井戸川射子のレビュー一覧

  • ここはとても速い川

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    とても濃ゆい作品で咀嚼に時間がかかった。
    子どもながらの素直さというか、こういう風に見えたりするんだな〜と真っ直ぐな言葉だからこそ刺さる部分があった。不安に感じたり不快に感じたり、子どもは子どもなりに大人との付きあい方と向き合って過ごしているんだなと。
    自分のいる環境で、友達との違う部分を感じたり、子どもだけど大人びているところがあったり、切ないところもありました。
    どんな大人になるんだろうか。

    膨張。ウオは大人になって何を思うのだろか。
    あいりはなぜ千里を好きだったのだろうか。

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    2023年04月11日
  • ここはとても速い川

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    ネタバレ

    全体的にやわらかな文章。けれど中身は濃く、たまに鋭く容赦なく突き刺してくる印象の一冊。

    児童養護施設で暮らす小学5年生・集(しゅう)の物語『ここはとても速い川』と、特定の住所を持たず生活拠点を点々としながら生活するアドレスホッパー・あいりの物語『膨張』。
    両者は全く異なる物語のようだけれど、私にとってはとても近い世界の物語のように思えた。
    大人の都合で生活拠点を決められた子供たち。"普通の暮らし"が何なのか。どんな生活ならいいのか。そんなことは人それぞれの価値観だからどうでもいい。けれどそれに従うしかない子供たちの気持ちはどうなるのか。読みながらずっともやもやしてしまった

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    2023年02月04日
  • ここはとても速い川

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     本書の著者・井戸川射子さんは、高校国語教師→詩創作開始→中原中也賞→小説デビュー→本作で野間新人文芸賞→『この世の喜びよ』で2022下半期芥川賞候補(1/19発表予定)と、異色の経歴をお持ちのようです。
     本書は2編の短編集で、井戸川さん初読でした。

    ○表題作「ここはとても速い川」
     児童養護施設に暮らす子どもたちの日常を、主人公の小学生の視点で綴った物語
    ○小説デビュー作「膨張」
     定住する特定の家を持たず、居住先を転々とするアドレスホッパーの人々の物語

     2編の共通点として、主体としての子ども・大人の違いはあれど、社会の中での生きにくさを扱っている点が挙げられるかなぁ‥。
     とりわけ

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    2023年01月03日