徳永康元のレビュー一覧

  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ハンガリーの作家バラージュの童話。巻末の解説「バラージュのこと」を読むとなかなか激動の人生だったのではと想像しますが、この「ほんとうの空色」はそれを感じさせないみずみずしい世界。
    子供ならみんな覚えのある日常のあれこれ(子供にもいろいろある)と、美しい情景。わくわくする不思議な出来事と冒険。
    空色の絵の具については、発想もすごいし想像してはうっとりしてしまいます。
    教訓みたいな事は特になく。
    子供の世界ってこうだよね、この時期は一瞬なんだよね、すぐに長ズボンはいた大人になっちゃうんだよね。
    ウンウンと頷きながら読み終えました。
    バラージュ自身もお気に入りの作品だったそう。

    0
    2025年10月18日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    フェルコーは貧しい母親と二人暮らし。母親の仕事を手伝いながらの生活で、宿題をする暇もありません。絵が得意なのに絵の具を買うお金もありません。
    ある日、友だちに貸してもらった絵の具で絵を描いたが、藍色の絵の具を失くしてしまい、野原の花の汁で作った青い絵の具で空を描くと、その空に本物の太陽や月が輝きだしました。
    その不思議な絵の具によっていろんな幸運がもたらされ、最後にお母さんにたくさんの食べ物を持って帰ることができた。
    フェルコーは、特別に良い子でもないし、才能があるわけでもない。友だちの絵の具を失くした時も、すぐさま打ち明けて謝るわけでもなく、、そんなごく普通の子が、不思議な絵の具で描いた空に

    0
    2023年02月05日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ほんとうに素敵なお話しでした。
    ハンガリーのはなしは多分初めて読んだと思うけど、学校の様子、家庭の様子、農家のみ様子などがとてもよくわかりました。
    こんな絵の具があったら、、、なんて夢が膨らみますよね。終わり方も良かったよね~

    0
    2016年10月03日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    子供のころに、こういった本を読むと読まないとで、その後の人生の潤いが違ってくるのではないでしょうか。

    0
    2016年01月17日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    学習という月刊誌の付録で小学生の時(数十年前)に読んで深く心に残っていた。絵から太陽が照りつけたり、雨が降ったりというところと用務員が印象に残っていた。でも、一番心に残ったのは最後の8行。今読んでもやっぱりいい。
     “日曜日の午後”と締めくくるのは余韻を深めた。

    0
    2013年02月06日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    心あたたまる本。律儀で優しいフェルコーにウルッときてしまう。

    最後にそいうことか、とわかったと時はとても感動した。

    0
    2013年01月01日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    絵が上手なファルコーは、貧しくて自分の絵の具をもっていなかったので、貸してくれた子だけに絵を描いてあげていた。ある日、借りた中から、あい色の絵の具をなくしてしまう。不思議な用務員さんがお昼の鐘がなると一分だけ咲くという野の青い花をつんで、絵の具にしたらいいと教えてくれた。それは「ほんとうの空色」で、太陽や月・星が輝き出し…不思議な出来事の始まりだった。
    ひみつのなかまと、ファルコー自身の不思議な体験。
    素晴らしく貴重な空色も冒険と共になくなり、思いがけず、最後に残ったひとかけらの「ほんとうの空色」もやがて…

    絵画的で美しい描写や、少年が大人になっていく通過儀礼のような象徴的なラストが印象に残

    0
    2011年12月20日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    これも姉の本でした。ダーシェンカと同じ児童文学全集の中の一つのお話しとして読みました。小学5・6年生の時だったかと思います。
    貧しい少年が大事に大事にしていた手作りの空色の絵の具が起こす奇跡と、少年が大人になっていくことへの一抹の寂しさがよく書かれていると思います。

    0
    2010年03月17日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    わたしは児童文学作家志望だが、こんな作品が書けたらどんなにいいだろうと思う。子供たちが自然体で描かれていて、冒険は良質の刺激に満ちている。背景となる大人の世界は、よく描きこまれている。最後まで正体のわからない用務員のおじさんがまたいい。訳も、とてもよい。

    0
    2010年03月05日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    サンリオ・ギフト文庫
    訳=北村順治 
    絵=大橋歩 

    文庫サイズの赤いハードカバーでフェルコはおかっぱ。 
    小学生の頃から好きな本でした。

    0
    2009年11月10日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    優しい世界が待っていた。ハンガリーの古い机を買って部屋に置いてある。とても存在感のある金色の机は、ほんとうの空色が描く夢のように、私の夢を輝かせてくれている。ハンガリーという国に行ってみたくなった。

