本山聖子のレビュー一覧

  • おっぱいエール

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    若くして乳がんを患った三人の女性がブログをきっかけに知り合い、乳がんと闘う物語。
    作者自身が乳がんを患った経験があるようで、ひとつひとつのエピソードがあ具体的で、がんの苦しみ、痛みが文章から伝わってくる。
    でも、不思議と重苦しくなく、前に向かって生きていこうと勇気づけられる。
    三人の女性は、それぞれ環境もおかれている立場も違うけれど、乳がんという共通点があってお互いの苦しみが共有できて、そういう人と巡り会えたことは財産だなと思う。

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    2024年01月18日
  • 受精卵ワールド

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    本山聖子さんはデビュー作の『おっぱいエール』がすごく良かったので、新作が出るのをずっと待ってました〜待望の2冊目!

    前作では若年性乳がんを患う3人の女性が主人公でしたが、今作の主人公は不妊治療クリニックで胚培養士として働く長谷川幸、32歳。胚培養士とは、産婦人科医などの指導のもと、顕微授精や体外受精などの生殖補助行為を行う医療技術者のことなんだそうです。

    少し前に、おかざきまりさんの『胚培養士ミズイロ』という漫画を試し読みして、普段の生活では関わりのない珍しい職業をテーマに描いてるなぁと、びっくりしていたところでした。

    現在、4組に1組が不妊治療をし、14人に1人が体外受精で生まれている

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    2023年11月08日
  • おっぱいエール

    Posted by ブクログ

    若くして乳がんを患った三人の女性の物語。
    抗がん剤やホルモン剤治療のこと、がんと突然告げられた患者の思い、子どもを望めなくなるかもしれない恐怖、胸の治療の跡への葛藤と何度も苦しくなる場面があったけれど、三人が出会い、美味しい食べ物や温泉、風景、言葉、自分の感情をひとつひとつ大事にしていく姿は涙なしでは読めなかった。
    でも、周りにいない性格の女性であるならか、ももちゃんの天真爛漫さの書き方は少しくどいような気がした。

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    2020年12月10日
  • おっぱいエール

    Posted by ブクログ

    作者デビュー作。若くして乳がんにかかった3人の女性たちの物語。それぞれ、悩み、苦しむが、やがてその運命と前向きに向き合う姿が描かれている。婚約破談になったり、妊活をやめたり、夫と別居したりと決して綺麗事では済まない現実が病と共に彼女たちを痛めつけるが、それでも乗り越えていこうとする強さを身に着けていく3人。
    重い内容なのに爽やかで、読後感もいい。

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    2020年03月21日