ビル・ラジアーのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わって、最も大事なことがカバーに要約されてあることを改めて実感した。
---以下、引用----
ジム·コリンズとビル·ラジアーの教えの例
偉大な企業という目的地があるわけではない。
ひたすら成長と改善を積み重ねていく、
長く困難で苦しい道のりだ。
高みに上り詰めると、新たな課題、 リスク、
冒険、さらに高い基準を探す。
企業が追跡すべきもっとも重要な指標は、 売上高や
利益、資本収益率やキャッシュフローではない。
バスの重要な座席のうち、そこにふさわしい人材オで
埋まっている割合だ。適切な人材を確保できるかに
すべてがかかっている。
起業家の成功は基本的に
「何をするか」ではなく
「何者であるか」によって決まる。
真のリーダーシップとは、
従わない自由があるにもかかわらず、
人が付いてくることだ。
重要ポストにいる人物を交代させると決めたら、
「厳格であれ、非情になるな」 と
自らに言い聞かせてほしい。
勇気と人情味を併せもつことが必要だ。
失敗についてどう考えるべきか。
成功というコインの裏面は失敗ではなく、
成長だという考えに至った。
p.37-38
「育成」から「交代」に転換するタイミング
1 この人物を重要ポストにとどめているために、他の人材が会社を去りはじめていないか。
2 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能力の問題か。
3 「窓」と「鏡」をどう使うか。
4 仕事を「業務」と見るか「責任」と見るか。
5 ここ1年で、この人物に対するあなたの信頼は高まったか、下がったか。
6 バスの問題なのか、座席の問題なのか。
7 この人物が退社したら、あなたはどう感じるか。
p.37
2. 価値観の問題か、意思の問題か、あるいは能カの問題か。重要ポストにある者が一貫して、あるいは甚だしく企業のコアバリューに反する行動をとる場合、優れたリーダーは交代させる。会社のコアバリューを心から支持し、また何としても自分の職務に必要な能力を身につけようという不屈の意思がある者なら、交代を決断する前に辛抱強く待ってもいい。もっとも判断が難しいのは「意思」の問題だ。対象者にはそのポストのニーズを満たそうと努力する意思が欠如しているのか(あるいは失ったのか)。欠如はしていない場合、意思に火をともすことはできるだろうか偉大なリーダーは人の成長する力を決して過小評価しないが、成長できるか否かは謙虚さと強い向上心の有無にかかっていることを理解している。
p.68
私たちの生きる世界に成功はあふれているが、生きがいは驚くほど不足している。生きがいもなく、やみくもに働き続けるだけの人生は不幸で残酷だ。ふつうの人が日々の生活のなかで、マンチェスターが海軍の仲間に感じたような深い愛を感じることはないだろう。だが人と人が頼り合う文化では、そうした愛に近づくことはできる。このような文化を醸成する過程で、あなたは社員に「やりがいのある仕事」というはかり知れない価値のあるものを与えることができる。それは紛れもなく偉大なことだ。
p.233-234
ビジョンはカリスマ的ビジョナリーだけのものではない
ビジョンを示すにはカリスマ的ビジョナリーという神秘的な、あるいは超人的資質が必要だという誤解を、ここではっきりと不否定しておきたい。それが事実なら、すべての組織にチャーチルとケネディとマーティン・ルーサー・キング牧師を掛け合わせたようなCEOが必要になる。ビジョンと聞くと「自分には無理だ。典型的なビジョナリータイプではないから」と考える経営者は多い。
だがあなたのスタイルや個人的魅力にかかわらず、ビジョンを策定するのはリーダーの仕事だ。ビジョンを設定するうえでのカリスマ性の役割は、あまりに過大評価されている。自分の会社にすばらしいビジョンを浸透させた経営者のなかには、特別なカリスマオーラを持たない人もいる。
カリスマを自称する怪しげな人々の仲間である必要はない。あなたはあなたのままでいい。
あなたが取り組むべき仕事は、ビジョンを持ったカリスマになることではない。ビジョンある組織をつくることだ。個人はいつか死ぬが、偉大な企業は何世紀にもわたって生きつづけることができる。
