タムラフキコのレビュー一覧

  • ある晴れた夏の朝

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    アメリカの高校生による、原爆投下の是非についてのディベート小説
    
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    アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートする。肯定派、否定派、それぞれのメンバーは、日系アメリカ人のメイ(主人公)をはじめ、アイルランド系、中国系、ユダヤ系、アフリカ系と、そのルーツはさまざまだ。はたして、どのような議論がくりひろげられるのか。そして、勝敗の行方は?
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    日本から出版された児童書という時点で、結論はどうなるか予断を持って読み進める事になる
    著者はアメリカ ニューヨーク州在住
    恐らく、現地の方々と接した上での意見など

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    2025年11月16日
  • ある晴れた夏の朝

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    ディベート形式で書かれていて、読んでいて次の展開が気になり、どんどん読み進められた。戦争について知らなかったことも多く、この本を通して多くの学びを得た。最後の勝敗の決定打ともいえる日本語の解釈に心が震えた。幅広い年代層に読んで欲しい。

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    2025年10月21日
  • ある晴れた夏の朝

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    ネタバレ

    アメリカの高校生8人による、原爆に関する討論。
    とても臨場感のある文章で、目の前で実際に討論が行われているかのような気持ちになる。
    そして、原爆がどうして起きてしまったのか、どうするべきだったのか、という中心的な問いに加え、人種のあるべき形や日本語の豊かさもよく考えさせられる一冊だった。また、自身の考えの偏りも強く感じた。

    初読は小学生。なんの知識も持たず、ただ表紙に惹かれて取ったが、否定派に強く共感し肯定派に腹を立てた記憶がある。原爆に至ったその経緯も知らないのに、「原爆を肯定する」という言葉に酷く嫌悪感を覚えた。今思い返すと、日本を教育を受けていることで考えが偏っていると改めて考えさせら

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    2025年09月28日
  • ある晴れた夏の朝

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    私は広島出身、広島在住。小さい時から8月6日は特別な日で、地場企業も当日は休業としていた記憶がある。事実街のある所ではモニュメントも数多くあり、リアルタイムで感じている。
    でも、この作品程原爆を知らない、なんかリアル世界では、もういいじゃないかみたいな感じ。終戦こんだけ経ったんだよ、みたいな特集番組がこの時期目立つ。せめてこの作品が指し示す想いを皆んなが共有できたらと思う。本当に素晴らしい作品に出会えた。

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    2025年08月22日
  • ある晴れた夏の朝

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    戦後80年の節目の年、何か戦争や平和に関する本を読みたいと思い、手に取りました。
    フィクションとして書かれていますが、知識を得るために読むこともオススメします。日本人として、被爆国の国民として、私自身あまりにも知らなかったことが多すぎて、恥ずかしさも感じるほど、情報量もとても多いと思います。
    そして、日本人や被爆者からの目線ではなく、原爆を落としたアメリカの国民の目線から描かれる作品もとても珍しく新鮮でした。高校生が行うディベートで作品が進んでいくため、リズムよく読めました。
    この夏、1番の作品です。

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    2025年08月02日
  • ある晴れた夏の朝

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    夏。戦争と平和について考える。
    1945年、広島と長崎に落とされた原爆について、アメリカに住む高校生たちがディベートをする。

    日本人の私は、原爆が落ちたこと、空襲があったこと、そんな大まかなことは知っていても、
    他の国に日本がしてきたことや、日本以外での国で起きたこと等は知らないことも多くてとても勉強になった。
    そして、平和について改めて考えることができました。

    p182〜184
    日本語というのは、英語と違って、主語がなくても文章が書けるの。
    日本語の『私』は、まるで風か水か空気みたいき、自己主張をすることなくら『あなた』に溶けこむような形でら『世界』と一体化するような形で、存在しているの

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    2025年07月24日
  • ある晴れた夏の朝

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    読みたいと思っていたのをやっと…。
    毎年夏になると気になっていて、夏が過ぎる前に読もうと、ようやくである。

