油井大三郎のレビュー一覧
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はじめに
第Ⅰ部 ウクライナから考える
第1章 ウクライナ戦争はどのようにして起こったのか………南塚信吾
第2章 NATOの東方拡大は戦争を抑止したのか………油井大三郎
コラム1 ユーゴスラヴィア紛争からの教訓………山崎信一
第Ⅱ部 近現代世界史の中の戦争と平和
第3章 どのような戦争が起こってきたか………木畑洋一
第4章 軍拡が戦争を呼び起こす………山田 朗
第5章 戦争を許さない世界を求めて………木畑洋一
第6章 平和を求める運動はやむことはない………南塚信吾
コラム2 武力で平和は守れない………藤田 進
第Ⅲ部 日本をめぐる戦争と平和
第7章 日本の戦争から考える──軍 -
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題名は「避けられた戦争」だが、「戦争は避けられなかった」が正直な読後感。先の戦争についてどこで道を誤ったのかを論じる書は多いが、そのほとんどは満州事変、国連脱退、2.26事件、日独伊三国同盟、仏印進駐、Hullノートへの対処などを挙げる。が、それらよりもずっと前にレールが敷かれており、引き返す機会があったのは1925~27の若槻内閣と、1930年新関税協定締結後の外交政策にあったと著者は主張する。自分にはその正誤を論じる見識はないが、日本が大きく道を外し始めた主要な要因は1927年に誕生した田中義一首相・外相の外交、政治センスのなさにあると感じた。蒋介石の実力を見くびり張作霖支援に固執するなど
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Posted by ブクログ
著者がいう2回のチャンスの1つは1925年に始まる第一次幣原外交の対中政策で英米が中国との不平等条約の改正に応じた時に日本も同様の政策転換をしていれば。もう1つは1930年に日本が中国の関税自主権を承認した新関税条約を締結した時期に満州利権の一部留保の交渉ができたかもしれないと。
しかしやはり軍部だけでなく国民も含めて満蒙の利権に固執する国全体の大きな流れを食い止めることはできなかったのではないか。
政治家だけでなく世界の大きな流れの中でどうしていくべきかという判断力(情報の把握力)を国民ももつことが必要でそれが本当の民度の高さではないだろうか。