あらすじ
★コミカライズ好評連載中★
見習い魔女のメグは十七歳の誕生日に、師である永年の魔女ファウストから余命宣告を受ける。呪いを解く方法は嬉し涙を千粒集めて『命の種』を生み出すことだけ。
念願の『二つ名』を与えられたメグは、祝福の魔女ソフィのはからいで二十年に一度開催される『魔法式典』に招かれる。メグはそこでも新たな縁を結び、その出会いは彼女の運命を大きく変えようとしていた。
人々の想いを受け取り、かけがえのない約束を交わし、もちろん失敗だって何度もして。だけど魔女は諦めない。たとえ、どんな絶望を前にしても。
「メグ、笑いな。偉大な魔女はね、逆境にこそ笑うんだよ」
明るく愉快で少し切ない、魔女の師弟の物語。別れの冬を乗り越えて、旅立ちの春へと向かう第二幕。
余命1年の見習い魔女が織り成す、ほっこりハートフルファンタジー!
17歳の誕生日に、師匠から呪いによる余命を告げられる主人公・メグ。
“命の種”を使い、不死になることで呪いからは逃れられるが、それには人々の嬉し涙1000粒が必要だった。
日々嬉し涙集めに奔走するメグは、様々な人と関わり、想いに触れる中で魔女として成長していく。
そうこれは、未熟な見習い魔女・メグの成長譚でもあるのだ。
天真爛漫なポジティブおばけでありながら、口の悪さとおっさんくささを併せ持つ、メグの生き生きとしたキャラクター性も本作の魅力。
どうしようもない結末に涙せずにはいられない場面もあり、同時に優しさや希望を感じさせるものも。
心に残る余韻を求める方におすすめの一作。
感情タグBEST3
アニメ化?
魔法が普通に有るちょっと変わった現代世界で、師匠から1年後の死を予言された見習い魔女メグの活躍を描く新たな魔女っ子物語。
今回は、様々な巨大災害から人々を救います。
身近な人達の喜びを得ることで自分に掛かった呪い=運命を変えようとするメグにも何か大きな秘密が有りそうです。
アニメ化の話も有るらしいので良い製作会社さんが担当してくれることを期待してます。
泣きました。師匠とメグちゃんの関係性。おちゃらけながら一つ一つの事柄に気付きと共に
真剣に対応するメグちゃんの頑張り。
師匠が 隠している事は何か? とても気になって続きが待ち遠しいです。
Posted by ブクログ
1巻に続いて購入
見習い魔女のメグ・ラズベリー、この巻あたりから『凄魔女(すごまじょ)』のポテンシャルを発揮し始める。
人々に希望を与えて、自身は希望を忘れない。
残り1年未満という余命と戦いながらそれをやってのけるメグは前巻から比べるとかなりの成長が見られます。
1人いるだけでクラス全体のムードが良くなる人っていますよね‼️メグはそんなタイプかなぁ^o^
Posted by ブクログ
『ある魔女が死ぬまで2 ―蒼き海に祝福の鐘は鳴り響く―』は、静かな余韻と確かな希望が共存する、美しい成長譚だ。
この物語で最も心を打たれるのは、主人公メグが積み重ねてきた「小さな努力」が、決して無駄ではなかったと証明される瞬間である。彼女がこれまで紡いできた日々の行い、誰にも理解されずとも信じ続けた心の在り方が、物語の核心でひときわ強く光を放つ。
それは奇跡ではなく、因果の果てに咲いた必然の花のようなものだ。メグが選んできた一つひとつの言葉、行動、そして迷いさえも、すべてが誰かを救い、世界のかたちを変えていく。その描写は決して劇的ではないが、深く、重く、読者の心を静かに揺さぶる。
また、蒼き海という舞台は、ただの背景ではなく「赦し」と「循環」を象徴する存在として機能している。波に洗われるように、登場人物たちは過去の痛みや罪を少しずつ受け入れ、前へと進む。メグの姿は、その中で希望の鐘を鳴らす小さな灯台のようだ。
全体として、本作は「努力は報われる」という単純な救いを描いてはいない。むしろ、「努力が誰かの未来へと繋がる」という静かな真理を示している。そこに込められた温度はあたたかく、重厚で、そしてどこまでも優しい。
『ある魔女が死ぬまで2』は、絶望の海の底にさえ、確かな祈りの鐘が響くことを教えてくれる。メグの歩みが導いたその音色は、読後、胸の奥で長く鳴り続ける。