p.320-321
どのくらいの速度で成長すべきか
HPのビル・ヒューレットとデイブパッカードはあるインタピューで、ペチャー企業の経営者にひとつアドバイスをするとしたら何か、と聞かれた。ヒューレットはこう答えた。
速く成長しすぎてはいけない。社内のマネジメント能力が育つのに歩調を合わせて成長する必要がある。ベンチャーキャピタルはベンチャー企業に成長を急がせることが多いが、無理に成長しようとすると企業の価値観が損なわれる。
戦略的判断のなかでも、もっとも意見が分かれ、またもっとも理解されていない要素のひとつが成長だ。ここで「判断」という言葉を使ったことに注目してほしい。とれだけ早く成長したいかはあなたが戦略的判断として明確に示すべきだ。
成長は良いものだ(あるいは悪いものだ)と決まっているわけではない。急成長を短絡的に望ましい目標と考えるべきではない。優れた経営者は最大限成長を追求すべきだと考える人には、異端と思えるかもしれない。しかし急成長するという判断は既定のものととらえるべきではない。急成長しないと決断すべき正当な理由もときにはあるだろう。
主要な意思決定がすべてそうであるように、成長に関する判断も会社のピジョンと結びつく。あなたはそもそも大企業になりたいのか。急成長がもたらす負の部分も引き受けるつもりなのか。
成長に負の部分などあるのかと思うかもしれないが、確かにある。たとえば急成長がキャッシュフローの危機を引き起こすこともある。よくあるパターンが、急激な売上拡大を見込んで原材科を大量に仕入れたり、人材を大量に雇ったりするケースだ。それを使って製品をつくり営業をかけるのだが、売り上げが入ってくるのは仕入れから数カ月後だ。売り上げ予測に達しなければ、在庫は現金にならない。現金は血液あるいは酸素のようなもので、なければ会社は死んでしまう。しかも成長は大量の現金を食い潰す。倒産のほぼ半分は、記録的売り上げのあがった翌年に起こるのはこのためだ。
p.414-417
クリエイティビティを刺激するためのマネジメントルール8カ条
1 励ます。あら探しをしない。
2 決めつけない。
3 内気なタイプを後押しする。
4 好奇心を刺激する。
5 必要性を生み出す。
p.415
ここでもキーワードは「リスペクト(敬意)」だ。社員の気持ちをリスペクトしよう。自分をバカだ、価値のない人間だなどと感じさせてはならない。誰かがうっかりミスを犯したら個人を責めずに状況に対応しよう(第3章の対人スキルの項を参照)。
あなたがミスや失敗にどう対応するかが、社員のクリエイティビティに大きな影響を与える。常にこう自問しよう。「この失敗をしたのが自分なら、どう扱われたいか。どのように扱ってもらえれば、失敗から学び、また挑戦したいと思えるだろうか」 -
Posted by ブクログ
・いつでも安全な道に戻れる選択肢を残しておこうとすると、一生選択しないままで終わる
・あなたが誰かを信頼した場合、相手は信頼されることによって認められたと感じ、モチベーションを抱く。信頼しなかった場合に、裏切られた際の痛みと失望は抑えられるだろう。ただし、相手をはなから信頼できないと思えば、優秀な人材ほど意欲を失い去っていく。ビルが「信頼する方に賭ける」のはこのためだ
・素晴らしい人間関係は「この関係でどちらの方が得をしているのか」と聞いて、両方が「自分」と答えるかどうかだ
・仕事を「業務」と見るか「責任」と見るか。重要ポストに就くものは例外なく、業務リストではなく広範な責任を負う。そこにふさわしい人材は広範な責任を全うできなかったときに、「業務はすませた」という言い訳はしない(業務に意味を持たせる)
・「まず目的を選ぶ」から「まず人を選ぶ」への発想の転換。何かをなし遂げること自体にそれほど意味はなく、満足感は長続きしない。だが正しい仲間と協力しながら何かを成し遂げようと努力する過程には、途方もない満足感がある。
・まず最高の人材を集める。それから何か大きな仕事を与える、大きな仕事を選ぶほど、さらに最高の人材が必要にある。するとさらに大きな仕事が必要になり、さらに多くの最高の人材を獲得する。今度はそれ以上無理というくらい大きな仕事が必要になる。それを何度も繰り返す。成長力の魔法が解けないように、決して止まらず、決してスピードを緩めない。この状態で次の大きな夢を追わなければ、一番優秀なものからよそへ行ってしまうだろう
