大澤正彦のレビュー一覧
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「ドラえもんを作る」ために、「(外見を)ドラえもんに近づけない」という一見矛盾したことを、
非常に納得感を持って理解することができました。
このことの根底にあるのは、工学的な技術向上と、人との関わりという認知科学の要素が合わさったHAIという思想。
絶対的に優れたものを作る、ではなく、実装を見据えた上での、人との関わりの中での最適解を作る、という考えは、目から鱗であるとともに、
(ロボット研究からは程遠い分野ですが)自分の仕事に活かせる発想だなと思います。
また、完成品をいきなり出すのではなく、
未熟な状態から成長していく過程を見せる、そして、ユーザーを開発に巻き込む、
ことはとても今の -
Posted by ブクログ
前半はなんだかダラダラとしつこい様な文で、途中で読む事を辞めようかとも思ったが、最後まで読んで正解。
そこには「ドラえもんを作る」という夢に自信が持てない過去の自分がいるからなのだと勝手に思うが、
「ドラえもんとは何か」から着想し、人が補完する不完全なロボット、それはHAIの技術だと結びつける。
知識を点と点で繋げていき、掛け算となり、それが人と人との関係まで広げていく。
ドラえもんはそのうち出来るんだろうな、と思えてくるし、
その為には我々人類も独りよがりにならずに、背中を預け合っていく必要があるんだろう。
その考え方が未来的で先進的なのかも知れない。 -
Posted by ブクログ
転職を考え始めた時に手に取った一冊です。
「夢はドラえもんを作ることです」
自己紹介でこんなことを言われてしまったら、どんな人なのか興味が湧いてしまいますよね。
なんとなく苦手意識のあった自己紹介。それは、何を話したらいいかわからないというのが1番の不安要素だったように思います。
この本を読んだ事で、その不安要素を取り除く事ができました。
その名の通り、自分を紹介する場所だから、何を話さなきゃいけないというルールは存在しません。
唯一無二の、自分らしさ。
夢でも趣味でも、考えでもどんなことでも良くて、「私」の内面を発信する場所が、自己紹介の場であると学びました。
全体を通して面白かった -
Posted by ブクログ
ネタバレドラえもんを本気で作ろうとする著者の熱い思い。
とあるイベントでの登壇を拝見したことをきっかけによみました。人の感情を揺さぶって行動につなげるというアプローチは面白い
心理学、行動経済学的な話も含まれる。
他人の感情をどうとらえているのかなど。
メモ
・人と深く関わるためのai human agent interaction
・haiのコア技術は人に他社モデルを想定させること。他社モデルを想定しないものは道具で、想定することで仲間になる。共感でき、失敗を許せ、行動を予想できるように
・ドラドラだけで会話が成立する。自然言語をあえて用いない。非自然言語を用いることで、受け手が都合のいい解釈を取 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
序章 人を幸せにする心をもった存在
第1章 現在のAIはどこまでできるのか?
第2章 ドラえもんはこうしてつくる
第3章 ミニドラのようなロボットを、みんなで育てる
第4章 仲間とつくるドラえもん
第5章 HAIのテクノロジーが日本から世界へ
<内容>
マンガ(アニメ)「ドラえもん」に憧れ、ドラえもんのようなロボットを創ろうと考えた学生が、いまその第1歩(もっと進んでいるかな?)を作っていて、そこまでの過程をまとめたもの。
なかなか示唆に富んだ本で、ロボット研究は、なんでもできるロボットを想像し研究しているが、そう簡単にはできない。実は使う側は、「完璧な」ロボットと言