったのは嬉しかった! -
Posted by ブクログ
目当ての本を買いに行く時になんとなく
気になって購入しました。
こういう本を読んだ事がないので同様の他の物と
比べての感想は出来ませんが
読むことが出来て良かったと思います。
本当の自分がわかる心理学?
本当の自分は自分なりにわかってますよね?
でもそういう事ではなかったです。
私なりに自分の事を分析すると、
私は自分の事を幼い頃からあまり好きではなかった。
私は誰かと一緒にいる時はそれなりに楽しいんですが、
1人の時の方が楽だと思っている。
だけど何時もどこか寂しさをかんじている。
この本は自分も周りの人も
心地良くいられる方法が学べますとあります。
本当に苦しくて困っている人は読書する事も
難しいと思います。近くで支えてる人も悩んで
同じように苦しくなったり、どうしたらよいかと
迷っている方は読んでみてください。
また自分の生活のうえでの生きづらい感じを
変えてみたいと思う方、
子育てや夫婦関係、職場での人間関係、
自身の働き方、など困っている方は
読んでみて 少しでもヒントになる事が
あるかもしれません。
心理学を初めて読んだので著者の考えを
正確に理解したとは思いませんが
この本を読む前の私より少し私自身を
受け入れる事が出来るようになりました。
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Posted by ブクログ
ネタバレ子ども時代の経験が現在の行動に影響していると考え、その頃の自分を分析し、対話をしながら本当の自分を取り戻すための方法論が書かれている。子ども時代の自分を傷ついている「影子」、陽気な「日向子」にわけ、自身の行動が「影子」と今の自分の一体化によって、人生で行き詰まることがあると書かれている。それを解決されるためになぜその行動をするのか深掘りし、本当に必要なことは何かを分析しワークをしていく。
いくらみんなに褒められても、いくら仕事でうまくいっても自信がなくいつも不安な自分がいた。変えたい、癒されたい、助けてほしいと思い、カウンセリングや本を読んでもしっくりこずこの本を読んで少し腑に落ちることが多々あった。
これからもっとワークを続けていく必要があると思っている。ただ、ワークの方法は自分なりで良いと思っている。ある程度「影子」という存在がわかったことで、なんとなく原因がわかったから。そして私の育った環境であれば現在の自分の防衛戦略としてあり得ることが良くわかったからだ。自分だけではないと。それを元に悩みを深掘りし、それを客観視していく方法でやっていこうと思う。
それによってもう少し生きやすくなるといいなぁと思う。そして周囲に対しても本当の意味で思いやりを持てるといいなと。
自分に対し悩みのある方、日々考えを深めようとするきもちがある方にお勧めします。