・直感を信じる
初めから問題あるいは判断の核心を見る。様々なデータ、分析、意見、確立に圧倒され、優柔不断に陥ってはならない
枝葉末節を整理する。メリットとデメリットの長々としたリストは捨て、中核的問いに集中する。問題の余計な部分はそぎ落とし、本質的要素をあぶりだす
意思決定を核心まで絞り込み、「直感はイエスと言っているのか、ノーと言っているのか」という問いと向かい合う
・反対意見が出なければ決断しない=判断の本質をより深く理解するため
・問題ない、は問題(=Detailへのこだわりがない)
・一人一台のコンピュータが使えるという状況は、10人1台とは根本的に違う。それがアップルの基本的思想だ。10人1台は列車に設備投資をするようなものだ。同じコストでフォルクスワーゲンが1000台買える。もちろん列車ほど乗り心地はよくないし、スピードも出ないが、1000人がいきたいときに行きたいところへ行ける。僕らの目指しているのは、そういうことだ
・文字にこだわるのはやめよう。絵にしよう。物語を語ろう
・一貫性のあるビジョン:コアバリューと理念>パーパス(存在意義)>ミッション
パーパスはあなたを導く星であり、ミッションはあなたがその時々に上っている山
・ミッションは数字目標ではなく、社員の意欲を掻き立てるような目標を作ること
・フォードは「自動車を庶民のものにする」というミッションを伝えるために、以下のような伝え方をした
私は庶民のために自動車を作る、価格はまともな給料を稼いでいる人ならだれでも買えるくらい安い。それに家族を乗せて、神の創りたもうた広大な大地を何時間も走る喜びを満喫できる。ハイウエイから馬の姿は消える。自動車が当たり前の存在になる
・成功というコインの裏面は失敗ではなく、成長だ。多くの人を見ていて思うのは、成功することに集中するあまり、失敗というプロセスを通じて成長できそうな状況を避けているということだ
・第一級の知性は、2つの対立する概念を同時に内包しつつ、それでもうまくやっていける能力によって測ることができる
・規律のない思考をする人は議論をするとき「ORの抑圧」に流され、白黒はっきりさせようとする、それに対して規律ある思考をする人は、「ANDの才能」を生かして会話を発展させ、新たな解決策を見出そうとする
・①情熱を持って取り組めるもの、②自社が世界一になれる分野、③経済的競争力を強化するものという3つの円が重なる部分をしっかりと理解する
・戦略とは会社の現在のミッションを達成するための基本的方法論。個人の主体性、機会、状況変化、創意工夫、イノベーションが入る余地を残すほうがいい
・私たちが誰よりも得意なことは何か、競争優位の源泉となる唯一無二の能力は何か。基本戦略は強みを生かすものでなければならない。得意なことをしよう
・戦略がイノベーションを後押しするのと同じように、イノベーションが戦略に影響を与えることを許容すべきだ
・多くな勝利をつかむのは、はずみ車を10回回したらすぐに新しいはずみ車に乗り換え、10回回したらまた乗り換えるといった会社ではない。10回回したら、さらに10億回回し続ける会社だ。はずみ車を回すというのは、これまでしてきたことを漫然と続けるという意味ではない。可能性を追求し、拡大し、拡張することだ
・基本戦略 1)製品、2)顧客(市場セグメント)、3)キャッシュフロー、4)人材と組織、5)インフラ
・ビジョン、内部評価(強みと弱み、リソース、イノベーションとアイディア)、外部評価(顧客や市場トレンド、外部トレンド、競合など)
・速く成長しすぎてはいけない。社内のマネジメント能力が育つのに歩調を合わせて成長する必要がある。無理に成長しようとすると企業の価値観が損なわれる
・私たちのビジョンの最も合致する成長率はどのようなものか
・価格をコントロールできないなら、コストをコントロールしなければならない
・画期的な製品の多くは企業が市場プル型のイノベーションだけに集中していたら存在しなかったはずだ。スリーエムのポストイットは、初めに接着剤という解決策があり、それにふさわしい問題を探したのだ
