西井開のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
婚活などをやるようになって、頻繁に聞くようになった言葉です。
やはり意識が変わると入ってくる言葉なども変わりますね。
内容は男性が非モテになる要因を語っています。
この本は決して誰かのせいしてないような書き方でまとめてるのがよかった。
さらに男性が非モテになってしまう悪循環も描かれていて、非常に興味深いです
モテない事がそんな大事なのかとおもうかもしれないないが、海外ではモテないことによる事件なども起きてる。日本では秋葉原殺傷事件もそうです。
自己責任の風潮が強い世の中ですが、少しでもこうゆうこと理解する努力が必要でないかと思います。
(もちろんモテるために努力することも必要です)
非モテ男性 -
Posted by ブクログ
私は決して非モテではなく、モテてきたし
いわゆる中心的人物だった。
のであるが、ドーナツのように虚像に向けて
男が競争、比較する社会構造や
非モテを作り出す社会構造についても学べた。
共感する部分として、
先回りの恩、とかわかるな
そこから自己否定や女神化はわからなかったが。
わからなかったというか、そこまでは行かなかった
純粋に女性とのつながりが多く、
女性関係に困ったことはあまりないから。
問題の外在化、は自分が普段していることだった。
でもそれが言語化されていると面白い。
モテや女性を求める、というのは
単に性欲とか生物的なものではなくとても社会的な
構造によるものってよくわかるね。 -
Posted by ブクログ
SNSで見かけたことをきっかけに。最近、男性の生きづらさを感じる機会が多かったこともあり、興味深く読みました。
非モテ研での語りをもとにして、男性が「非モテ」に至るプロセスが説明されています。矛盾なく納得できました。
私は女性ですが、これまで男性が虚勢を張っている姿をみて(強く見せたり、大げさに言ったり等)、男性の“悲哀”を大いに感じてきました。一方、女性にはそういうタイプの人は少ないように感じています。その“悲哀”の正体が少し分かったような気がしました。
そして、今まで意識していませんでしたが、私自身にもそのような側面があることに気付きました。
ざっくりまとめると「ジェンダーの問題は、 -
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Posted by ブクログ
この本は、名著の解説と対話形式を通して、現代の男性学を学ぶ入門書だ。1990年代に注目された男性学が近年再燃するなか、男性が抱える構造的な加害性と、実存的な生きづらさ(疎外・不安)のねじれに焦点を当てている。
批評家、研究者、実践者など4人の著者が、それぞれの視点から男性学の「名著」を紹介・解説し、そのテーマについて深く語り合うことで、「男」のこれからを考えるきっかけを提供してくれる1冊である。男性学といっても分野は様々で、それぞれで活躍する男性が名著を持ち寄っていたが、別のフィールドにいるからこそ、多方面から男性学についての語りが展開されていた。
私が特に興味深かったのは「戦争」に関する -
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ネタバレ秋葉原の殺人事件のように、自身に向けたルッキズムや非モテ意識をこじらせた男は怖いと漠然と思っていたけど、それは「ヤバい個人」なのではなくて、社会的背景が根深くあって、それを分析して言語化し認識していくことは、加害の弁護ではなく加害の予防のために大事だなと思った。
本当ははっきりとした実体のない「あるべき男性像」に対して、からかいや緩い排除でもって男性社会の中で周縁化された男性たちは、その社会から完全に締め出されないためにいじられ役を引き受けたり、受け流したりしながら微細な傷を蓄積させていく。そんな中で自分を受け入れてくれそうな女性を女神化し、妄想して驀進して受け入れられずに被害者意識を持ったり -
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女性から相手にされず、残念な感じの男性。
酷い場合には孤独を拗らせ暴走することもある。
それが非モテ。
基本的に社会的には蔑まれる存在になってしまっているのだが、そんな彼らは何を感じ、何を考え、何がそのような状況に追い込んだのか?