    アメリカに住む8人の高校生が、「原爆」について公開討論会をする話である。

    原爆肯定派と否定派が話す内容の濃さは、想像をはるかに超えていた。

    きっかけが何であるのか…
    真珠湾攻撃が卑怯だったのか…
    南京虐殺は…
    人種差別は…
    日本人部隊第442連隊のこと
    日本の教科書に書かれてあることの意味。

    最後に何故戦争をするのか⁇
    戦う相手は、人間であってはならない。
    われわれの共通の敵は、無知や憎悪や偏見であり、憎しみは外側じゃなくて内側だと気づかされた。


    考えて考えて、もし結論が出な

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    2025年06月29日
  • ある晴れた夏の朝

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    4歳の娘が「へいわってすてきだね」という絵本を最近何度も読んでいて、そこから影響を受けて選んだ本。
    「自分とは違う考えを持つ人に耳を傾ける。」こんなことが、大人になるとなかなか難しくて。
    でも、その凝り固まった考えをほぐしていくことで見える世界が広がるのかもしれない。これからを生きる子どもたちにもこうやって、大きな世界を魅せられたらなぁ。

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    2025年06月18日
  • ある晴れた夏の朝

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    ずっと気になっていた本をようやく。
    原爆投下の是非について、アメリカ人の高校生が賛成か反対かに分かれて討論する、というもの。学生たちのバックグラウンドがさまざまで、本当によく考えられた設定。
    慰霊碑の言葉のところは日本語論にもつながって。
    中高生はぜひ手に取ってほしいなあ。

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    2025年05月21日
  • ある晴れた夏の朝

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    物語の設定は2004年5月から
    ハイスクールの学生が原爆肯定派・原爆否定派それぞれ4人のメンバーでディペートを行う
    生い立ち、環境の違う各人のスピーチは、原爆のことをほんの少ししか知らない私にとっては、とても視野が広がり、この本を日本人が作ったこと、2019年には課題図書となったという日本の21世紀に少し嬉しくなりました
    あやまちは二度とくりかえしません
    この碑文のことばの説明にあたる部分にも心打たれました
    主語のない日本語の心の幅
    今、広島が世界のシンボルとして存在する力
    を感じました
    伝えていきたい本だと思います

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    2025年04月10日
  • ある晴れた夏の朝

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    青春テーマの本探しにて。
    原爆投下の是非についてアメリカの高校生がディベートを行う。高校生たちの大人っぷりに驚かされる。平和の実現は個人から、人種も国境も超えて、と言えるのが若さか。

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    2024年11月28日
  • ある晴れた夏の朝

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    ブク友さんの間で、課題図書ともいわれていたのにやっと今ごろ手に取りました。
    紹介してくださったブク友の皆さま方、ありがとうございます。


    2004年の夏、出身国の異なる八人の高校生が、日本の広島、長崎への原爆投下についての公開討論会をするお話です。

    八人は原爆肯定派四人と、原爆否定派四人に分かれて一人づつ交代に議論を交わします。

    主人公で十年後日本の中学の先生になったメイは日本生まれで否定派です。



    私は中学や高校の時、歴史の授業では近代史はいつも、教科書に授業が追い付かず、広島、長崎のことはあまり学んだ記憶がありません。
    日本がどれだけ戦争で悪いことをしていたのかは、全然知りません

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    2024年10月19日
  • ある晴れた夏の朝

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    アメリカの8人の高校生が、広島・長崎に落とされた原子爆弾の是非をディベートするお話。
    色々調べて自分の意見を道筋つけて大勢の前で話す姿に、ただただびっくりで。こういう教育も今後日本でも取り入れられていくのかな。
    この本を読みたいなっとお気に入りに入れて1年半。早く読んどけば良かったです。色々な角度から物事を捉える必要性等多くの学びを得ることが出来ました。

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    2024年09月09日
  • ある晴れた夏の朝

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    ひまわりめろん師匠からの夏の課題図書。兄弟子の1Q8401さんも早々に読まれている事ですし早速拝読しました。

