ディーリアオーエンズのレビュー一覧
-
-
Posted by ブクログ
しおりを挟んでいたこの本のタイトルを見て昆虫好きの息子が『ザリガニは鳴かんよ…?』と言ってきました。いや、母も存じとる。※文学的比喩です
これは単にミステリーに分類される作品ではないと思いました。謎解き要素が少ないせいもありますが、カイアの生い立ち、生き様があえて言うと伏線になるのでしょうか。作者さんが動物学者なこともあって、とにかく自然の描写に心が震えます。ただそこにあるんですけど私たちは生かされてるんだな、ということを改めて感じます。湿気って嫌ですよね…でも湿地の自然に包まれたくなるんですよ。豊かな土壌に触れてみたくなります。
絶賛しつつ★4なのは(★5寄りの4)殺人事件の結末にスッキ -
Posted by ブクログ
ネタバレカイアの人生があまりにも凄絶で悲しかった。
なんであんな小さな子を家族の皆が皆置いて行ってしまうのかと信じられなかった。兄が教えた逃げる術も果たして良かったのだろうか、孤児院の方がマシなのでは、と考えてしまった。
チェイスは悪者にされがちだが、貝のネックレスを着用し続けていたり、デートで伸び伸び過ごしている様を見ていると、カイアへの想いは確かにあったのだろうと思った。当時の社会や男性の在り方などが愛情もチェイスそのものも歪めてしまったのだろうか。もちろん彼のした事は許されることでは無い。狭い世界で生きるカイアがどれ程恐ろしさを感じていたか、父親の記憶により一層増幅されていたことを思うと気の毒で -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ読み終わった後どうして作者がミステリのような形式でこの作品を描いたのかわからなかった。繊細な心理描写と美しい情景描写でカイアとカイアが生きた湿地を見てきたのだから事件のこともカイアと共有したかった。チェイスの死にはあんまり興味が湧かなかったから、ミステリとしての醍醐味(誰が、いつ、どうやっての解明)も薄いと感じていた。
しかし、しばらく考えて私のカイアと事件を共有したかったという願望はカイアに対する仲間意識から来ており作者はミステリの形式で事件の真相を読者から秘匿することによってその仲間意識は間違ったものであることを示そうとしたのではないかと考えた。
カイアはテイトにもジャンピンにも自分がチェ -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレあらすじでサスペンスミステリーだと思ったら、カイアの人生・湿地の自然・アメリカ社会のドキュメンタリーだった。
あらゆる要素が絡み合ってカイアの無罪を信じたくなる。
カイアがチェイスから暴力を受けた時はウワ〜最悪!って思った。
カイアは孤独でも生きていけるけど、誰かから加害心を向けられた時に一人で生きるのはグンと難しくなる。
保安官に訴えても自分の立場ではどうせセカンドレイプされるだけ…というのがキツい。
社会が犯罪から守ってくれないのは困る。
あとアメリカの裁判こんな感じなんだ〜って見れてよかった。
弁護士が強かった。
検察側にも弁護士側にも決定的な証拠がなくて、弁護士の口先で勝ち取った無 -
-
-
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ3.5くらいかな…
中盤までは湿地や自然の描写が浮かべなくて、それは多分鳥や草木をイメージ出来ない自分が居たからだと思います。だから読み進めるのダレました。
後半は色々と小説を読んでいて初めて法廷のシーンや弁護士や検察の主張のセリフや描写が本当に素晴らしくて感嘆しました。あのシーン面白かった。映像が頭にイメージ出来ました。
判決が出て、お兄さんに車で送られる中、カイアが兄に『あなたの中の荒地を見つめてほしい』みたいな独白とその下りがとても好きです。
無罪放免になって、テイトと結婚し、兄夫婦や甥や姪と『家族』っぽいやり直しの温かなシーンが出てきますが、なんか嘘くさくて、ラストを読むと、(あえて -
Posted by ブクログ
ネタバレ最後の最後までは世界観が細かく描かれており、それぞれの登場人物の心の移り変わりも読み取れて没入してしまいましたが、判決が下ってから終わりまでの書き方が好きではありませんでした。
結末の意外性を強めるための、読み取りにくい心情や今までの人物像とかけ離れた行動が多々気になりました。
カイアがジョディに怒りをぶつけるシーンや
あれだけ拒否していたテイトをあまりにも
唐突に受け入れるシーン。
繊細に描かれていた心情は一体なんだったんだ?
と思いました。
またあれだけ村人を毛嫌いしていたカイアが
地方紙に自分の詩を投稿していたっていうのも
全く行動として結びつかない…。
最後の数ページで一気に冷めてしま