池田渓のレビュー一覧
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しかし、そんな考えでいれば、前例のない課題に取り組もうと言うときも、どうしても失敗のリスクに行動が縛られてしまい、
失敗するくらいなら、最初からやらない方がいい、と言うことになってしまう。
彼らが持ち前の高い情報処理能力で、「出来ない理由」を目ざとく発見したら、そこでその課題へのチャレンジは終了だ。
秀才型、受験勉強が得意な彼らが受験勉強では学べなかったこと、それが、正解のない課題に挑む「チャレンジ精神」なのだ。
ちなみに、先に書いた天才型は、この「出来ない理由」を、並外れた才能で克服してしまう。
また、要領型は、「リスク分析の精度の甘さ」から、見切り発車で、自覚なく難題に挑むことができるモ -
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タイトルを見て、何を贅沢なことをと思い購入。(もちろん僕は東大卒ではない)
読んでみて、成程、東大卒というだけで、他の人にはわからない苦労もあるんだなと思いつつ、やはり何を贅沢なことを言っているんだという結論に行きついてしまった。(僕は東大卒に特別な偏見をもっているのだろうか?)
確かに、高学歴ゆえに生きづらさを感じている人は一定数いる。が、東大は間違いなく日本の大学で最高の教育機関であることに間違いない。では、東大に人生を狂わされた人というのは、どの大学であったなら、人生に狂いが生じなかったのであろうか?
東大卒だが、年収230万円の地下街警備員の話が出てくる。これはこれでありではないか。
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ネタバレ東大なんか入らなきゃよかった
誰も教えてくれなかった不都合な話
池田渓(いけだけい)氏による著作。
2020年9月26日第1刷発行。
池田渓氏は1982年兵庫県生まれ。東京大学農学部卒業。
東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程中退。
フリーランスの書籍ライター。共同事務所「スタジオ大四畳半」在籍。
ある意味当たり前ではあるが、大学受験突破した後も人生は続く。
いやそれからの方が断然に長い。
学校や予備校、受験勉強で頭が一杯の時にはすぐには気が付きにくい人生の落とし穴を教えてくれる本。
内容は著者が東洋経済オンラインに掲載した記事をまとめたもののようだ。
ただ文系の大学院進学への警告など -
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ネタバレ東大卒業生のネガティブな側面を記した話。読者は東大卒業生が多いような気がするが、皆本書に書いてあるような仕打ちを一度や二度受けたことがあるのではないだろうか。
博士進学者の末路についての記述はかなり事実に近い。東大にいた人から見たら当たり前のことが書いてあるだけなのだが、社会に出ると意外とアカデミックキャリアについて皆知らない&説明してもなかなか分かってもらえない。アカデミックキャリアを目指すお子様がいる親御さんには、在籍大学を問わず一度は読んでいただきたいところである。
オープンワークの出身大学別年収ランキングが掲載されているが、東大卒の30歳時年収の平均が810万というのは高過ぎではな -
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日本は学歴社会の国であるためどこの大学出身?ということに敏感である。しかしそれは仕方のないこと?日本で生活していくにはその覚悟もなければならない。しかし、それが優先になって負の方向へと進んでいくことも多々あるでしょう。何事もバランスというものが大切である。偏差値の高い大学出身、というだけでは誰も尊敬してくれない。当然、学力だけではなく教養も兼ね備えている人間でありたい。東大生卒業生は、その教養がしっかり身についている人が多いと思う。
大学へ入ることが目的ではなく、手段だとすると、その先の人生を決めるのも本人次第。東大卒業なんだから頭脳明晰で、何でもわかるのでしょ?と言われるのも分かるが、そんな -
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東大に入学した神童達(本書で取り上げられる元東大生たちは、何故か地方出身者が多いような気がするが…)の卒業後の進路・人生を追跡調査したルポ。
はじめのほうに、現在の東大の入試実態と学生生活とが明らかにされた後に、本書の中心となる5人の元東大生たちの挫折・苦悩がクローズアップされる。とはいえ、本書は全てが悲壮感に満ちた内容ではなく、途中たびたび筆者独特のユーモラスなツッコミが冴え渡っていて、そこまで暗澹たる読後感にはならないので、ご安心あれ。
こういった「エリートの蹉跌」ものを読んでつくづく感じることは、大切なのは、学歴や学校歴ではなく、「自分のキャリアについて早いうちから真剣に考えること」と、