鈴木修のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
・外注先にコスト削減を強いるのはもってのほか、そんなことをしてはいかんのです。
それは生産が増えているときにすることです。いまみたいなときは、内なるコスト削減、
すなわち、おのれのマイナスをいかに減らすかに努力する。材料の質を落とすのではなく
材料そのものを変えたり、不良率を減らすといった工夫をしたりする。
・「会計の基本は2つのポケットだ」それは、「売り上げと儲け(利益)は違う」ということ
が分かっているからです。
・「1位と2位が本気で戦いはじめると、3位以下のメーカなんて木端微塵に吹きとばされる。
・「会社というのは、いろいろ手間がかかっても一からつくりあげたほうが、いい結果がで -
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80歳になったスズキ会長兼社長著。
後継者として期待していた娘婿の小野氏がガンで亡くなり、社長も健康不安で退き、
社長に返り咲く。
多くの語録が記されているが、
「重大事件が起こったら経営者が自ら現場に行って、自分で判断することが重要。」
プリウスのリコールの一年前のこの本にすでに書いてありました。
NAVIの最終号の一つ前の号で、
鈴木会長が取り上げられていたが、
塩見編集長の文章はこの書籍の中身がほとんど。読書感想文ですあれは。
「中小企業」
だというのは、
「取扱高」が5億であって、
それはそっくり部品メーカー(例:タイヤメーカー)に払う金額も含まれている。
自社で生み出し -
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スズキの社長による自伝的な一冊。日経の「私の履歴書」のような感じであっという間に読み終えました。軽自動車では圧倒的なシェアを誇り、現在もインドではトップシェアたる秘訣はなにかあるのか…と思ったのですが、書いてあることは、書いてあることは愚直なまでにまっすぐな経営の中身でした。もちろん、本人が書いているので多少割り引いて読む必要はあるでしょうし、年代的には細かい指示出しをするタイプではなさそうですが、いざというときの決断力、行動力、そして現場ベースというのが常にあったのでしょう。自動車業界のことは良くわかりませんが、現場に根ざすというスタイルはきっとどの業界でも共通するのだと思います
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ネタバレ[読んだ理由]==================
この超個性的な人の半生には、やはり興味がある。
[読んだ後の感想]==============
妥協しない、躊躇しない、奢らない、と言った著者の性格がわかるエピソードが、本人目線で紹介されていく。冷静に見ると古くて昭和な感じの考え方のはずなんだけど、読んでてもあまり古臭さを感じさせない。成功する原理原則はやっぱ時代によってコロコロ変わるもんじゃないんだな、と思った。本田宗一郎とかとは違って、著者は文系なので、技術的な読みが鋭いとかは無い。ニーズの見抜き方、人の心の動かし方、トップダウンの迅速な行動力の大切さ、とかの話が主。難しい話は殆ど無 -
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売上で3兆円を超える企業になっても中小企業と言い続け、決しておごらず粉骨砕身し続ける。
そこには「人間には動物の血が流れている。自分を戒める必要がある」と会長になっても電車通勤を続けた伊藤忠の丹羽元会長の姿が重なります。
とにかくどんな国でも良いから1番になりたかった。従業員に誇りを持たせるために。
インドで車の製造など無理だと言われながらもそれを貫いた信念。
フェイスホールディングスの小倉社長の言葉を借りれば「信念はどんな理論よりも強い」
リーダーシップとか帝王学とかMBAそんな事も必要なのだとは思いますが、結局最後に必要なのは信念がどれだけ強いかではないでしょうか。
80歳を超えてトッ -
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筆者は、スズキ自動車の会長(兼)社長。1930年生まれというから、今年80歳になる高齢の現役経営者だ。スズキは筆者が経営者になってから飛躍した会社であり、本書は、筆者の自伝であると同時に、スズキという会社の歴史を示したものでもある。スズキは売上高が3兆円を超えている企業であり、規模を見れば、とても「中小企業」とは言えないが、筆者から見れば、まだまだ内実の伴わない中小企業的な会社ということなのだろう。筆者の経営者としての力量は結果が示している通り、申し分のないものだろう。ただ、良きにつけ、悪しきにつけ、突出した経営者がワンマンで引っ張ってきた会社で80歳になっても、ご本人が会長と社長を兼ねて経営
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鈴木修氏は、現在もスズキ自動車会長兼社長です。
年間売上3兆円の大企業で社長職を務める人が「中小企業のおやじ」はないだろう。
そう思って読みはじめたのに、読みながら「あ、なるほどね、だから中小企業のおやじなんだ」
妙に納得させられてしまいます。
スズキ自動車が得意とするのは、小回りの利く軽自動車や小型車。
主力商品は、トヨタ日産が手を出さないスキマ商品的な低価格低利益のクルマです。
鈴木社長は、扱う商品と同じように、小回りが利き、決断がスピーディーです。
持論は、「ボトムアップはコストアップ。トップダウンはコストダウン」。
下からの積み上げで物事を決めようとすると、時間とコストがかかるばかり