若松俊介のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
「先生」と「子ども」というナラティブを脇におき、「人」と「人」との関わりとして考えていく。先生は教室を管理する者はなく、教室の中で子どもたちと共に生きる一人の人である。本書を通じて、感じたこと。
自分が「叱る」「押し付ける」になってしまうときはどんなときかを考えた。思い通りにいかず感情に流されたとき。その場での変容を求めているとき。周りからの評価が気になってしまうとき。時間がないとき。コントロールしとうとしているとき。上手くいかずに不安なとき。
教師の都合で、子どもの目に見えている行動を変えようとしているときが多い。そこには、目に見えない心の変化はない。もしかしたら、行動を制限され続けるなか -
Posted by ブクログ
同著書の「教師のいらないシリーズ」と比べ、よりスキル的なところに目を向けた本書。しかし、根っことなる考え方は「子ども一人ひとりをしっかりと観る」ことと感じた。自律と協働が子どもたちの中で育っていくための「問いかけ」「チャレンジ」「グルーピング」「わからないを言葉にする」「聴き合う」などの仕掛けは、自身の教室で是非とも参考にしたい。
「自律」と「協働」をテーマに「学級経営での仕掛け」と「授業での仕掛け」と整理されていたが、どの内容も他の内容と繋がっていくことが面白い。ここから、著書の中にブレない軸があることを感じる。題名は「仕掛けの技術」となっているが、この軸を感じとっていくことが僕自身の学びと -
Posted by ブクログ
子どもたちの成長につながる「仕掛け」を考えていこう。
これが本書のテーマですが、そこに込められている想いは深いです。
本書で「仕掛け」と書いているのは、「教師が目立たない支援や指導」を意識できるようにするためです。
なぜ、そのような意識が必要かと言うと、子どもたちの日々の生活や社会をより良くするのは子どもたち自身であるからこそ、当事者意識を持ち、クラスや社会と関わってほしいという願いがあるから。だからこそ、子どもたちの自律と協働を若松先生は求めているのだと思います。
若松先生の本をいくつか読んでいて思うのは、
「僕はこう考えて、取り組んでいるけど、これが絶対ではないよ。」
という考え方のス -
Posted by ブクログ
ネタバレ若松先生のこれまでの主張をより具体化したものが本書である。本書を読むことを通して、若松先生の発せられた言葉の断片が、結合し合い、自分の中で、一つイメージとして膨らんでいった。以下は、読書中、引っ掛かりのあった部分。
p.3 「『やっぱり教師がどんどん仕切っていかないと』と方針転換してしまう話も聞きます。私自身、何度もこうした道をたどってきました。」
→これは自分自身にも当てはまる経験の一つ。具体的なビジョンがないことが原因の一つだと思う。問い実践と同じように、一度でも、「これはよかったかも。」という経験ができれば、次に次にとつなげていけそう。
p.23「子どもたちに対して、理想的な自主性 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・「わからない」がでやすくするために
わかった完璧な人。まだもう少しわからないことがある人。で聞き、その時にわからないことを伝えられていることを価値づける。どこがわからない?
理解度合いを点数で
理解度合いをペアやグループで話す「どこでわからないの?」
わからないが出やすい環境
道徳とかではっきり2択とかでなく、数直線書いて、その中で選ばせる。
・テスト後は答え渡さない。(グループで聞いたり)
・知らないふりをして、子ども同士を繋ぐ(教師を頼らせない)
「誰かにきいてみた?」
・週に10分かかりで集まる時間を作る
・話し合いの中で、自然と生まれた声を拾って価値づける。(算数の人やっていた)
「 -
Posted by ブクログ
ネタバレ大事なことの確認ができた。
ん?と立ち止まらせてくれたフレーズ
『「教師の求める理想の像」として伝えないことが大切』
大人が最上位の目的を持つことは大事で
そのために何をしていくか整理していくことで
大人としての一貫性が出ると思っていた。
だからこそ、ん?と立ち止まった。
これは結局理想像を強く描くすぎるあまりに
目の前の子どもが見えなくなるからだと思う。
こうなっていきたいよねということは
子どもと一緒に考え、一緒に考えを分かち合ってないと意味がないのかな。
目の前の子どもたちも教師の理想像が強すぎると
「先生の理想に近づくための自分たち」と
感じていく気がする。
第一に目の前にいる