akira muraccoのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
大阪市近郊の暁町。
閉店近い創業60年を超えるあかつきマーケット。
人気のゆるキャラ“あかつきん”が突然失踪のあと、町のあちこちに出没。なんだか人助けをしているようだが。
マーケットを中心に その町に住む母親・父親・娘に息子。13の連作ショートで多くの物語を連ねていきます。
「ただの朝と夜」を過ごしている住人達の 心がざわつく悩みや葛藤。一つの町を俯瞰しているようです。
奇跡は起きないけれど、それでも明日のために。
優しすぎない、踏み込みすぎない、そんな住民達の現実的な距離感。
みーんな何かしら心配事があるんだなって、なんだか安心したりした。 -
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Posted by ブクログ
読んでいる時の私の中の環境も関係してくるかもしれませんが、今回は残念ながら入り込めませんでした
登場人物の相関図を書きながら読んでいたのですが、なんとまあ多い、40人くらいはいました
町の住人が少しずつ繋がっていて、人が多くてあまり集中して読めませんでした
結局繋がりが把握できていなくても、読めてしまう話だったのですが。。。
物語としては、各々が人生色々ありという感じで、大きな変化はありませんでしたが、最後の『夜が暗いとはかぎらない』で母と息子の関係が少し進展したのは、なかなか感慨深いものがありました
少し間をおいて読んだら、また違った感想が出てくるかもしれませんね -
Posted by ブクログ
素敵な言葉がたくさん散りばめられた作品だった。ひとつひとつの短編がどれも暖かくて、優しい気持ちになれる本。
「わたしの人生はわたしのもの。胸をはってみれがそう言えるんやったら、もうそれだけでじゅうぶん」
「私たちは、そこにあるものがいつかなくなってしまうという可能性を、いつだって忘れがちだ。なくなってしまう可能性にいつもおびえて生きていくのもまた、健全なことではないけれども。」
「『ずっと』は、はじめからそこに存在するわけじゃない。一瞬一瞬を積み重ねてつくっていくものなのだと、とつぜん気がつく。」
個々の人生が繋がっていき、それがどんどん増えることによって世の中が形成される。当たり前か -
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