【感想・ネタバレ】おっぱいエールのレビュー

あらすじ

橘百花25歳。高校時代の同級生と結婚し、妊活を始めた矢先に乳がん発覚。古賀菜都32歳。老舗造り酒屋の嫁として育児に奮闘する最中に乳がん発覚。田中柚子29歳。花嫁検診で乳がんが見つかり婚約破棄。怒涛の3年が経過。闘病ブログを通して出会った3人は、ひょんなことから金沢を旅することに。若年性乳がんを乗り越えた著者が、女性たちの生きる希望と勇気を描く。小説宝石新人賞受賞作家渾身のデビュー作!

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Posted by ブクログ

乳がんを患った3人の女性のお話。
男性の自分には、中々身をもって感じることが難しい女性の気持ちが描写されていて、自分の中の世界が広がったように感じました。
〜先日、温泉に行ったとき「乳がん患者のための入浴着」なるものの看板があり、
以前であれば「こんなものがあって親切だな」くらいにしか思わなかったと思うが、そう思わなかったことに、この本を読んだことでの心の動きがあったのだと感じた〜

それぞれのお話にいろんな男性が出てきて、その考え方へ女性への対応も様々。
自分に置き換えて、妻が乳がんになったらどうするだろうと考えてしまいました。

若くしてがんになり、戸惑い苦しみながらも前を向き、進もうとする姿に感動。似た境遇の人達がブログを介して出会い、気持ちを分かち合えるなんて素敵なストーリーでした。

乳がんがきっかけで素敵な同士と出会えたけど、「がんになって良かったとは思えない」という言葉にいろんな想いが詰まっていると感じました。

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2025年03月17日

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若い女性3人の乳がんのお話し。
2日で読んでしまった。他人事ではなくいつもの日常が明日も来るとは限らない。
私は普段こんなことを思う読者ではないけどここに出てくるもも、菜都、ゆずに会いたい❢と思った。
3人の強さにこちらも勇気をもらえる。
今日がどん底でも明日は分からない、だから生きなきゃいけないって。言葉では簡単だけどね。


そして、もう一つ大事なこと。
もも、菜都、ゆず、3人ともがん保険には入ってなくて(まぁ、20代でがん保険入る人の方が少ないか)、やっぱり保険は大事❢
本編にもあったけど今の時代がんになってもすぐイコール、死ではないと。がんになっても日々の生活、税金は払わなくちゃいけない。
そんな現実的なことも書いてありあっという間に読めた。

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2025年03月09日

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とても素敵なお話でした。
もちろん、気の毒なことではあるけど、前向きになれる三人の話で、とても良かった。
途中、ありえない登場人物もあり、ぷりぷり怒りながら読んだけど。
現実味あふれて、一気に読めました。

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2025年02月20日

Posted by ブクログ

妊活が子どもに結び付かず、毎週期心がわけわからない状態になっている私だけれど、この本を読んで、何も心配事がなく妊活をがんばれる、悩める日々が尊いことに気付かされた。今の自分の気持ちを押し込めることなく、のんびり、ぼんやりとそうなんだね〜って受け止めてあげよう。3人で温泉旅行に行く話がとても素敵でワクワクした。

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2024年04月22日

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3人の環境も性格も癌のステージ(症状)も違う女性の闘病記であり、生きざま。

最後にうまく絡み合うところが良かった!
あっという間に読み終える一冊。

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2022年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「子供がほしい」と思う気持ちは夫婦同じくらいなのに、妊活となると、なぜ女側が「お願い」する形で進めなくてはいけないんだろうと、この頃は強く疑問に思う。(P.11)

「働くのはあとからでもできるのだから、早く子供を産んじゃいなさい」と、いつも言う。(P.22)

乳がんだと言うと、みんな「内臓じゃなくてよかったね」と、口を揃えて言う。確かに、それも一理あるんだろうなと、百花も思う。おっぱいがなくても呼吸にも消化にも排泄にも支障はない、だから恵まれているのだと、言い聞かせもした。(P.37)

生きていれば当たり前に芽生える願望。 病気に負けず、それを叶えようとする前向きな気持ちもある。だけど時折、そこに覆いかぶさるようにして「果たして自分はあとどれくらい生きられるんだろう」という死への恐怖が湧き上がってくる。(P.38)

