コレフジのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
世界的にも有名な七賢人という7人の魔女。
その中でもトップクラスと言われるファウストの弟子メグ・ラズベリー
少々クチが悪く、おっさんのような言葉が出ることもある17歳の魔女だけど、人を惹きつけ、幸せを与える魅力を持っています。それは魔女としてというよりも人として。
師匠ファウスト、最初は魔女というだけで街では近づき難い存在だった。だけどメグが街の人とファウストの架け橋となり、師弟魔女はいつしか街に必要な存在に。
そんな時、師ファウストから呪いのため余命はあと一年であることを宣告されるメグ。
呪いの解くための行動がそこから始まるわけですが、以降、魔女として人としての成長が見られるストー -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ある魔女が死ぬまで3』は、シリーズの中でも一段と深みを増した物語だった。
これまでの「死を見つめながらも笑う魔女」の旅が、ここでは“生きる”という意志の物語へと昇華している。メグ・ラズベリーという存在が、悲しみや孤独を引き受けながらも、そのすべてを笑顔に変えようとする姿に、読者は静かに心を揺さぶられる。
世界を巡る旅の中で彼女が出会う“嬉し涙”の数々は、単なるファンタジーの欠片ではなく、人が他者と向き合うときに生まれる希望そのものだ。痛みを避けず、苦しみの意味を探りながら、それでも前へと進む姿勢が、この巻を通して圧倒的な生命力として描かれている。
また、物語全体に漂う詩的な余韻が美しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ある魔女が死ぬまで2 ―蒼き海に祝福の鐘は鳴り響く―』は、静かな余韻と確かな希望が共存する、美しい成長譚だ。
この物語で最も心を打たれるのは、主人公メグが積み重ねてきた「小さな努力」が、決して無駄ではなかったと証明される瞬間である。彼女がこれまで紡いできた日々の行い、誰にも理解されずとも信じ続けた心の在り方が、物語の核心でひときわ強く光を放つ。
それは奇跡ではなく、因果の果てに咲いた必然の花のようなものだ。メグが選んできた一つひとつの言葉、行動、そして迷いさえも、すべてが誰かを救い、世界のかたちを変えていく。その描写は決して劇的ではないが、深く、重く、読者の心を静かに揺さぶる。
また、蒼