    0
    2024年12月14日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    小さなことが、大きなストーリーを持っていると感じた一冊。

    私から見る彼は、とてもキラキラしていた
    それは「ほんとうの空色」の魔法だったのかもしれない。

    それは、小さな嘘を「本当」にしようという思いから始まった

    子供の頃の忘れてしまっていた思い出
    大切にしていたものに気づかされました。

    0
    2015年10月27日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フェルコーが不思議な用務員さんからもらった、塗ると本物の空がそこに現れる絵の具。
    雨の日には雨がふり、夜になったら星が出る。

    いじめっこに絵の具をとられたり、いろいろあって最終的に空は
    フェルコーの普段着の半ズボンの内側にしか存在しなくなってしまうんだけど、
    それを、好きな女の子の「子供の服は卒業しましょうよ」の一言であっさりと脱いでしまうところが良い。
    魔法の絵の具よりも素敵な彼女を見つけ、大人になるファルコー。

    0
    2013年02月06日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    相変わらず感想文が下手なので読むかたは、このコメントは
    ネタばれになっちゃうのかな・・・でもとてもうれしかったので
    感想を書かせてください。


    ※※※

    ハンガリーの世界観がじぶんのすきな世界観であることに
    あらためて確信して ほうっ。。。と うれしいため息がもれそうだった。

    日の昇る時間の屋車菊の花畑で 咲いているほんの数分の間に花を摘む。
    どきどきとさせるこのシチュエーションに胸が高鳴る。

    急いで想いを募らせ、花束をしぼる。
    お母さんが雑巾をしぼるのを思い出しながら、
    ギュッギュッとしぼる。
    花束から青の色、
    ”ほんとうの空色”がうまれる

    なんてすてきな話なんだろう。

    ”ほんとう

    0
    2012年09月11日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    物語冒頭では貧しい少年の描写から始まっているので、昔よく読んだタイプの「貧困の中で幸せを見つける」というプロットの物語なのかなぁ・・・・と思い、中盤で野原の花の汁でつくった青い絵の具が出てくると、いわゆる手仕事世界系のほのぼの文学かなぁ・・・・と思い、その絵の具で描かれた絵の空にほんものの太陽や月や星が輝きだすとそのあまりのシュールさに唖然とし、と、同時にこの物語がどこへ向かって語られているのかチンプンカンプンに・・・・ ^^;  描写は美しいんだけど、いったいこの物語のテーマは何なんだろう????ってね。

    全てが KiKi の中で解決したのは最後も最後、ラスト2ページでした。

    少年の夢

    0
    2011年09月12日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    フェルコーが見つけた美しい空。

    貧しく苦労する少年が窮地で不思議な存在に助けられて手に入れた宝物。それがほんとうの空色の絵の具である。天気が変わり、太陽が出たり夜になったりする空が描けるのだ。その空色を使ってフェルコーはピンチをしのいだり、冒険をしたりする。しかし使えばなくなってしまう絵の具、最後にフェルコーが見つけた空色が、少女の瞳だというのがとてもロマンティック。

    0
    2025年06月24日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    物語の内容はさておき、戦争が身近で起こっている今、バラージュという作家の人生については考えさせられる。教科書に載ってるのも、バラージュという作家を子どもたちに知ってほしかったのかな。

    0
    2024年08月30日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    先輩司書に勧められて読みました。

    途中はいろいろドキドキしましたが、
    「ほんとうの空色」を失うことを恐れていたフェルコーが、最後にそれ以上のものを見つけた、ということになるのかな。

    0
    2021年03月26日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    貧乏な洗濯屋の息子は、性格がお人よしで卑屈で
    そのため余計な問題を抱え込んでしまう
    クラスメートから預けられた藍色の絵の具を
    ねずみに食べられて失くしてしまったのだ
    それで途方にくれているところ、ふしぎな用務員のおじさんに教えられ
    ふしぎな絵の具を手に入れる
    その絵の具を使って描くと、そこにまるで本物の空が現れるので
    彼はそれを「ほんとうの空色」と名づける
    ほんとうの空色は少ししかないうえに
    誰もがそれをほしがるもので、あっという間に使い切ってしまうが
    それで描かれた空や雲や太陽は、少年に即物的な救済をもたらす
    空想の慰めを現実に変えた「子供の話」である

    バラージュ・べーラはハンガリー出身の

    0
    2018年01月08日
  • ほんとうの空色

    Posted by ブクログ

    フェルコーはなんだかジュジの目も「ほんとうの空色」のような気がしてきました
    ズボンにある空のかけらよりもずっときれいな空色なのです

    0
    2016年08月15日