作品一覧

  • 名著でひらく男性学 〈男〉のこれからを考える
    4.0
    日本では1990年代にいったん注目を集めた男性学が、近年再び盛り上がりを見せている。家父長制による男性優位の社会構造を明らかにするフェミニズムに対し、その理解が進む一方で、アンチフェミニズム的な声も目立つ。また一枚岩的に男性を「強者」として把握できない実像もある。構造の理解と実存の不安、加害と疎外のねじれの中で、男たちはどう生きていけばいいのか。本書は、批評家、研究者、実践者など4人が集まり、それぞれの視点から男性学の「名著」を持ち寄り内容を紹介・解説した後、存分に語り合う。多様で魅力的な男性学の世界にようこそ。
  • 「非モテ」からはじめる男性学
    4.1
    ぼくらは本当にモテないから苦しいのか? 「〈キモい〉〈弱い〉〈ダサい〉 暴力的に片づけられがちな問題を豊かな言葉で掘り返す男性研究の書」――桃山商事・清田隆之氏、推薦! 恋人がいない、女性から好意を向けられない等の苦悩は、「非モテ」という言葉によって90年代後半からネットを賑わせてきた。現在も「非モテ」問題は多くの男性の心を捉えて離さない。しかし、本当に「非モテ」男性はモテないから苦しいのだろうか? 男性性が内包する問題について研究し、当事者の語り合いグループを立ち上げた著者が、男性が「非モテ」という苦悩を抱くまでの過程や内実を掘り下げ、問題の背景や構造を解き明かす。そして「非モテ」の苦悩から抜け出すための実践まで男性学の視点から提示していく。

ユーザーレビュー

  • 「非モテ」からはじめる男性学

    Posted by ブクログ

    H氏からの推薦本。非モテに関する解像度が飛躍的に上がる。
    この本の1番印象深かったのは、非モテをジェンダーの問題として扱わないということ。周縁にいる、緩い排除を受けたひとたちが、その枠組みの中で作られた理想を追い求めさせられているのではという指摘だ。フェミニズムの文脈では出てこない圧倒的な解像感は、西井さんが作っている環境ー非モテ研の人たちの心理的安全性を感じられるーが生み出しているように思うし、常に自分のやり方に批判的な目を向ける姿勢は好感を持った。

    0
    2025年04月28日
  • 「非モテ」からはじめる男性学

    Posted by ブクログ

    男性社会の闘争に、私も知らず知らずの内に巻き込まれている事が、メタ的に理解できた。そして、その闘争から抜け出す事も時に必要だと感じた。

    0
    2024年02月20日
  • 「非モテ」からはじめる男性学

    Posted by ブクログ

    婚活などをやるようになって、頻繁に聞くようになった言葉です。
    やはり意識が変わると入ってくる言葉なども変わりますね。
    内容は男性が非モテになる要因を語っています。
    この本は決して誰かのせいしてないような書き方でまとめてるのがよかった。
    さらに男性が非モテになってしまう悪循環も描かれていて、非常に興味深いです
    モテない事がそんな大事なのかとおもうかもしれないないが、海外ではモテないことによる事件なども起きてる。日本では秋葉原殺傷事件もそうです。
    自己責任の風潮が強い世の中ですが、少しでもこうゆうこと理解する努力が必要でないかと思います。
    (もちろんモテるために努力することも必要です)
    非モテ男性

    0
    2023年09月20日
  • 「非モテ」からはじめる男性学

    Posted by ブクログ

    私は決して非モテではなく、モテてきたし
    いわゆる中心的人物だった。
    のであるが、ドーナツのように虚像に向けて
    男が競争、比較する社会構造や
    非モテを作り出す社会構造についても学べた。
    共感する部分として、
    先回りの恩、とかわかるな
    そこから自己否定や女神化はわからなかったが。
    わからなかったというか、そこまでは行かなかった
    純粋に女性とのつながりが多く、
    女性関係に困ったことはあまりないから。

    問題の外在化、は自分が普段していることだった。
    でもそれが言語化されていると面白い。

    モテや女性を求める、というのは
    単に性欲とか生物的なものではなくとても社会的な
    構造によるものってよくわかるね。

    0
    2022年08月08日
  • 「非モテ」からはじめる男性学

    Posted by ブクログ

    SNSで見かけたことをきっかけに。最近、男性の生きづらさを感じる機会が多かったこともあり、興味深く読みました。

    非モテ研での語りをもとにして、男性が「非モテ」に至るプロセスが説明されています。矛盾なく納得できました。

    私は女性ですが、これまで男性が虚勢を張っている姿をみて(強く見せたり、大げさに言ったり等)、男性の“悲哀”を大いに感じてきました。一方、女性にはそういうタイプの人は少ないように感じています。その“悲哀”の正体が少し分かったような気がしました。
    そして、今まで意識していませんでしたが、私自身にもそのような側面があることに気付きました。

    ざっくりまとめると「ジェンダーの問題は、

    0
    2021年09月26日

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