住吉雅美のレビュー一覧

  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    ネタバレ

    面白かったです。
    「法哲学」という分野を初めて知りました。

    法律は正義・道徳とは無関係なルールというのを、私は長い間知らずにいました。悪いことをしたら罪に問われる=法律と思っていました。でも正義は人によって違うし、法律は善悪を決めるためにあるものではないのです。
    「法律に正しさを期待するな」という本書の言葉にハッとしました。

    最大多数の最大幸福というのは、それぞれの人がある程度の譲歩をしないと実現しないのではないかと思います。
    本書の例に、一人の熱烈なファンが売り場にあるプレミアムグッズを全部買い占めてしまいました。ファンは自分のお金で正当に購入したもので問題はありません。しかしそのグッズ

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    2025年08月03日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    ざっくばらんな文章に心惹かれ、法哲学の考えかたに触れることができました。大変面白かったです。六華同窓会の大先輩の方でした。

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    2025年06月03日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    久々にワクワクと一気読みする本に出会った。決して内容は簡単ではないが、とても軽快なリズムで、ちょっと挑発的な語り口が面白い。常識ってなんなんだと考える練習になる。問い続ける哲学好きにはたまらない一冊。

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    2024年11月06日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    法哲学。

    これは私にとって非常に興味深かった。
    法律をやるか、社会学か、哲学をやるか、高校生の私は進路に迷っていた。
    結局は法律を選んだわけだが、社会科教員免許を取得する上で色々履修したので大学で色々学べたのは本当に良かったと思う。
    学費の元はとった。

    さて、本書はタイトルからして煽ってくる。
    「法律に従う義務はあるのか」
    「大勢の幸せのためにあなたが犠牲になってください」など。

    議論内容は、
    ・自分の臓器を売ることがなぜ禁じられるのか
    ・動物に権利はあるか (例えば代理母問題や、ペットの飛行機同乗問題などに繋がる)
    が面白い。
    動物の話は、マグロやトラ、トキには福祉(権利ではない)を認

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    2024年07月19日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    住吉 雅美
    1961年、北海道生まれ。北海道大学大学院法学研究科博士後期課程修了。博士(法学)。山形大学人文学部助教授を経て、現在、青山学院大学法学部教授(法哲学)。著書に『哄笑するエゴイスト――マックス・シュティルナーの近代合理主義批判』(風行社)、共同執筆書に『法の臨界[2]秩序像の転換』(東京大学出版会)、『ブリッジブック法哲学』(信山社)、『問いかける法哲学』(法律文化社)などがある。

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    2024年06月03日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    ・1回通読。道徳、法、正義、自由、平等、国家、権利。普段は当たり前なもの、常識として捉えている物事について、様々な視点から問いかけを行う。どのテーマもとても興味を惹かれ、一気読みしてしまった
    ・法哲学に関わる用語や人物についても、わかりやすく丁寧、かつユーモラスに解説してくれるため、入門書としても良いと感じた
    ・基本的には読者に問いかけを行うスタイルだが、たびたび著者の主張が一方的かつ断定的に述べられる時に少し拒否反応がでてしまう。一方で、漫画やアニメを始めとするフィクションへの造詣の深さに対して親近感を覚える

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    2024年03月17日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    もともと法学部で法哲学も少しだけかじったことがあるが、興味が一旦離れていました。ですが、作者の方の切り口が面白く、また改めて法哲学を学んでみたいと思えました。ありがとうございます。

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    2022年03月21日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    大学で法哲学などについて考えるサークルに入ったので買いました。入門書としてはこれに尽きる、これで充分だと思います!文章自体もツッコミが入っていたり、難しい言葉が多いと言うわけでもなくわかりやすい上に、見出しで内容を掴みやすく、パラパラと読むのにも適しています。入門書としてはやや細かい知識、議論もあるにはありますがついていくことは容易です。これを読んで、常識を改めて解く、社会に対する眼差しを少し変えるきっかけを作りましょう!

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    2021年07月25日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    法哲学は、「行き過ぎた実定法上の運用がされている場合、その現状からどうやって課題を解決すればいいのかをさまざまな角度から検討する」学問だと思いました。
    そのため、卒論を書く際や憲法や刑法のリーディングケースを考える際などに多様な視点から応用できる気がしました。

    この本は、法律を学ばない人にも面白い視点から社会科学(法学)を俯瞰できる本だと思います。
    また、「法律はなぜ守るのか? 」「自分の体はなぜ売れないのか?」「ワクチン接種は誰が優先?」など、言われてみれば疑問に思ったり、答えに困るような疑問を、法哲学の視点から解決に導いてくれる一冊だと思います。おすすめしたくなります。

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    2021年05月01日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    法哲学と言うと、とっつきにくそうで、単位取得も躊躇していたが、最近の事例も交えて、面白おかしく書かれており、興味をそそられた。これを機に関連や書籍を読んでみたい。

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    2021年04月03日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    タイトル、そして叙述のスタイルもなかなか刺激的な感じですが、内容的には非常に真っ当で、読者に法哲学に興味があるとないとを問わず、取り上げられてる各論点について、深い思索にいざなう好著です。

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    2021年02月15日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    常識という池の水、全部抜いてみよう!