という事を社会的構造の中から明らかにしようという試み。
全てのモテない男性がそうではないが、本書で扱うのは特に悲惨な状態に陥りやすい状況の人かなと思うものの、各社会的状況や環境が次の事態を引き起こす事が明瞭に説明されているし、構造的に説明できていると思う。
蔑まれる存在は不可視の存在のようになってしまい、本人はなおの事孤独を深めて苦しむだろう。
そんな当事者に -
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非モテであることから生まれる苦しみや孤独だけではなく、社会的に押し付けられるジェンダーロールや、その結果生まれる有害な男らしさなど、再考するのにとても役立った。
読んでいて思ったのは、結局モテるという淡い幻想を抱きながら、モテない現実のズレでウンウン悩んでることに原因がありそう。
その苦しみは社会的なジェンダーロールや男らしさという規範によって作られたものでもあるので、男らしさやモテという呪いから降りるという選択が、その人自身の幸せや生き辛さを解消してくれるのではないだろうか。
また男性の場合は世界的に多くを語りたがらない生き物らしく、女性と比べて孤立しやすい。
そのため苦しさの原因が、実は -
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大量無差別殺人の犯人たちが自分自身を世の中から捨てられた存在だと認識していることに、社会構造の歪みを感じる人や危機感を持つ人は多いだろう。私もその一人。安倍元総理を殺害した山上容疑者が自分のことを「インセル」だと認識していたという話を聞いて、「インセル」=「非モテ」という概念を知りたくて読んでみた。
第三章の男性集団内の周縁化作用が興味深かった。
たしかに、イジリは、TVでの芸人の世界が一般人にまで蔓延している感じがしてた。それを「男性性をめぐる社会問題」として捉えるものだと作者は言う。
それには、
「できるだけ権力関係や競争性から距離を置いた男性同士の関係性を築き、再評価していくことが、男 -
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Posted by ブクログ
非モテに対してどういうものなのかを当事者目線でまとめる本
当事者たちと話し合ってきちんと考えて分析している感じがある。一方でモテに対しての話がないので境目がわかりにくくなっている。
失敗例はあるけど成功への道筋がなく何もしない存在としてどう生きるかくらいになっている。
同じアプローチで成功している人はたくさんいるのでそことの差分分析が必要ではないか
非モテ①女性からチヤホヤされない、Hできない②好きな人から恋人として愛されない③モテないこといついて悩み続ける
集団的関係、個人的関係、ラベリング、自己意識
自己ラベリング、男性集団でのいじり、男らしさ
非モテゆえの一発逆転、女神化、ポジティブ -
Posted by ブクログ
周縁化された「非モテ」男性たちが、女性を「女神化」し、さらには加害に走ってしまう(場合もある)メカニズムがよく理解できた。
私は女性なので、嫌悪感を禁じえない語りもあり、著者はくり返し「加害行為を免罪するものではない」と書いているものの、加害の背景が語られると「いかなる事情があったとて被害は消えないのだ」という憤りが湧いてきてしまう。しかしそれを前面に出していては建設的な議論はできないし、女性学が女性のためにあるように、男性学は男性のためにあるべきなので、その気持ちは脇へ置いておく努力をしながら読み進めた。
「非モテ」男性が被ってきた、「からかい」や「緩い排除」は、学校の中でしばしば見受け -
Posted by ブクログ
ネタバレ終章での筆者の誠実性に惹かれた。
研究者であり当事者である自身の権力性に関する自覚とそれを乗り越えるための当事者達との話し合い。
分析するという行為自体が持っている権力性の問題について、特にこの男性学というテーマでは、どういう立場で語っているのかという問題が一層際立つ。
「非モテ」という言葉(スーツケースワードと本書で書かれる)を特に定義せずに使う事で当事者の語りや話の広がりを生み出しているため、呼び水のようなものであり、テーマとは少し違うかもしれない。
人間の関係性から成り立つ社会を研究するという事は研究者自身も含まれる社会の中で、本人の状況を棚上げにして問題点を指摘するという構図が生ま -
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Posted by ブクログ
それぞれが言っていることを
理解できる気もしたし、読んで興味深かったけど
そこまで考えが発展してしまうのかと。
周りからみれば、学生時代に
面白そうにしていると見えていた
イジリみたいなことも、されている側の本心は
めちゃくちゃ傷ついていて、こんなきっかけで
拗らせていくんだと知った。
男性にとっては、モテるモテないが
こんなに人生を左右するのかと。
女性は容姿や若さで判断されている事が
圧倒的に多いと感じるけど、
男性は、学歴とか収入といった
後から自分で変えられるもので判断される
割合が多い気もしているのですが。
男女どうこう、モテるモテないより、
最終的には人柄。