    本に関するレビューは素晴らしいものを一門の皆さん始め、多くの方があげていらっしゃるので私は思った事を素直に書こうと思います。

    まず、日本の教育機関もこういったディベートの授業を取り入れるべきだと思います。
    本書では自発的にジャスミンが討論会を催しましたが、アメリカではそもそも授業の一環としてディベートが取り入れられています。(主に政治に関してらしいですが)
    本書にも書かれていましたが、日本人は本来思いやりが深く、他人の意見を尊重し寄り添う事が出来ます。
    ところが、どうも昨今は寄り添

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    2024年08月24日
  • ある晴れた夏の朝

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    表紙からは想像もできない濃い内容。原爆投下について語り合い平和とは何かを見つけていくアメリカの高校生8人のひと夏の熱い思い。原爆について教科書の内容しか知らない人に読んでほしい。

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    2024年07月14日
  • ある晴れた夏の朝

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    広島、長崎に落とされた原爆の是非を巡ってアメリカの高校生たちがディベート形式で議論する話なんですが惹き込まれてしまいました。
    肯定派と否定派に分かれて繰り広げられる議論。多方面にわたる資料を分析して導き出してゆく手法はスマートだし、感情に訴える演出力も表現方法として胸を撃つ。
    朝はご飯派かパン派かってどっちでも良さそうな話じゃなくって次の世代を担う高校生たちが、かなり重要なテーマについて自分たちの主張をぶつけ合うなんて素晴らしく思いました。断片的にしか知らなかった戦争の事実も改めて向き合うことできたし交わされる意見にはどちらにも頷きたくなる。浮き彫りにされる思惑にはゲーム感覚もあるんだけど。主

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    2023年10月22日
  • ある晴れた夏の朝

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    母を日本人に持つアメリカ人、メイは夏休みに「原爆は肯定されるべきか否か」のグループディベートに挑む。

    うっかり小手毬さんという作家を知りませんでしたが、これはすごい本でした。 広島・長崎に落とされた原爆については戦争を終わらせるために必要だった、むしろポジティブな形で受け入れられているのがアメリカ、という印象がありますが、このことをテーマにした子どもたちによるディベート対決のお話です。本自体は中学生向けなのかな。文字も大きくてすぐに読めてしまう。でも読んだ後にもたれるこのボリューム感。ずっと頭の芯が熱を持っている状態で、こういう本を読んだのは久しぶりな気がしました。
    何しろすごいのがこの多層

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    2023年10月19日
  • ある晴れた夏の朝

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    アメリカの高校生8人による原爆についての討論会。
    4人に分かれて、肯定派と否定派に分かれての討論。
    途中人種差別の事も話し合っていたが、
    人類は平和に過ごすこと、戦争はしてはならぬという事。

    今、ウクライナとロシア、イスラエルとガザ地区の戦争。
    罪のない一般の人々を銃や爆弾で殺害したり、人質にとったりと、毎日疲弊する映像を見ると心が痛む。
    この討論会のように、平和な地球が訪れることを祈りたい。

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    2025年08月07日
  • ある晴れた夏の朝

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    今読むべき物語でした
    アメリカで色々なルーツのある学生が、
    4対4でディベートする
    原爆投下は正しかったという論を
    肯定するか、否定するか

    第二次世界大戦のころの
    ナチスのことや、南京大虐殺のこと、
    日本の蛮行、政治的駆け引きなど
    ありとあらゆる過ちが論じられた

    まさに、戦争はどちらも大敗
    平和のための武器なんてない
    武器で守られてる平和って平和じゃないと思う。

    戦後80年
    戦争放棄は正しいと思う
    そろそろ他の国にもわかってほしい
    武器はいらない
    爆弾もいらない

    最後が物足りなかったので
    星は5にちかい4つ

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    2025年06月27日
  • ある晴れた夏の朝

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    日系アメリカ人の女子高生が、アメリカで「原爆投下の是非を問う」討論会に参加することになった。白熱する試合の行方は。

    面白かった。「ディベート的」に証拠資料の使い方の巧さ、スピーチの巧さが光る。原爆の是非について考えさせられまくり。自分が知的だと思ってる人必読

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    2025年05月01日