鶴原徹也のレビュー一覧
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いわゆる世界の知性と言われる方々が、現代社会、国際情勢、各国のリーダー、国民などをどうみているのかをまとめたもの。新聞記者による取材がベースになっているが、一人称で語っているように編集してあり、読みやすい。アメリカや中国の姿勢、中東情勢など、日本の新聞、日本の記者が書いたような切り口や評価とは異なり、さまざまな視点が得られる。興味深いのは、彼らの日本人に対する印象で、「勤勉・規律・利他」という点が共通している。これは強みなんだろうと思うが、一方で「同質・保守」といった弱点の指摘されている。「世界の姿」というものをいろいろな角度で見せてくれる一冊。
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Posted by ブクログ
わたし程度でですら、ここ数年のウクライナと最近のイスラエル対ガザ(パレスチナ戦争)などで、どうしても世界中のことや世界中の人達が気になるようになってきました。
はじめに
第Ⅰ部「予言者」であることは難しい
エマニュエル・トッド
第Ⅱ部 それでも欧州に期待する
ジャック・アタリ
ブレンダン・シムズ
リチャード・バーク
スラヴォイ・ジジェク
マルクス・ガブリエル
第Ⅲ部「アラブの冬」と「帝国」の再興
ジャンピエール・フィリユ
タハール・ベンジェルーン
チュニジアのイスラム原理主義の狂信者は今回の実行犯だけではない。その背後に数千人が控えている。事件は偶然起きたのではなく、起こるべくして起きた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレようもまあ、これだけ当代の脳ミソを集めたもんだ。筆者はブンヤさん。元々は新聞記事として書かれた文章を書籍の体裁にまとめたものらしい。でも、筆者も言うように「歴史を踏まえて現代を読み解いて」普遍性を持つ文章ばかり。特に、トランプ当選の前後両方のタイミングでの発言がある人もいて興味深い。2015〜2020年間の二大トピックと言えばトランプ大統領就任とブレグジット、末期は勿論コロナ禍だが、日本の少子高齢化問題に関する発言多し。当事者の我々が思うよりずっと世界の注目を浴びているらしい。あと、多くの人がフクヤマの『歴史の終わり』を引き合いに出すのが印象的だった。
本国では容赦ない論客とされて敵の多いエ -
Posted by ブクログ
エマニュエル·トッド、マハティール元マレーシア首相、ジャレド·ダイアモンド、ジョセフ·スティグリッツノーベル経済学賞受賞者、ユヴァル·ノア·ハラリ等著名な知識人への国家感、世界の危機等に対するインタビュー記録。
21年1月発行だが、古いものでは2012年のインタビュー内容もあったり、新しい内容が全体的に少ない。激動する世界では1~2年の間で大きな変化があるので、最新動向に対しての各人の意見と言うより、インタビュー当時の世界の危機は何と考え、どうすべきかと言ういわば普遍的な考えを述べていると理解した方が良い。
いずれにしても、世界の知性の考えを知ると言う意味では、興味深く読めた。