竹田人造のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まったく事前情報なく書店で偶然見つけたので購入しました。本書では4つのケースが収録されていたので、最初は短編集かと思いましたが、実はすべての話がつながっていて、最後にクライマックスとして大きな謎解きがされており、それはそれで面白かったです。
ネタバレになりますので深くは書きませんが、本書の前提として裁判官がAIになった世界が描かれています。裁判数が激増し、かつ裁決までの時間がかかるという状況で、裁判官をAIにすることでその効率化を図ったわけです。主人公は人間の弁護士ですが、本のオビにも書いてあるように、アルゴリズムの穴をついてでも(汚い手を使っても)勝訴を勝ち取るという凄腕弁護士です。
最近公開された映画で「マーシー:AI裁判」というものがありました。これもAIが裁判官という想定でしたが、サスペンス的謎解き要素は面白かったものの、裁判官がAIである必然性があまり感じられなかった。それに反して、本書のAI裁判官は、コンピュータプログラムであることや、その作り手の人間が背後にいることなど、「AI裁判官」ならではの落とし穴がふんだんに盛り込まれていて、なるほどと思わせる箇所が多かったです。また登場人物(人間)の個性も面白かった。一番印象に残ったのは、ケース2で登場する、脳波義手を背中に10本つけている千手樟葉というキャラクターでしょうか。普通の人間を「二本腕」と格下扱いするのですが、本書の主題である「AI裁判官 vs ハッカー弁護士」とは別のところでも興味深い味付けがある印象です。 -
Posted by ブクログ
まず誰もが言いたくなるだろうけどこのタイトルよ。どうしてこうなった。ラノベでもこんなヘボいタイトル付けないでしょうよ。1周遅れてカッコいいと思ったの? ハヤカワさんよぉ。そういうとこやぞ。
だいたい完全犯罪でもないしマニュアルでもないし。なんか事情でもあるんですかねぇ。
まぁ中身。
AIによる犯罪抑止とカジノが実現しているという架空の世界をリアリティを持たせて構築し、けっこう高度な機械学習の知識を動員して物語を成立させている点は非常に高評価。小気味のいいやり取りも軽快だぞ。
なにより。某国民的怪盗アニメの初代19話の爆笑名シーンを、50年の時を経てデジタルで仮想的に再現したシーンはまさに爆笑かつ感動もの。意識して作ったのなら感動だし、無意識だとしたらさらに感動。これだけで☆5個の価値はある。思わずネトフリで見返したよ。
本作は第8回ハヤカワSFコンテストの優秀賞受賞作で、あとがきで選者がラストの主人公の行動についていろいろと否定的なこと言ってますけど、そこについては正直あまりピンと来なかったかな。まぁ読む人の99パーは機械学習なんてそんな詳しくないだろうし、それはそれでいいのかもしれないけど。 -
購入済み
読みやすいエンタメ
このジャンルは久々なので、のんびりじっくり読み進めた。
日を跨い読んでも人物がキラキラと輝いて、魅力に溢れていた。
物語も読みやすく、頭の中で動き回るキャラクターを想像するのが楽しかった。
応援したい作家さんがまた増えた今日を喜びたい。 -
Posted by ブクログ
AI裁判官が導入された世界線。
その仕組みを理解することで裏を書き無罪を勝ち取り続ける主人公。
プライド高い系かと思いきや、1話で弁護した野下君との掛け合いはテンポよく、してやられることも……。警戒していたより読みやすかったが、ラストのこの物語の根幹とも言えるシステムの謎については、正直私は1度では理解できませんでした……ちょっと理系ワードすぎるというか、言葉の羅列に分からないという意識が先立ってしまい理解できなかったので、そこだけすぐに再読し、ようやく自分なりに落とし込めました。
そのため少し好みが分かれるかもしれないなぁと言う印象を受けたかなぁ -
購入済み
結構新鮮
コンテスト受賞作ということあって2つの作品とも結構新鮮でいきいきとしている。
第2作目のAIを扱った作品は比較的ありふれたテーマ 展開であるが、古典的な銀行強盗と組み合わせたところに古典的なカーチェイスの面白みが加わって、古典的な面白さ ワクワク・ドキドキ感がよく出ている。