ビル・ブライソンのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
人体についてのエッセイ。
思えば人はどのくらい自分の体のことを知っているのだろうか。
この本を読むと、実は殆ど知らないことばかりのように思ってしまう。自分の体のことを知らなくても、生きていける。なんと不思議なことか。
ヒトを構築する元素は59種類あるそうだ。炭素、水素、窒素、カルシウム、リンの6種類で99.1%を占める。人体を構成する化学物質を金物店で買うと5ドル程度で買うことができるそうだ。まあなんて安いこと。
しかしこの原子、一個一個はなんの考えも意志もないが、どういうわけか集まると人体の組織をつくり、臓器を作る。それだけではない、一番不思議なのは、「意識」を作ってしまうことだ。しかも -
-
購入済み
カバーの印刷がレンブラント
カバーの印刷がレンブラントの有名な解剖場面の絵を使っていて非常に印象的である。解剖学的な概説は勉強にはなるがそれほど感銘を受ける話ではない。しかし巻末の終盤の現代医療や医薬に関する話には大変に感銘を受けた。確かに医学は急速に進歩しているが、今現在 正しいとされていたことが将来も正しいとは限らない ということがよくわかった。特別な健康法を実施するのではなく、食べて 運動して しっかり眠る ことが良い。
-
-
ネタバレ
・「私は闇を見た。全てが夢ではない夢を。太陽の輝きは失われ、星々は道に迷い…」
・深海の本当の恐ろしさはベンズ(減圧症。語源はbend=曲げる)にある。
我々が吸う空気の80%は窒素だ。人体に圧力がかかると、窒素は小さな泡となり、血液や組織に入り込む。
圧力の変化があまりに急激(ダイバーが速く浮上しすぎた場合のように)だと、
体内に閉じ込められたその泡が、栓を抜いたばかりのシャンパンさながらに発泡し、毛細血管を詰まらせる。
細胞から酸素を奪って、地獄の痛みをもたらす。あまりの激痛に体を二つに折り曲げるから、ベンズ。
高圧の環境を完全に避けること以外に、減圧症を防ぐ術は二つしかない。 -
ネタバレ
・「君は、神が事実を知っているとは思わないのか?」
「思うさ。神は事実を知っている。が、僕の目に映る事実はご存じない」
・生命は、化学的にはごく平凡な構造物だ。炭素と水素、酸素と窒素、少々のカルシウム、微量の元素。
その他ありふれたいくつかの元素を、ほんの少しずつ混ぜ合わせるとできあがる。
われわれを創る原子たちの非凡なところは、ただ一点、われわれを創っているというその事実にある。
それこそが、生命の奇跡だと言っていい。
・宇宙の果てには決して辿り着けない。まっすぐ外に向かって行っても、出発地点に戻ってきてしまう。
なぜなら、われわれの想像力が及ばないあり方で宇宙が曲がっているか -
購入済み
私は純粋に体の仕組みを自分なりに理解したく、情報として読みたいので、その点不要なエピソードが多いのだけど、発見に至った経緯、まだ未知な部分について今後も発展が厳しい理由、昔は出来たが今は倫理的にできない実験の話など、記憶に焼き付けるにはそのエピソードもまあ合っていいかな、というレベル。 頭から読む必要は無くて、興味のある部位を開いてフムフム、という感じ。 一度読んだらおしまい、というものでは無くて図鑑的要素満載だから、少々値は張るが、体に関心のある人なら持っていて損はない一冊だと思う。
-
購入済み
久しぶり
読みやすくて一気に読みました‼️最近目が疲れて、読みたい本がたまってるのに、この本は、面白かったので、あっと言う間に読んでしまいました。
-
Posted by ブクログ
・宇宙は膨張していき、そのあと収縮していく。心臓のように膨張と収縮を繰り返す?
・隕石が地球に落ちるときは、前兆はなく一瞬でくる。
・地球の生物はあらゆる事から恩恵を受けている
・月は年間4cm遠ざかっており、20億年後には月は地球から遠くなりバランスが保てなくなる
・地中のマグマが大気を形成している
・太陽から数%近ずくと灼熱、離れると冷却して人類は住めない
・カンブリア爆発→生物の体制が一気に生まれた
・地球の歴史45億年。1日24時間に例えると人類の歴史は1分程度。恐竜は45分。
・生命の性質として絶滅は規則正しく発生する。複雑な生物ほど絶滅は早い。
・ダーウィンの進化論では、生物が進化 -
Posted by ブクログ
上巻は、この地球がどのように出来、どのような中身になっているかについてでした。下巻は生命誕生から私たち人類の祖先が現れるまでについて、現在分かっている範囲について書かれています。分かっていることというよりも、これだけしか分かっていないという衝撃の事実について書かれています。
資料がいかに少ないか、それを研究するために多くの金がかかり、それに恵まれることの少なさ。そういった障害を乗り越え、情熱的に取り組まれている方々の物語。面白く、一気に読んでしまえる。そして私たちはいかに少しのことしか知っていないことを学ぶことができる。300冊を超える参考文献と(おそらく)退屈で地道な作業を通じてしか知ること