・私たちは対州に何を望むか尋ねるのではなく、新たな製品で大衆をリードしている、膨大な市場調査をする代わりに、製品を磨き上げ、大衆を教育することを通じて市場を生み出している(ソニー・盛田昭夫)
・毎年売上高の25%は過去5年に発売された製品が占めるようにする(マニフェストの一例)
・無理は知識に勝る。「何を見るべきか」という予断を持たなかったからこそ、多くを見ることができた
・長い目で見れば、ベスト(最高)はファースト(一番乗り)に勝る
・うまくいったこと(いかなかったこと)からどのような再現性のある新たな学びを得たか
・仕事の満足度を高める要因第1位は、個人的な達成感である。目標を設定し達成したいと思っている
・あなたはテクノロジーを最大限活用しているだろうか
・集めた情報は「使える」ものだろうか
・相手に愛情と敬意を持つことで、信頼と誠実な対応が生まれる -
Posted by ブクログ
会社づくりは、結局「人」から始まるのだと思う。
最高のビジョンがあっても、最高の人材がいなければ意味がない。逆に、正しい人が集まっていれば、最初のアイデアや戦略が間違っていても修正できる。ピクサーの事例などを読んでいると腹落ちする。
特に面白かったのが、
・「何をするか」より「誰とやるか」
・「人をどう動かすか」より「どういう人を集めるか」
・「戦略をどう作るか」より「変化しても戦える人材と文化をどう作るか」
という順序感。
戦略、人材、組織文化を別々のテーマとして考えがちだが、本書ではかなりつながっている。正しい人を集め、その人たちが頼り合える文化を作り、共通のビジョンを持ち、そこから戦略と実行につなげていく。強い会社とは、個別の施策が優れているというより、この一連の構造が噛み合っている会社なのだろう。
「重要ポストの90%を正しい人材で埋める」という考え方もかなり刺さった。席を埋めることと、正しい人が座っていることは全く違う。
個人的には、AIによって事業や仕事の前提がどんどん変わる今だからこそ、「正しい戦略を当てる」こと以上に、「何が起きても考え直せる人と組織を作る」という本書のメッセージは、以前の時代よりも重くなっているように感じた。
===
▼個人的に印象深かった問い
・重要なポストに、本当に正しい人が座っているか
・戦略が変わっても、一緒に戦いたいと思える人を採用しているか
・会社の価値観は、言葉ではなく日々の意思決定に表れているか
・自分自身は、組織の成長に合わせてアップデートできているか -
Posted by ブクログ
読書感想文:ビジョナリー・カンパニーZERO から得た、共同体と成果のつながり
本書『ビジョナリー・カンパニーZERO』をひととおり読んだ後、私は一つの大きな気づきを得た。それは、共同体感覚を持つ私たちが会社やその内部組織で仕事をするとき、時には侃々諤々、喧々囂々となりながらも、大きな成果を出すことができるという、 nouvellesな組織の姿である。そして、そのために内発的な動機付けとして、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスで整えることが必要だと感じた。
組織は戦略以前に設計で決まる
これまで私は、組織の成功は戦略や成果の積み重ねだと考えることが多かった。しかし本書は、偉大で永続的な企業になるためには、まず内発的動機を育む土台をビジョンと価値観で整える必要があると教えてくれた。それまで私にとって戦略が先か成果が先かの議論だったものは、本書によって、そもそも何のために存在し、どう振る舞うかを先に決めることが、結果として大きな成果につながるとわかるようになった。
対立も健全な協働になる
本書を読み進める中で、私は仕事の中で侃々諤々、喧々囂々になっても、共同体感覚と共有されたビジョンがあれば、組織は壊れないだけでなく、大きな成果を生みうるという気づきを得た。それまで対立や感情的な摩擦は避けるべき悪だと考えていたが、本書は同じ目的を共有しているからこそ高溫でぶつかりあえる、健全な協働の現れであると教えてくれた。共同体感覚は、単に仲良くするのではなく、共通の土台があれば対立さえも組織を強くする力になる。
