天野篤のレビュー一覧
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天皇陛下の心臓手術をした「神の手」と言われた「天野篤」の名前は知っていたが、ここまでの超超超努力の人だったとは・・・!
〈本から〉
医師は、人の痛みを取り除く職業である。人と向き合い、寄り添いながら診察し、治療する。その入り口に立って困っている人がいれば、「どうしたんですか?」と尋ねるのは、臨床医のいちばん大切なところだ。
医師は、どれだけ人に尽くすかが仕事である。医師に限らずとも、仕事の意義は、世の中にどれだけ役に立っているかにある。
〈洗練されるということはどういうことか。それは、無駄をなくすこと。完全に無駄がなくならないと絶対に美しくはなりません〉 羽生善治
「世のため人のために -
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「熱い」人生哲学の書。
私は医師ではなく、ソーシャルワーカーなので、職業人としての「あり方」は違うのですが、共感できるところが多くありました。
天野篤先生には、NHKのプロフェッショナルで拝見して以来、ずっと憧れ続けています。
人のために尽くすこと。
そのために自己研鑽を続けていくこと。
例えば、人の3倍努力をすること。
人生の中で「背負ったもの」がその後の人生を決める、ということ。
重く、胸に、ずしんと響くものがありました。
命と向き合うことは、このように強い覚悟を要するものだということ。
自分自身の覚悟を改めて問いただされた思いでした。
読んでよかったです。
気持ちがしゃっきりし -
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心臓血管外科医 天野 篤先生(順天堂大学医学部心臓血管外科教授)のエッセイ『熱く生きる』
タイトルの通り、医療者としての熱い想いと実践を記した書。
天野先生の医療に対する想いや医師(医師道)についての考えがストレートに伝わってくる。
医療現場にいると、このような熱い医師に遭遇することが、希(残念ながら)にある。
医療のあるべき姿がうかがえる。
この想いを確認できたし、自分の立ち位置を再確認できる刺激的な本だった。
どこまでも厳しく、どこまでも優しい天野先生の考えと行動に書を通して触れることができたのに幸せを感じた。
もちろん、医療現場にいない人達に受けて、医療現場で汗を流す人達に対して -
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死因の上位にランキングされるのは、「ガン」と共に「血管に関わるもの」である。この本はタイトルに60代、70代とあるが当然ながら若い頃から意識しておく方が良いので読者ターゲット層は広い。
血管の中にできる「プラーク」というものをご存じでしょうか、と始まる。歯垢?と思うが違う。プラークとは、血管の内皮に余分な「LDLコレステロール」などが蓄積してできた「かゆ状の瘤」のこと。LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」とも呼ばれ、動脈硬化を促進させ、狭心症、心筋梗塞、大動脈、動脈解離といった心臓疾患や脳梗塞につながる代表的なリスク因子。
ー 動脈の内側の表面にあたる内皮細胞は、高血圧、高血糖、 -
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適度な運動、適切な食事が大事。
それでも高血圧、高コレステロールになったら、薬も有効。
心臓病、適切に薬も使って天寿を全うしましょう、という本。
私は父親を心筋梗塞で53歳で失くしているし、
自身も下肢静脈瘤で苦しみ手術で一本抜いたり、
コロナのころに静脈血栓塞栓症になって、エリキュースのお世話になったり、、
確かにあの薬で楽になった。
医者はやめていいと言わないので、一年で勝手にやめちゃったけど、その後無事。
気をつけながらマラソン走ろう。
●第1章=60代、70代の日常生活
健康長寿をまっとうするための、食事からの生活習慣
●第2章=60代、70代と「暑さ」「寒さ」のこと
風呂、ト -
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順天堂大学心臓外科医 天野篤氏による、医療への思いを綴った本。日大医学部出身でエリートではない道を歩んで心臓外科の第一人者まで上り詰めた人物だけあって、言葉のひとつひとつに重みが感じられる。心臓外科手術の経験からくる自信であろうが、妥協を許さぬその姿に感銘を受けた。
「20代後半の研修医になったばかりの頃から、私は月曜から金曜までを勤務先の病院で寝泊まりする生活を続けてきた」p10
「熱い思いで一生懸命になることが大切なのは、何も医師の世界だけのことではない。会社であれ、お役所であれ、お店であろうが、その存在と仕事が、世のため人のためになってこそ価値がある」p14
「手術中、予期しない事態に -
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【すごい人】
医者の世界には強烈なヒエラルキーがあるらしく、日大医学部卒、順天堂大学勤務ながら天皇陛下の手術をするというのは大変なことらしい。その大変なことを成し遂げた医師の、タイトル通り「熱く生きる」話。序章の1ページ目から熱いよ。
決して医療を語るための本ではないことはタイトルからも読み取れるが、一方で医者という仕事に対する強烈な矜恃、というか責任も熱く語られている。その熱さは勤務するチームの面々にも伝わっている。
僕は自他共に認める熱く生きていない人間であるが、やはりこういう話を目の当たりにすると少し狼狽えてしまう。いまからでも熱く生きられるのかな、と。譲れない一線があったり、ネジ