    普段当たり前に思っている常識、公理を取り去って人間社会を考察する。知的好奇心は大満足、「法哲学」の魅力を十二分に伝える良著。

    ただでさえ難しそうな法学と哲学を合わせたような法哲学。
    正義や自由、道徳についての考察から、具体例を駆使して法哲学の魅力に迫る。副題にあるとおり楽しい思考レッスン。

    例えば功利主義の”最大多数の最大幸福”は諸刃の剣。”社会全体の不利益をを最小限”にする発想から選民思想につながる。

    安楽死やLGBTからゴミ屋敷などホットなトピックも豊富。テーマが具体的であり分かりやすい。
    法哲学の第一歩として魅力ある一冊。

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    2021年01月17日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    法哲学の導入部を扱った広く浅い書のようである。アナーキーでくだけた表現が法哲学という何やらむつかしい分野でも楽しく読ませる。

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    2020年12月31日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    多分一昔前だと読んでも具体的に何を思い浮かべていいか、分からなかったろう。ジャストフィットなカードゲームコレクターの幸福も、それどころか、何か幸福や平等について話そうといても、漠然とした幸福とは何か? しかなかった。したがって、そんなものか、と思って大多数は人生を送っていたわけだ。
    この本では、正義や自由、責任、平等、幸福などにまつわる思想史の発展と、その問題点や限界、一見よいようにみえて、逆転するベンサムの最大多数の最大幸福論などが印象的にえがかれて、一気にリバタリアニズムなど今ある思想がどうしてそこにあるのか、一本筋の通ったながれがわかるように描かれている。
    たとえや、例がみじかで肉の詰ま

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    2025年06月20日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    新書然としてコンパクトに、哲学テイストの読み物として感触はよい。功利主義が一編で取り上げられているように、正義論的な流れが多く、おさらいとなる部分も多いが、法哲学により特化した思想家や、筆者の身辺の由なしごと、サブカル作品の引用など小気味よくまとまっている。

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    2025年04月26日
  • ルールはそもそもなんのためにあるのか

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    ネタバレ

    ルールはなんのためにあるのか。現代社会における疑問や課題を定義しながらわかりやすく説明している。
    ①部活をやっていても勝つために見境もなくルールスレスレ、もっというとルールを逸脱してくる大人がいる。勝利至上主義が悪いわけではないと思うが、教育という観点からもフェアプレーの精神は確実に必要であると思う。
    ②結婚の概念も面白い。「聖なるズー」という本でも動物を愛する人たちを描いていだが、あれも認められるべきなのであろうか。なかには動物愛護の観点で、認められないものなのなのか。難しい。自らの意思だけではなく、相手の意思のあるものである限り、結婚は互いの意見が尊重できていればできるものであってほしいと

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    2025年04月19日
  • ルールはそもそもなんのためにあるのか

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    決められると頭で考えず、「あっ、そうなんだ」と受け入れたり流したりすることが多いことに気づきました。

    同調圧力が強い国ですが、互いが過ごしやすいように考え行動することは必要だと感じました。

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    2024年08月03日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    議論が分かれる出来事や政策、主義主張、日々いろいろとありますが、「法哲学」としてずっと議論されてきたんですね。米国の2大政党も考え方が根本から違うのもそれぞれの法哲学の違い?どの理論も当時の社会的背景の産物。これからも悩み続けるしかない。「安寧と引き換えに、責任を負う苦しみを伴う自由を犠牲にすることがあってはならない」。筆者の最後の言葉、かっこよい。

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    2024年03月12日
  • あぶない法哲学 常識に盾突く思考のレッスン

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    青山学院大学法学部の法哲学の授業をベースにした新書本。法哲学なのでもちろん答えは無く、あくまで考える材料や、考える道筋が示されているだけである。
    非常に平易な文章で、自虐や具体例を交えながら進んでいくので、法哲学の入門としては分かりやすい。他方で、あっさりと読めてしまうので、あとになにも残らない危険もある。
    巻末の読書リストと合わせ、しっかり勉強するならば繰り返し読むべき本であり、繰り返し読みやすい本である。
    ドゥオーキンのアファーマティブアクションへの考え方などはちょっと予想外で、そういう意味でも頭の体操にはもってこいであった。

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    2024年02月13日
  • ルールはそもそもなんのためにあるのか

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    ネタバレ

    新書にしては少々感情的な部分もあるような気がするが、主張には賛同するところが多かった。タイトルの答えが本文中にはっきりと出ているわけではないけれど、ルールがある程度ファジー・グレーな部分が必要だということは読んでいて伝わったし、自分も共感した。

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    2024年01月21日