MISSION, VISION, VALUE, PURPOSE は内発的動機づけの仕組み
本書で最も心に響いたのは、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスを単なる理念スローガンではなく、組織の成員が自発的に動きたくなるための内発的動機づけの仕組みとして捉え直した点である。それまで私は、理念は掲げればよいもの、という軽い考えを持っていた。しかし本書は、どう設計すれば、人々が自発的に動きたくなるかという設計原理として提示してくれた。これにより、私は組織のメンバーがなぜ動くのか、なぜついてくるのかの答えを、理念の設計に紐付けることができた。
共同体感覚は経営の原理原則とセットで機能する
本書を読みながら、私は共同体感覚はただ仲良くするものではなく、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスという原理原則とセットになったとき、組織の土台として機能すると気づいた。これは、アドラー的な共同体感覚を、経営の文脈で実用的に解釈した点で、非常に主体的な気づきとなった。共同体感覚は、経営の原理原則と結びついてこそ、組織の意思決定と協働を支える力になる。
本書は私の在り方にも問いを投げかけている
最後に、「共同体感覚を持つ私たちが」と私が複数形で語った点から、本書は組織論であると同時に、自分自身もその共同体の一員としてどう振る舞うかという問いかけとして読まれたと感じた。本書は組織をどう設計するかだけでなく、自分自身が共同体の一員として、どう対話し、どう貢献するかを同時に問うていると気づいた。これは、本書が意図している原理と設計を、自分の経験と価値観と結びつけて再構成した、主体的な気づきである。
まとめ
本書から得た最大の気づきは、共同体感覚を持ち、ミッション、ビジョン、バリュー、パーパスで内発的動機づけを設計した組織は、喧々囂々になっても大きな成果を出せるという、経営と人間味の両面を統合した視点である。この視点は、本書が提示する原理と設計を、私の経験と価値観と結びつけて再構成した、主体的な気づきである。 -
Posted by ブクログ
副業でも何時からでも、何かを「成し遂げたい」「事業として成功させる」等、規模問わず、一貫してその「やりたいこと」に全力集中出来るかを問い、思索させ、会社組織という生き物を扱う人へ向けた理念の書である。
さて、起業することは世間が考えている程、リスクが高いものではない。その日、その瞬間に成りたい、実現したい、成し遂げたい等の意識が芽生えた瞬間に人は起業出来る。無論、個人事業か法人等で手続きはあるがそれも意外にハードルは低い。本著ではビジョンを一貫して持ち、その事業に集中することだ。古今東西、起業し立ての時期は極めて多忙になる。ワーク・ライフ・バランスという概念はない。公私共に仕事だ。だが、本人はそれらを「やりたい」という自身の心から湧き出す情熱を原動力が必要だ。ただ、社会の流れは変わる、市場も社内外問わず社会の人の流れも変わる。だから、都度、状況を把握し考えながら意識して戦略を変えてもいい。
世の中には多くのビジネスモデルがある。スキームもある。全てに善し悪しもある。行動していれば、黒よりのグレーなアウトな存在とも出会うだろう。必ず儲かる、楽して起業、楽してEXIT出来る、楽して、、等、様々な誘惑があるだろう。それらはゴミだ。「楽して」という本質は、自身の情熱や動機らを完全に自己否定する存在だ。関わらない、距離を断絶することを薦める。それらはあなたを食い物にする魔物だから。
本著は、経営を大成功させる魔法の本ではない。だが、人間が人間として何かを行動する際の一つの視点としての軸を提案し提供してくれる良書であると言えるだろう。小さく始めれば、それは、あなたが思い描いた未来から現実になる瞬間はそう遠く無く訪れるだろう。 -
Posted by ブクログ
ビジョナリーカンパニーの原点に新しく注釈をつけた作品である。
過去のビジョナリーシリーズを読んでいるとわかりやすいです。
特にリーダーシップの章が良かった。
また、戦略と戦術の違いがよくわかった。
世界1000万部超ベストセラーシリーズ『ビジョナリー・カンパニー』の原点で最新刊!