好きな人との子供を持ちたい。 妊娠の希望を残したいーーそう思うことは、そんなにも悪いこと なんだろうか。それとも、がんの世界に足を踏み入れてしまった自分には、もはや許されないことなんだろうか。(P.40)

脳内では、彩音に言われた「生きてくれてるだけでいい」という言葉が残像のように形を成してい た。 生きているだけでいいって、どういうことだろう。 呼吸さえしてればいいってこと?子供を産まなくても、働かなくても、ただ寝ているだけでも、存在していれば、それでいいってこと?それは、果たして生きていることになるんだろうか。誰のために。なんのために。(P.42〜P.43)

生きる理由がほしかった。これから先、つらい治療に耐えながら、がんばるだけの理由が。(P.45)

この世界のどこかに存在している先輩たちは、自分よりずっとタフで、たくましい。でも、その強さも、はじめから備わっていたものではなくて、決してそうではなくてーー。きっと一日一日、血を這うようにして、生きてきた結果なのだと思った。もともと強いから、病気を乗り越えられる力があるからがんになったんじゃなくて。そうじゃなくて、もっと最初は弱くて、みんなへなちょこで。だけど、強くならないと生きていけないから、きっと、少しずつ。(P.51)

「未来予想図はいつでも修正可能。」(P.53)

採卵だってうまくいくかわからないし、抗がん剤の副作用も心配だし、それが無事終わったところで、その先にはまだ光すら見えなくて、たくさんの困難が待ち構えているに違いないのに――でも、 その最中に、 大切な人の笑顔に出会える瞬間があるのだとしたら、やっぱりそれは、「悔しいけれど、「おもしろい」に違いない。(P.58)

これは、きっと、試されているんだ。神様に。
母親になったんだから、もっと強くなりなさいーーと。(P.69)

この先、自分はいったいどうなってしまうんだろう。 手術をすれば本当に助かるんだろうか。 来年の今頃は、生きているんだろうか。もしかしたら、そう遠くない未来に、死ぬんだろうかーー。そう したら、菜々花はどうなってしまうんだろうーー何を考えても最後に行きつくのはやっぱり菜々花のことで、だから絶対に死ぬわけにはいかない、せめてこの子が自分のことを自分でできるようになるまではーーと、強く思う。 今死んだら、自分という存在は、きっとこの子の記憶に何も残らない。そんなの、耐えられない。(P.86)

泣くまい、と思えば思うほど、涙が逆らうように流れてくる。
強くなければいけないのに。(P.86)

「みんな同じなんだ。ひとりじゃない」(P.106)

こうやって形の変わった乳房を見ていると、その傷口から、いろいろなものがぽろぽろとこぼれているような錯覚にとらわれる。(P.115)

本当は、わかっている。 わかっているのだ。自分だけが、苦しんでいるんじゃないことをこの世界にいるすべての人が、それぞれ何かを抱えて、生きていることを。(P.149)

今日がつらくても、明日はどうなるかわからない。だから生きなくちゃだめだ」ーー。(P.163)

「そだね。 菜都の考えは、とても常識的で正しいよ。でも、正しいって、楽しいのかな?」(P.176)

ーー自分はもう、子供を産めないかもしれない。(P.186)

「乳がんになったことが、 犬のフン踏んだことと、同じくらいに思えるようになったらいいよね。がんを、敵じゃなくて、人生の相棒だって思えるようになったら⋯⋯どんなにいいか」(P.193)

手の中に、何一つ、未来に繋がるものがないことーー。(P.211)

時折くじけて、何もかもから目を背けたくなって、死にたいと思うこともあって、だけど、気がついたらやっぱり生きることにしがみついてしまっている。 人生は、その繰り返しだ。(P.245)

私⋯⋯子供を産んで新しい命を繋ぐことだけが、この世界に足跡を残すことじゃないって⋯⋯強く思う。うまく言えないけど、自分の言動で誰かを笑顔にしたり、人の役に立ったりすることも、足跡の一つだよ。(P.251)

結婚しないと幸せになれない。 子供を持たないと幸せになれないーーもしかしたら、人間の、女性のDNAの中には、自然とそんな呪いがかけられているのかもしれない、と。 進学、就職、結婚、出産、子育て。まるで生まれた瞬間から、人生の正しい順序が決められているような。そのレールに乗らないと認めてもらえないようなーー。本当はそんなことないのに。一人ひとり、違って当たり前なのに。だからこそ、世界は彩り豊かなものになるはずなのに。(P.252)

