ヤンソン・トーベのレビュー一覧
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本棚に置きたい一冊
トーベ・ヤンソンさんの世界が大好きです。
以前何かで、ムーミン全集をお勧めされており、拝読。
ムーミンといえば、高校生のころ。
今からもう22年も前のことになるのか。
アニメにはまり、そしたら大好きな友人もはまって、今思えばそれも嬉しかったなぁ。
あの頃はまだ、市内に出てもムーミンのグッズは少なかったけど、今はムーミングッズがこんなに増えました。
かわいいだけではない、トーベ・ヤンソンさん描く物語。
序文では、ちょうど戦争があっていた時に、
風刺画を描く時に署名がわりに使っていた、
怒った顔の生きものを主人公にしてムーミントロールという名をつけたとのこと。
かわいい登 -
Posted by ブクログ
朝日が昇るのが遅くなる。
夕日が沈むのが早くなる。
朝夕が肌寒くなる。
木々の葉の色が変わってくる。
手足が乾燥してくる。
知らぬ間に季節が冬へと進んでいく十一月。
わたしは、この本が読みたくなります。
ページをめくると、今年もスナフキンは旅に出たくなっていました。
ある朝の早く、スナフキンは、ムーミン谷のテントの中で、目がさめました。
あたりは、ひっそりしずまりかえっていました。
しんみりとした秋のけはいがします。旅にでたいなあ。
ほんとにふいに、どこもここも、しんみりとしてきたのです。
あたりのようすは、もう、なにもかも、いままでとは、が -
Posted by ブクログ
ネタバレ『ボーダー 二つの世界』というスウェーデン映画を見て、
「トロールの話って他にどんなものがあるんだろう?」と気になり、
検索した結果出てきたのが『小さなトロールと大きな洪水』(トーベ・ヤンソン)。
今更思い出したけど…トロールって、『ハリーポッター』『ロード・オブ・ザ・リング』のイメージ強くて、
まさかムーミン出てくるとは思わなかった!!!!!
「トロール」とは一体何者なのか、本作を読み終えてから調べるか……と思っていたら書いてあったので抜粋。
【「トロール」というのは、北欧の神話や民話に出てくる妖精や小鬼のことで、北欧の人ならだれでも知っています。】
小鬼と妖精が一緒にされてい -
Posted by ブクログ
ムーミン物語を読むのは、実はこれが初めて。
本作は、ムーミン物語の第一作。
戦時中の1939年に、子供達のために
トーべが風刺画を描く際に、サイン代わりに
使っていた怒った顔の生き物をムーミントロールと名付けて主人公に構想、1945年に物語化。
当時トーベのフィンランドは、ドイツ軍の侵入
ソ連の空爆を受ける。
物語、最初はパパが不在で、ムーミンが、
ママと二人で、暖かくて住みやすい場所を探して、暗い森の中を旅する。
家族がばらばら、絵の挿絵もどことなく暗く、
戦争の影響を受けていると読むと、
最後にムーミンパパと再会できた時は、
心から安堵の気持ちがした。 -
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なんとムーミン一家はいないとさ。
読者も集まってきた臨時住人と一緒に、彼らの帰りを心待ちにするが、無情にも耳の先さえ一切出てこない。あぁ無情。これでシリーズ終わっちゃうのにだよ。
でも何で星4にしていたかと思い出すと、読後感がさっぱりしているんだよね。
始めは人の家に勝手に住み着いて、好き勝手にやっている奴らにモヤモヤしたり、早くムーミンが出てこないかな?なんてソワソワしたりしている。
そのうち住民と同じ心境になる。この状況を受け入れるのだ。そして、このおかしな住人たちの人生を眺めようという気になってくる。
欠けているものを埋めたくてやってきた彼らは、思えば我々読者そのものだ。
私たち -
Posted by ブクログ
ネタバレムーミンの本て、基本的に雨とか雷とか風とか薄暗い雰囲気で親近感湧きます。
物語の中盤でスクルッタおじさんのためのパーティーをすることになって、フィリフヨンカさんが台所に立ち始めたあたりから、ちょっとずつ雰囲気が明るくなってきて、みんな少しずつ楽しくなってきて、最後はめいめい温かい気持ちで別れられたのが良かったです(*ˊ꒳ˋ*)
フィリフヨンカさんが「わたし、おそうじせずにはいられなかったの。みんなだってそうしなくちゃ!したくてたまらないことをすればいいんだわ。ね、ミムラ」って言ったのが印象的でした。もともとはミムラの考えですが、フィリフヨンカさんが、目覚めたようで嬉しかったです(*ˊ꒳ˋ*) -
Posted by ブクログ
子供の時にテレビアニメで放送されていたムーミン。この本はなんと、1945年に出版された「ムーミン」の記念すべき1作目!ストーリーは、行方不明となったムーミンパパをムーミンとムーミンママが探しに行くという感じ。100頁ちょっとなので1時間も掛からず読めちゃうんですが、「哲学的」というと凄く大袈裟なのですが、「何とも言えない深さ」を感じてしまいました。というのは、埼玉県飯能市にあるムーミンパークに行った際に作者であるトーベ・ヤンソンさんの生立ちを知ったからだったり、久しく童話を読んでいなかったせいかと思うんですが。。。気になる方は読んでみて下さい♪
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Posted by ブクログ
他の作品と比べても不安の強い作品だった。書き始めた時が第二次世界大戦中だったというから納得だ。それでも最後には幸せになってくれるから、ホッとする。ママは今作では少し感情の波が大きいけど、他の作品に繋がるところも見える。ムーミンは泣いたり甘えたりしていて少し子どもらしい。パパはだいぶ勝手だけど、それは「ムーミンパパ、海へ行く」でも感じた部分だし、家族の事を思う気持ちは強いから、通じるところがあるな。最初の一作から、キャラクターはしっかりできていたんだな。
最後の解説も読み応えがあった。ムーミンの童話全てに通じている、個人の個性を尊重するコミュニケーションの取り方や、大人も子どもも成長する存在とし