近内悠太のレビュー一覧

  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    哲学よりの本で少し読みにくいと感じる所がありました。
    特に後半に進むにつれて理解が難しいという印象を持ちました。

    ケアとは何か、利他とはから自己変容まで。傷は共鳴すること。
    自分が大事にしているものが大事にされなかった時に傷つくし、未来の自分を傷つけないための行動はセルフケア。
    他者の存在、ケアは自分からではなく相手が起点となって起こるもの。
    他の本とも共通する考え方にもふれられて、ケアはについて理解が深まりました。

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    2024年11月27日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    世界は贈与でできている
    [本の個人的評点:【第1章〜第3章】30点/100点、【第4章〜第9章】80点/100点]
    【所感】
    ・【第1章〜第3章】までは無理矢理ロジックを積み上げたような部分が散見されて、理解に苦しむ主張であった。特に「無償の愛」「ペイ・フォワード」「孫が見たい」「プレヒストリー」「若者の献血離れ」「返信無用」らへんの論理展開は、めっちゃ無理矢理だし短絡的だなぁと感じながら読んでいた(第4章以降のロジックを正当化させるために無理矢理積み上げている感が透けて見える)。
    ・【第4章】以降は非常に示唆に富んだ中身であった(第1章〜第3章は、ここに繋げる前振りであったとはいえ、いらなか

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    2024年11月07日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    「世界は贈与でできている」も面白かったが、この本もだった。
    ただこちらから見えないためにすれ違う配慮をどのようにすれ違わないようにするのか、については次作に委任したのかな、この本では答えが出ていないように思えた。

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    2024年10月25日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    ネタバレ

    前作との対として、「与える」ことに焦点を当てた1冊。哲学的な内容であり、完全に咀嚼し切れていない箇所も多々あるだろうが、現時点での認識を記しておく。
    先ず興味を惹かれたのは、道徳と倫理の違いについて。端的に、道徳は規範やシステムにより強制されるものであり、一方倫理は「嫌だからしない」等、自由度を持つものだとのこと。この記述を通じて、道徳と異なり倫理は「実体感」を必要とするのではと感じた。仮に上記の定義が正しい場合、道徳を身に着けるために必要なことは規範やシステムを理解することであり、これは知性を有する人であればそう難しくないことと思う。一方、倫理には分かりやすい答えがなく、どうすれば倫理観を獲

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    2024年09月04日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    前書「世界は贈与でできている」が「受け取る」の本であれば、この本は「与える」を考えた本である、と著者は言う。ケアや利他という言葉は聞き慣れてはいるが、深く考えたことはない。倫理的に考え、行動するとは何か?、この本を通して自身の中で構造化でき、アプローチしやすくなったと思う。
     ケアは相手の大切なものを大切にすることで、利他は自分の大切なものよりも相手の大切を優先する。このように定義することで、言葉のしっぽを掴めるようなイメージがある。
     個人的に腹落ちした部分が、「利他には葛藤がある」である。社会で決められた規範に対し、我々は道徳心でそれを維持しようとする。しかしながら、その規範に苦しむ人もい

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    2024年08月15日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    ものすごく良い本
    気づきも多い
    しかし、中島岳志の名著「思いがけず利他」の二番煎じに思えてしまったよ
    様々な本を参照してるのにこの本が出てこないのは著者もわかっているのではないか
    後半はやや冗長で勿体ない

    良い本だけどね。前作読み直そうかな。

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    2024年07月16日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    近内さんの2作目。
    『世界は贈与で〜』は『受け取る』、これは『与える』について論じたもの。相手が大切にしているものを大切にするってのを論理的に整理するとそういうことか!と納得。
    3作目も期待してます!

