カッコいい!
原作(書籍版、Web版)既読。ついでにコミカライズ版もコミックガルド(Web)で既読。でも買う。
待ちに待ってたコミカライズ第1巻です。
コミカライズ版での一番の注目ポイントは、何と言っても、各キャラがカッコいい!
キャラクター原案の山椒魚氏には申し訳ないのですが、15、6歳のヴェルナーは書籍版イラストでは年相応のやんちゃな少年風に描かれており、中身元サラリーマンの達観した感じの言動とはどうしてもイメージが合いませんでした。
コミカライズ版では颯爽とした青年といった風で、イメージにピタリと嵌まった感じがします。
また、その他のキャラもカッコよくリメイクされています。
特に原作書籍版で追加された(Web版には登場しない)ヘルミーネはショートカットで活発な同級生風の外観から一変。年上の大人な女性(実際、ヴェルナーより5歳以上年上の設定)として描かれています。担当編集さんイチオシというのも納得のカッコよさです。甲冑も武骨な感じで描かれているところが武官系貴族の上質な装備といったところで逆にリアルです。
戦闘シーンも迫力ある筆致で描かれていて、小説ではイメージし難かった戦闘の様子を感じとることができます。
難点としては、モンスターがちょっとグロい(特に虫系が主力なので…)のと、ヴェルナーの決め台詞「どうしてこうなった」がまだ出ていない(2巻では出るはず)、といった辺りぐらいかと。
ちなみに、魔物暴走での活躍の結果、ヴェルナーは子爵を名乗る事が許され、1巻冒頭の「子爵殿」となるわけです。
また、コミカライズ版では本筋に影響しないためか「上の子はもう…」としか触れられていませんが、ヴェルナーには兄がおり、前世の記憶を取り戻すきっかけとなった馬車での事故の際にヴェルナーを庇って亡くなっています。この兄とフュルスト伯爵家の長女(ヘルミーネの姉)は婚約していたのですが、原作Web版では兄の葬儀の際に元婚約者が「文官の家になんか嫁がずに済んでよかった、死んでくれたことにお礼を言いたい」と言っていたのをヴェルナーが聞いてしまい、それ以来女性不信になっているのでは、と言う様な話が出てきます。
コミカライズ版ではヘルミーネに謝罪されたシーンでこの時の事を思い出した様なカットが挿入されており、細かい演出でヴェルナーが女性が苦手という事を表現しています。