スタジオワークのレビュー一覧
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ネタバレ建築物や構造物のデザインだけでなく、存在する場所の意味まで丁寧に解説されている。
・集落への入り口の岐路にある地蔵や祠、神社の参道入り口は魔物の侵入を防ぐ。
・稲荷は土地の守り神で基本的にその場所を動かない。橋詰めに稲荷がいない場合、橋が移動している可能性がある。置屋稲荷は水商売の守り神。
・橋上で嫌なことを叫ぶと水に流れると言われるのは、橋自体が神様だから。
・「天子南面(天の中心は北極星、北に君臨する天子は南を向く)の思想のもと、神社は社殿を北に配置して南を向くことが多い。東(太陽)を向く社殿じゃ古社が多い。
・城郭の石垣には普請にあたった各藩や石工たちの刻印、線条痕がみられる。魔除けの -
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ネタバレ眠れなくなるほど面白い建築の話
■建物は住み続ける事で完成していく
・建築物は完成ではなく「竣工」
・建築工事が終わったという意味だが、完成ではない
・岐阜県の吉島家住宅の梁・縁板の光沢→長年住む人がからぶきしたことで現在の飴色の光沢
・つくり手とつかい手の時間をかけたつながりが「わびさび」を生む
・「竣工」という言葉には、変化を楽しみ、時間をかけて完成させる文化がある
■日本は1つの部屋で暮らす
・日本では部屋の名前を機能ではなく広さで呼ぶ(6畳間・8畳間)
家具を「畳む」事で、収納し、状況に応じて空間を変化させる
・西欧は部屋の機能を固定する。
■西欧と日本では曲線が違う
・縄だる -
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まあまあ
何個か面白いものもあった
日本は狭い部屋で生活するために畳む文化がある
畳の寸法で、京間や中京間は畳割りという、畳を規格化して家を作ることで襖や障子も規格化され、使い回しがしやすくなる一方で、江戸間では柱割りという、柱間を基準とした家を作ることで施工が楽で早くでき、火事の多い江戸に適していた
お寺の仏の上の天井図は正座してお辞儀して下から見上げた時に見えるようになっている
伽藍の配置も時代と共に変わっていき、案外俗だなぁとおもったり
回遊式庭園の「遊」は庭の名所旧跡を模した景色を見て和歌を読むなどの教養を楽しむ、という意味
城が山から平地に降りたのは兵器の進化とそれにともなう城下町の -
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・屋根の形は、風と雨で決まる。
・縄だるみ曲線 日本の曲線は直線から生まれた
力の入れ加減をかえれば様々な曲線が描け、たわまなせなければ直線になる。
・建物は住み続けることで完成していく 竣工
・平安寝殿造:建具が少なく、調度が非常に豊か
鎌倉書院造:調度が少なく、建具が増える
部屋の区切りは壁ではなく、襖や障子戸など建具。座敷飾り、天井と畳のある部屋の並び、玄関の存在
・土間 +50㌢ 板の間 +3㌢ 畳の間 それぞれで高さが異なる。この僅かな差が目上と目下という身分差を示す。土間のカマドに祀られるのは荒神や竈神、洗い場や井戸は水神でした。これらは由来の明瞭でない土俗的な神