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    2024年06月23日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    ケアとは相手が大切にしているものをともに大切にすること。
    利他とは自分が大切にしているものよりも相手が大切にしているものを優先すること。
    セルフケアとは未来の自分という他者を救うこと。

    「じつは…だった」というのは救いの言葉。あなたは何も間違っていない。あの出来事があったから今幸せなんだ。今の出来事は未来のこれに繋がってるんだ。そう思うだけで気持ちが救われる。
    優しい一冊。

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    2024年06月04日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    贈与とはどういう意味か?が書かれている。相手に気づかれることのない、無償の善意、贈り物。贈与する側は、自身の過去を振り返って、そういえばあの行動、行為、贈り物など、どんな些細なことでもいいから後に気づけば、同じようにどこの誰かに贈与する。そしてその見返りは求めない。あなたはすでに過去に、どこの誰かから知らず知らずに贈与されてきたのだから。そのような内容です。

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    2025年12月08日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    ネタバレ

    単なる心温まるペイフォワードの話ではない。
    贈与は与えられていることに気付くところから始まる。身近なコミュニケーションの話かと思えば、「贈与は差出人に倫理を要求し、受取人に知性を要求する。」知性がないと贈与に気付けない、知性を身につけるために歴史の勉強が必要だと説く。現代社会において先人が築いた贈与に気付き、いかに世界が贈与に満ちているかを悟った人を教養ある人と呼ぶそう。さらに、生きる意味を考えるとき、それば贈与先から偶然に返ってくるものだという。不当に受け取った贈与に気付き、次にパスをする。その先から偶然返ってくる(返ってこないかもしれない)もの、それが生きる意味だと。パスをつなごうとする使

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    2025年11月16日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    哲学の本だけど、読みやすかった。
    もともと「ペイ・フォワード」や
    「恩送り」に興味があったから
    入っていきやすかったのかも。

    哲学だけど、思考の一端としてSFや
    物理学の例もたくさん出てくる。
    (『復活の日』『テルマエ・ロマエ』など)

    「安定つり合い」「不安定つり合い」の話や
    無料サービスが健全な負債感を刺激して
    消費に結びつくという話が興味深かったです。

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    2025年11月14日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    交換は誰とでもできるが、贈与はすぐに完結しない。
    相手は誰でもいいわけではない。
    親子間の贈与で言えば子が他者を愛せるようになった時、贈与の受け渡しが完結する。

    そして、贈与は知らない間に行われている。
    だからこそ想像力を働かせることが大切。

    現代に生きるぼくらは、何かが「ない」のことには気づくことができるが、何かが「ある」ことには気づけない。

    なくなったときに気づくのではなく、あるものにいつでも感謝できる人でありたい。

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    2025年07月02日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    贈与(もうちょっとライトに言うとギフト)は、交換ではないし、お返しを要求する類のものでもない。
    映画「ペイ・フォワード」の結末に秘められたロジックもなるほど!な本でした。

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    2025年06月24日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    シャーロック・ホームズやサンタクロース、テルマエ・ロマエや小松左京など、いろいろな身近な例を挙げて、「贈与」の原理について説明を試みる哲学的エッセイ。

    文章は読みやすく、文字を追い、意味を読み取ることとはできた。ただ。その内容の解釈ができていない。

    ウィトゲンシュタイン
    アノマリー
    安定つり合いと不安定つり合い
    アンサング・ヒーロー(Nuclear Valdezの曲にもあった)
    ダブルバインド
    逸脱的思考と求心的思考
    メンデレーエフ
    などなど。

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    2025年05月31日
  • 世界は贈与でできている 資本主義の「すきま」を埋める倫理学

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    読書に慣れてないからか、個人的には面白さと難しさを感じた。
    読書習慣を身につけて、再読したいくらいの魅力はあった。(うまく言葉にまとめられない)

    今まで自分は「交換」に着目しすぎていたから少し生きづらさを感じでいて、今回「贈与」の仕組みを学んだことで少し気が軽くなった気がした。

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    2025年02月05日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    「利他とは他者の傷に導かれて、ケアをなそうとする時、自分が変わってしまうことです」自己変容することがセルフケアの本質であるが、わかりやすい例で説明されているので平易。ただ本書のケア論は「ケアの倫理」や「利他学」で触れられているものであり、それを著者は知らないのか、知っていても知らないふりをしているのか、疑問であった。

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    2024年08月24日
  • 利他・ケア・傷の倫理学

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    心とは一つの言葉や行動でピピンと解るものではなく、言動や言葉にできない諸々から星座のように物語を見出し共に言語ゲームを続けることで解ってくるものだ…という話こそ、ヒトとして生きる難しさの肝だわ。
    こんなに難しいことを皆やっているとは。僕にはとてもできない

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    2024年04月18日