幸せは他人に決められるものじゃない(P.256)

決定権は、自分の心の中にだけ、ある。 それは、神様にだって手を出すことはできない。たとえ明日、すぐに大きな変化を起こせなくても、小さな魔法はいつだって使える。
そして幸せかどうかは、自分で決める。(P.256)

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2022年02月22日

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表紙かわいいな〜でもタイトルのおっぱいエールってどういう意味だ??
と気になって読んでみたら、若くして乳がんになってしまった、3人の女性の物語だった。

「正しいって、楽しいのかな?」
菜都のお姉さんのこのセリフが胸に響いた。
真面目に生活して、他人に迷惑をかけないように、周囲の評価を気にして、自分の気持ちは後回しにして、正しくいなきゃいけない…。そう決め付けて自分を縛ってばかりいる事が、楽しいはずない。
たまには楽しい事をして、気分転換して良いんだよ、と背中を押してくれた。

そして私も、女性はこうであるべき!という幸せの呪いから解放されたい。
進学、就職、結婚、出産、育児…順番も内容も正解なんてない。
他人と比べたってどうしようもない。

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2021年08月02日

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「乳癌」という重くてとても身近なテーマ。
乳癌を患い闘病中の3人。
宣告を受けた後の絶望、悲しみ、不安、怒り、理解されない苦しみ。そんな気持ちの描写に何度も胸が締め付けられました。
だけど現実は続いていて、やるべき事もある。守りたい人もいる。まだまだやりたい事もある。
直面する「仕事」「結婚」「出産」そして「治療費」の問題もある。

それぞれの環境で生きることにもがいている3人が闘病ブログで知り合い、その繋がりに力をもらい前向きになっていく。
ゆずちゃんの一言、「矛盾してるけど幸せ」にグッときました。
読んで良かった。
1日1日を大切にしていこう♪
前向きで希望を感じられる素敵な1冊でした。


『決定権は、自分の心の中にだけ、ある。それは、神様にだって手を出すことはできない。たとえ明日、すぐに大きな変化を起こせなくても、小さな魔法はいつだって使える。
そして。幸せかどうかは、自分が決める。』

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2021年05月04日

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読み終わった後にすごく前向きなスッキリした気持ちになれました。

三人の乳ガンの方のお話。
もも、ココナッツ、柚

4章からなってて、1から3章はそれぞれ個人のお話。
4章は三人が初めて会って温泉に行くお話。
同じ病を抱えた同志なら他人に話しにくい事も素直に話せて自分を見つめ直すいい時間を過ごせたと思う。
とんだ珍客もいたけど…

その4章、ももやココナッツ、柚の形が描かれてて
それぞれの視点の書き方になってたのが読み終わって気付いてしまった。

ガンって聞くと、やはり怖いしステージとか余命とか負のイメージ
乳ガンも身近な人がなってたりして他人事ではないし
全摘とかになったら、温泉にいきづらくなってしまうのも分かるし

でも内容は、暗いだけじゃなくてよかった。

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2021年03月30日

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いい本だったなぁ。
作者の本山聖子さんが実際に乳がんを経験しているから、こちらに伝わってくるものがすごくあるのだと思う。
三人の乳がんの女性がブログを通して知り合い、赤裸々に悩みを打ち明け合い、前へ進もうとする。
だけどその先は描かれていなくて、それがリアルだなって思う。
現実は小説のようにうまくいくとは限らないから。
「がん患者の気持ちは、がん患者にしかわからない」これが答えなんだと思う。周りの人が自分の気持ちを理解してくれない怒り、そして怒りを覚えてしまう自分自身を情けなく思ってしまう気持ち。苦しいなぁ。でも、怒りを持ったって、情けなくなったっていいんだ、自分を責めなくていいんだって思える作品でした。
「永遠に癒えない傷を心にも体にも背負わされて、なのに、幸せ、って思える瞬間もあって。神様は、私を生かしたいの、殺したいの、どっちなの」
この三人が出逢えて良かった。幸せって思える瞬間があって良かった。