本書『ビジョナリー・カンパニーZERO』は、『ビジョナリー・カンパニー』シリーズが発行される前の1992年にジム・コリンズが記し、日本語訳されずにいた名著『Beyond Entrepreneurship』の改訂版。まさに、ビジョナリー・カンパニーの原点だ。
◆ネットフリックスCEOなど大絶賛の声が続々!
「本書は誰よりもどの本よりも、私のリーダシップを一変させてくれた。10年以上この本を読み返した。起業家なら、86ページ分を暗記せよ」
――リード・ヘイスティングスNETFLIX共同創業者兼CEO
「自分の白いキャンバスにゼロから絵を描き人生を切り開こうとする人に、パーパス、ミッション、ビジョンなどのコンパスや道標を授け、「幸運は諦めない者に訪れる」ことを再認識させてくれる名著だ」
――田中仁 ジンズホールデイングス代表取締役CEO
「『ビジョナリー・カンパニー』シリーズの集大成であると同時に、原点でもある本で、シリーズ全体を体系的に学ぶことができる。すべての起業家、経営者、組織のリーダーにお薦めします。人生で何度も読み返したい素晴らしい本」
――小林清剛 起業家
◆スタートアップや中小企業が「偉大な企業」になるために必要なことを解説
偉大で永続的な企業になるために必要ことを1冊に凝縮してまとめた。誰と一緒に仕事をするか、リーダーシップ・スタイル、戦略、戦術をどうつくるか、パーパスやミッションなどをどう決めて実行するか重要になる。「偉大な企業」とそうでない企業との違い、規模が小さいうちから考えておくべきことなど、時代を超えて重要な内容が理解できる。
◆ジム・コリンズとビル・ラジアーの教えの例
・偉大な企業という目的地があるわけではない。ひたすら成長と改善を積み重ねていく、長く困難で苦しい道のりだ。高みに上り詰めると、新たな課題、リスク、冒険、さらに高い基準を探す。
・企業が追跡すべきもっとも重要な指標は、売上高や利益、資本収益率やキャッシュフローではない。バスの重要な座席のうち、そこにふさわしい人材で埋まっている割合だ。適切な人材を確保できるかにすべてがかかっている。 -
Posted by ブクログ
「ビジョナリー・カンパニー」シリーズの前にかかれた"Beyond Entrepreneurship"の改訂版。
最初の本は、1992年に出されているのだが、「ヴィジョナリー・カンパニー」シリーズの研究成果を踏まえて、大幅に加筆されたもの。
これはなんかの研究書というより、新たにビジネスを始める人、会社の経営をしている人を念頭において、リーダーシップから戦略立案そしてイノベーション、実行といった重要テーマについてまとめた経営の教科書のようなもの。
今となっては、それほど新しいコンセプトはない気がするのだが、出版当時は当時としてはかなり新しい考えだったのだろうと思う。これが当たり前に思えるのは、それだけ、「ヴィジョナリー・カンパニー」の研究が説得力があって、多くの人の支持を得たからだと思う。
そういうなかでも、今回、付け加えられた1〜2章、そしてもともとの本でもインパクトがあった第3章はなるほど感がある。
あと、第6章は、ビジョナリーカンパニー4冊の議論を全体として整理しなおして、企業を立ち上げ、偉大なものにしていくための「地図」として示されていて、ちょっとお得感がある。
あらためて、「ビジョナリー・カンパニー2 飛躍の法則」の議論の重要性が確認できる。