金井田英津子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
どこかで読んだような気もするのだけど、読み直してみて特に記憶が刺激されたわけでもないから、初読だったのかもしれない。美しい絵と、いつの間にか引き込まれている鏡花の文章。絵もあいまり、金沢で鏡花関連の場所を巡った時の記憶が蘇ってくる。
…石のごつごつした狭い小路が、霞みながら一条煙のように、ぼっと黄昏れて行く。
"ぼっと黄昏れる"という表現にすでにぞわなでだし笑。
…巳巳巳巳、巳の年月の揃った若い女の生肝で治る
冒頭近くで「ああああ我が影」など連呼されている表現が、この「みみみみ」に繋げるためだとわかる。巳年、巳月(4月)、巳の日、巳の刻生まれの若い女…蛇を連想するだけでぞわだし、巳と言う漢字が5つもつながっているのを見ると、視覚的にもくるものがある笑。
そして最後の「振返ると、白浜一面、早や乾いた蒸気の裡に、透なく打った細い杭と見るばかり、幾百条とも知れない、おなじような蛇が、おなじような状して、おなじように、揃って一尺ほどずつ、砂の中から鎌首を擡げて、一斉に空を仰いだのであった。その畝る時、歯か、鱗か、コツ、コツ、コツ、カタカタカタと鳴って響いた。」と言う鏡花ぽい終わり方にぞくっとして、絵の迫力に息を呑んで終わる。 -
Posted by ブクログ
岩波少年文庫を読み始めて、「グリックの冒険」と出会った。柔らかいのに強さもあって「他の作品も読んでみたい」とおもって手にした一冊。
少しリズムがのんびりとしていて、読み終えるまでに時間がかかった。間が空いても、話の流れを思い出せる。SFチックなこの作品は、SFを読まない私にはワクワクする部分を感じられないままだった。
グリックの冒険にあった、あのワクワク感を求めてしまったからか、落ち着いたような不完全燃焼気味の読後感。
残念ながら下巻はまだ手に入れていないけれど、見つけたら読みたいとは思う。ここから、どんな展開があって、どこに着地するのかを知りたいからだ。