三輪洋人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
通常、胃は老化しない臓器だが、老化することもある。その原因は2つ。ピロリ菌と自律神経の乱れである。
著者の三輪氏は、機能性ディスペプシアの診療ガイドラインを作成した医師。また、逆流性食道炎の診療ガイドラインを作成したメンバーの1人とのこと。(p18)
ガイドラインはエビデンスレベルが最も高いので、この2つの病気の記述は、信頼性が高い。症状と原因、治療法について、詳しく書かれている。
近年、腸活が流行ったこともあり、胃腸の本は数多く出ている。本書は一般向けの新書なので読みづらいことはない。しかし、よくあるムック本と比べると、イラストや図表が少ないため、とっつきにくさを感じるかもしれない。
視覚的にわかりやすい入門書を何冊か読んだあとのほうが、理解しやすいだろう。
内容は、まずはピロリ菌について。機能性ディスペプシア、逆流性食道炎、胃潰瘍と続き、セルフケアで終わる。
第6章、第7章の「胃不調・胃疲労のセルフケア」は、下記のような一般的に知られていることだけで、特別な方法は載っていない。
・腹八分目で食事を終了する
・消化に良いものを食べる
・寝る3時間前は食事をしない
・猫背の改善
・深呼吸をする
本書は、腸については書かれていない。丸一冊、胃だけである。
胃に不調を感じている人は一読する価値がある。
以下に参考として目次を挙げておく。
【はじめに】胃に悩まされない幸福な日常を
【第1章】胃は歳をとらない臓器──では何が老化をまねくのか
【第2章】胃の老化と「ピロリ菌」の関係
【第3章】胃もたれがつらいのに異常なし「機能性ディスペプシア」の現実
【第4章】胸やけ、胃液こみ上げ、吐き気……逆流性食道炎を治す
【第5章】急な胃痛、おう吐……胃潰瘍は治る
【第6章】胃不調・胃疲労のセルフケア──市販薬・食事編
【第7章】胃不調・胃疲労のセルフケア──姿勢・運動・生活動作編
【おわりに】健康不安を乗り越える -
Posted by ブクログ
「胃が衰える原因はピロリ菌。
ピロリ菌さえなければ、胃は歳をとらない。」
が主な主張。
ストレスや煙草も胃には悪いけれど、最大の悪玉はピロリ菌、といってよさそうです。
個人的には、胃の薬(市販薬)について
・胃酸の働きを抑える薬の主成分は、水に溶けると弱アルカリ性を示す
炭酸水素ナトリウムや炭酸マグネシウム
・胃の消化を助ける薬の主成分は、
リパーゼやジアスターゼのような酵素
という点に、「驚いた」というか、「そりゃそうだよな」と思いました。
あとは、胃の健康のためには、良い姿勢・腹八分目・刺激物の摂取は控える、あたりを気を付ければよさそうです。
そして、異変を感じたら、医師に相談。
そういう意味では、当たり前のことしか書かれていない本ですが、その当たり前を、改めて確認できた本でした。 -
Posted by ブクログ
以前、同じ著者の『胃は歳をとらない』(2021年、集英社新書)を読み、勉強になったので、新刊の本書も手に取ってみた。
全143ページで単行本としては薄目だ。行間や空欄が多く、文字数も少ない。情報量は『胃は歳をとらない』より少ないが、サッとすぐ読めるというメリットがある。胃に不調を感じた人や検診で胃に異常が見られた人が、一番最初に読む本としては最適だろう。基本的な知識を学び、そのうえで病院に行くか、行かないかを判断する材料になる。また、病院に行ったが、医師の説明が不足していると感じた人の知識の補完材料として有効だろう。
体の不調全般に言えることだが、特に胃の不調は「病気かも...」と思う、不安やストレスが大敵だ。さまざまな情報が交錯するインターネットで調べると、不安を増長させるのでお勧めしない。それよりも、本書のような信頼のできる医師が書いた本を1冊読んだほうが確かな情報が得られる。
本書のイントロダクションとして、胃の不調を6つのタイプに分け、それぞれに対応する胃活プログラムが提案されている。それらは、すぐに取り組める生活習慣改善法である。胃に不調を感じている人は胃の不調のタイプにかかわらず、すべてのことを試してみる価値はあるだろう。
【胃の不調のタイプ】
A:いつでも痛いタイプ
B:食べると不調タイプ
C:いつも胃もたれタイプ
D:食欲がないタイプ
E:食べたいのに満腹タイプ
F:胸やけムカムカタイプ
【生活習慣改善プログラム】※カッコ内は評者による補足
1.超手抜き朝ごはん(朝食を取る。バナナやヨーグルトなど簡単なもので充分)
2.菌活(LG21ヨーグルトを飲んでみる)
3.和食のススメ(和食は洋食より胃に優しい)
4.カムカム30(ひとくちにつき30回噛む)
5.腹八分目
6.ちょこちょこ食べ(思うように食べられないときは食事の回数を増やす)
7.寝る前習慣術(夕食は就寝の3時間前までに済ます)
8.食後は10分リラックス
9.胃の温活(冷たい食べ物を避ける/腹巻をする)
10.幽体離脱の術(客観的に自分を見る)
11.ゆったりコーデ(お腹を締め付けない服装をする)
12.ゆるエクササイズ(有酸素運動を行う)
13.マインドフルネス
14.威風堂々(正しい姿勢を取る)
15.お薬チェック(ロキソニンなどの非ステロイド系抗炎症薬の副作用として胃腸障害が起こる場合がある)
p14-45より