【感想・ネタバレ】60代、70代なら知っておく 血管と心臓を守る日常のレビュー

あらすじ

60代、70代は、病気とともに生きている。
だから、通院、投薬が合って当たり前。
問題はそんな日々のなかで、不本意に死ぬのか、天寿をまっとうするのかーー。
上皇陛下の執刀医にして、世界屈指の心臓血管外科医が超わかりやすく記した、
「命を落とすリスクを減らす」暮らしの処方箋

●第1章=60代、70代の日常生活
健康長寿をまっとうするための、食事からの生活習慣

●第2章=60代、70代と「暑さ」「寒さ」のこと
風呂、トイレ、睡眠……。気温の変化に備えることが長寿へと導く

●第3章=60代、70代は病気があって当たり前
病気と薬。トラブルを招かない付き合い方

●第4章=60代、70代と新型コロナ
感染しないための予防法と、万一感染したときへ備えておくこと

●第5章=60代、70代と心臓病。その予兆と対策
超高齢化でますます増える心臓病。いかにわが身を守るか――

天野 篤(あまの あつし)
心臓血管外科医。順天堂大学医学部特任教授。1955年、埼玉県蓮田町(現・蓮田市)に生まれる。
1983年、日本大学医学部卒業後、医師国家試験合格。関東逓信病院(現・NTТ東日本関東病院。東京都品川区)で臨床研修医ののち、亀田総合病院(千葉県鴨川市)研修医となる。1989年、同心臓血管外科医長を経て、1991年、新東京病院(千葉県松戸市)心臓血管外科科長、1994年、同部長。1997年、新東京病院での年間手術症例数が493例となり、冠動脈バイパス手術の症例数でも日本一となる。2001年4月、昭和大学横浜市北部病院循環器センター長・教授。2002年7月、順天堂大学医学部心臓血管外科教授就任。2012年2月、東京大学医学部附属病院で行われた上皇陛下の心臓手術(冠動脈バイパス手術)を執刀。2016年4月より、2019年3月まで順天堂大学医学部附属順天堂医院院長。心臓を動かした状態で行う「オフポンプ術」の第一人者で、これまでに執刀した心臓血管外科手術数は1万例を超える。

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Posted by ブクログ

死因の上位にランキングされるのは、「ガン」と共に「血管に関わるもの」である。この本はタイトルに60代、70代とあるが当然ながら若い頃から意識しておく方が良いので読者ターゲット層は広い。

血管の中にできる「プラーク」というものをご存じでしょうか、と始まる。歯垢?と思うが違う。プラークとは、血管の内皮に余分な「LDLコレステロール」などが蓄積してできた「かゆ状の瘤」のこと。LDLコレステロールは、「悪玉コレステロール」とも呼ばれ、動脈硬化を促進させ、狭心症、心筋梗塞、大動脈、動脈解離といった心臓疾患や脳梗塞につながる代表的なリスク因子。

ー 動脈の内側の表面にあたる内皮細胞は、高血圧、高血糖、ストレスといったさまざまな要因によって傷がつきます。その傷に、LDLコレステロールなどの血液中の過剰な脂質が蓄積すると酸化され、さらにマクロファージ(細菌などの異物や老廃物を食べて体を守る白血球の一種)に取り込まれて泡沫細胞となり、最終的にプラークが形成されます。プラークは表面が軟らかく、本物のおかゆのようにドロドロとしている不安定な状態で、血圧の変動などちょっとした刺激で簡単に破綻します。プラークが破綻すると、そこを修復するために血小板が集まって血栓が形成されますが、その血栓が心臓の表面を走る冠動脈で詰まって血流が途絶えると、突然死につながる急性心筋梗塞などを引き起こすのです。その血栓が脳の動脈や頸動脈で詰まれば、脳梗塞が起こります。

先ず、このメカニズムを知ることでだいぶ理解が深まる。少し連鎖関係が長いが、「ストレス等で傷が出来て、そこに悪玉コレステロールが作用して泡みたいになって、その泡の中にどんどん悪玉が溜まって破裂。破裂跡を修復するための血栓が血管を詰まらせる」という事だ。

傷がキッカケなので、その原因となるストレスや過剰な糖分が良くない。傷の後は、過剰なLDLコレステロールが良くない、と犯人が特定されていく。「過剰な」と書いたのは、存在そのものが悪という事ではなく、あくまで過剰だと良くないという事。

で、これを理解した後に、生活習慣としてどのような事に気を付ければ良いか、どんな治療法があるかなどの話が非常に有益である。一朝一夕で変わるものではないから、習慣病なのである。尚更、若い頃から知っておくべき。タイトルは10代から〜でも良いくらい(それだと出版の高齢者狙いのマーケティング戦略からズレてしまうが)。

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2025年05月06日

Posted by ブクログ

適度な運動、適切な食事が大事。
それでも高血圧、高コレステロールになったら、薬も有効。
心臓病、適切に薬も使って天寿を全うしましょう、という本。

私は父親を心筋梗塞で53歳で失くしているし、
自身も下肢静脈瘤で苦しみ手術で一本抜いたり、
コロナのころに静脈血栓塞栓症になって、エリキュースのお世話になったり、、
確かにあの薬で楽になった。
医者はやめていいと言わないので、一年で勝手にやめちゃったけど、その後無事。

気をつけながらマラソン走ろう。

●第1章=60代、70代の日常生活
健康長寿をまっとうするための、食事からの生活習慣

●第2章=60代、70代と「暑さ」「寒さ」のこと
風呂、トイレ、睡眠……。気温の変化に備えることが長寿へと導く

●第3章=60代、70代は病気があって当たり前
病気と薬。トラブルを招かない付き合い方

●第4章=60代、70代と新型コロナ
感染しないための予防法と、万一感染したときへ備えておくこと

●第5章=60代、70代と心臓病。その予兆と対策
超高齢化でますます増える心臓病。いかにわが身を守るか――

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2024年10月19日

Posted by ブクログ

現上皇陛下の執刀医でもあった順天堂大学病院の心臓血管外科医。
これを読んで改めて、全身をめぐる血管の大切さを再認識した。
普段の食生活、運動など基本の話から、使用する薬による影響やコロナウイルスやワクチンなどとの関連性等々、幅広く語られていた。
今から血管少しでも労ってあげなくては。

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2025年08月31日

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