人間の心は意識と無意識で構成されていて、両者の乖離があると、生きづらさを感じやすいと言われている。この本では、意識が「大人の自分」、無意識は「影子と日向子」に当たると仮定して読み進めると理解しやすい。
幼いころ、親に刷り込まれた自分自身の評価(私は十分ではない!等)に打ちのめされ、傷ついているのが
...続きを読む、影子である。よって影子の思い込みにより、「大人の自分」がトラウマ反応を起こしやすいのだ。それが生きづらさである。
換言すると、「大人の自分」が抱える問題は、影子の未解決な感情が素因となっているのである。
影子をいかにして癒していくか。
本書はそれについてかなり具体的に詳しく指南してくれている。
影子を癒すことは、無意識と意識をいかに統合するか(自己実現)という人間の永遠のテーマに繋がるのだ。
他責、自責、怒り、落ち込みは思考をぐるぐるさせているだけで意味がないということを痛感させられた。
なぜなら、影子は同情してもらいたいだけだからだ。