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フランスのアナーキスト、ピエール・ジョセフ・プルードンは言った、「法律は、金持ちにとっては蜘蛛の巣。政府にとっては漁網、人民にとってはいくら身をよじっても脱けられない罠」だと。まさに今の日本の状況そのものじゃないか! 【目次】第1章 ルールは何のために生まれたのか…さまざまな局面に則して多様なルールが作られた/第2章 ルールとして成り立つ必須条件…人は自分が損をしてでも公平さを求める/第3章 フェアプレーの精神…ルールに反してなければいいのか?/第4章 時代に応じて変わるべきルールもある…いつまで異性同士の結婚にこだわる?/第5章 復讐するは誰にあり?…世界が滅ぼうとも刑は執行されねばならない/第6章 なぜ人々は立ち止まらないのか…利己的な人々が自ずと社会秩序を作る/第7章 こんなルールは嫌だ!…中途半端なルールは混乱を生む/第8章 民主主義は公正じゃない…多数決は根拠のない偏見までも温存する
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Posted by ブクログ
大学教授である著者が世の中にあるルールについてその原理と個人的見解を書いた一冊。
ルールの成り立ちから条件、スポーツにおけるフェアプレーの精神からみたルールの意義
結婚や刑罰など法律に関わる部分までルールについての様々な考え方を本書で知ることができました。
そんな本書の中でもコロナ禍でのマスク着用に対する人々の行動からみるルールのあり方やエスカレーターや男性のトイレの仕方の考え方の違いは面白いと感じました。
また、違反しないことによって利得を得ることができることが人々がルールを守る中で効果があることも感じました。
本書を読んでルールとは誰もが公平感のあるものであることが前提であると感じました。
ただSNSの普及でルールの解釈が歪んだものになっているとも感じているのでルールに縛られずに寛容になることも大事だと感じた一冊でした。
Posted by ブクログ
小気味良い内容で面白かった。
エスカレーターのルールは本当に謎ルールだと思う。これだけ片側開けて歩くのは良くないと言われているにもかかわらず片側開けや歩行が横行している。特に駅などでは電車を降りてからエスカレーターに乗るまでが非常に混雑して滞留が発生している。いっそ守れないならエスカレーターはやめます、と宣言してもいいのではないだろうか。
自分に都合のいいことしか受け入れないのが人間。完璧なルールや法律などないのだけど、自分以外誰かが被る影響も考慮してお互いさまで過ごすことができれば、もう少し生きやすい世の中になるのだろうけど。人間だけでなく、地球に生きる生命全てに対してもそうだと思う。
Posted by ブクログ
法哲学の入門書。哲学的な理論の説明にとどまらず、オリンピックのドーピング問題、結婚制度、コロナ禍の対する日本政府の対応など、記憶にも新しい現代的な問題を具体例に、分析をしてくれているので、とても親近感を持って読み進められた。
それぞれの問題に対しては、筆者の法哲学者としての立場をかなり明確にしている。常識的でありつつかなり鋭い批判を述べるため、個人的には痛快だったが、もしかしたら、そうした筆致自体にアレルギー反応のある読者もいるかもしれない。最後、多種多様な価値観を持った人間が、共に生きていくためには「清濁併せ呑む」「心に毒も栄養も喰らっておおらかに生きる」度量の大きさが必要だ、という言葉は、とても共感した。
内容的には、イギリスの法哲学者ハーバート・ハートの議論を紹介しているところが面白かった。
普通、「ルール」と聞いたら思い浮かべる、何かをすることを禁止したり、罰を与えたりするルールを「責務のルール」とハートは呼ぶ。ただ、そうした原始的なルールに対して、遵守すべきルールそのものを決める「承認のルール」、ルール改廃の権限を与える「変更のルール」、ルール侵害があった際にその解決法について定める「採決のルール」という二次的なルールが存在するという。
こういった、ルールに関する細かい性格の違いは、普段考えないので、とても勉強になった。
他にも本書では、いわゆるただの「慣習」と「ルール」の違いに関するハートの議論も後半で紹介されていて、こうしたことは知らなかったので単純に勉強になった。
ルールというと守るもの。そういったイメージがある人にほど読んでほしい。そのルールは、一体、何のために、誰のためになるのか。それを考え続けるためのヒントがたくさん詰まった本だった。
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