柏木伸介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
神奈川県警外事課の孤高の公安・来栖惟臣。
北朝鮮のテロ計画と、その裏で起きる不可解な事件を追う。
工作員・公安・政府の交錯する陰謀を切り抜け、
来栖は無事にテロを阻止することはできるのか。
と、前書きをしたらとても面白そうなのだが、
登場人物が多く、
中国・朝鮮の名前にも馴染みがないことから、
相関図の理解に時間がかかった。
徐々に物語に引き込まれていったものの、
裏切り、アクション、どんでん返し...
本来面白いはずの要素も、ラストに詰め込みすぎて
読者を疎外してしまっては本末転倒である。
私は乗り切れず不完全燃焼。もやもや
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駄目な映画を盛り上げるために
簡単に命が捨てられていく -
Posted by ブクログ
第15回このミス優秀賞受賞作。
神奈川県警の外事課・来栖の活躍を描く公安物。
久々に本格的な公安警察小説になかなか楽しませてもらった。
単独行動が多いことから、「クルス機関」と呼ばれる来栖と、北朝鮮の諜報員・宗秀、交互の視点を切り替えながら、物語は進む。
テロの情報を独自に掴み動く来栖と、テロの実行の為、淡々と仕事をこなす宗秀。スリリングで、登場人物が敵か味方か分からず、凄く先が気になる展開なのだけど、テロの目的がいまいち分かりにくいのと、あっさり人を殺し過ぎかと…
もちろん、初読みの作家さんだけど、こういう作品が続くなら、今後も読んでいきたいと思わせるデビュー作!