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2021年03月16日

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乳がんが発覚した若い女性3人の物語です。
読み手の心境によりますが、深刻な話も文章と言葉選びが重くなり過ぎないように書かれているように感じました。でも内容はリアルです。
数値だけ見ていると、乳がん患者は沢山いる。でも日常生活で気持ちを伝えられる相手がいる人は少ないように思います。特に今の感染症の状況ですと。
孤独を忘れられる時間を得られるひとつの手段だと思います。この本と出会えて良かったです。

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2020年11月30日

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若年性乳がんになった3人の女性の話
つらくなる描写もあるけど、最後には頑張ろうと思える
みんなそれぞれ辛いことがあるけど、いちにちいちにち乗り越えていくしかないんだなあ…

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2020年08月22日

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若年性乳がんを患う女性たちの物語。
結婚して妊活中だった女性、子育て奮闘中の女性、20代で乳がんになった独身女性。
その3人の女性たちが、乳がんブログを通じてひょんなことから温泉旅行に!
読んでてすごい、わかる、女性ならではの悩みが赤裸々につづってあって、ひと事とは思えないし兎に角共感できた。
自分の胸も痛みました。
全ての女性に読んでほしい本だと思った。

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2020年08月02日

Posted by ブクログ

素直に面白かった。スイスイ読めて、読後は爽やかでした。文章の書き方が嫌味はなくて とても心地よかったです。

歳をとってすごく涙脆くなったからでしょうか、読みながら沢山共感の涙を流してしまいました。

主人公達に起こる出来事、それに対して主人公達が感じる事、細かい事殆どに深く共感し、とても怖いけれども疑体験したような、そんな気分です。

作者の本山さんは 奥底で凄く優しい気持ちの方なんだろうなと思ってしまったほどでした。

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2020年05月12日

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妊活をして子供を授かった私にとって、読み出しから共感できる内容であったのですらすらと読み進めることができました。読み進めていくうちに乳がんをテーマにした話だと知り苦しくなって途中で読むのをやめようかと思いました。けど、苦悩の中1日1日を大切に生きて、わかちあえる仲間と出会い強く生きていく3人の姿にとても勇気づけられました。3人ともの今後がとっても気になりました。

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2020年03月18日

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百花25歳、妊活を始めた矢先に乳がん発覚。菜那32歳、造り酒造の嫁、育児に奮闘中で乳がん発覚。柚子29歳、花嫁健診で乳がん発覚後に婚約破棄。離れたところで生活する3人は闘病ブログを通じて知り合い思い切って温泉旅行に行くことに。同じ立場であるから心に響く答えが返ってくる。自らも闘病の経験があるからこそ書けた作品。

※(ガンが)見つかってラッキーやと思うことやで。こっから先は不運を嘆くのではなく、いかに幸運を探せるかが大事やで

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2025年05月23日

Posted by ブクログ

小説宝石新人賞を受賞された本山聖子さんのデビュー作品。

読んでいて何度も涙が溢れた。
人生は一筋縄では行かない事くらい解っている。

いきなりの癌宣告、どこかで自分は大丈夫と高を括っていてもそれは突然現れやがる。

作中に登場する3人の女性達からの、何故自分が?の思いが痛いくらい伝わる。
一番不安なのは本人なのに自分ファーストの夫や姑、心無い言葉を投げつける医師や友人、彼女たちの心中を想うと悔しさで泣ける。

若年性乳がんを経験した著者が描く事で物語はリアルだ。

同じ経験をした同士に出逢えた事が救い。

心からエールを送りたい。

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2023年02月15日

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高校時代の同級生と結婚し、妊活を始めたばかりの百花、25歳。

老舗造り酒屋の長男の嫁として、不妊治療の末に授かった幼い娘の育児に奮闘中の菜都、32歳。

花嫁健診で乳がんが見つかり婚約破棄され、術後3年が経過した独身の柚子、29歳。

そんな若年性乳がんを患い闘病中の3人の女性の、妊活だったり、子育てだったり、夫婦関係だったり、友情だったり、恋愛だったり…治療のことや仕事のことや将来のこと、などなど…とてもリアルな心情が描かれています。テーマはとても重く、描かれる内容はリアルなんですが、とても明るく軽い読み心地で、読後は爽快感すら感じられました。

とても読みやすくて、おもしろかったし良かったので、ぜひ本山さんの他の本も読みたい!と思ったら、こちらの本がデビュー作で、まだ他の本は出ていないようです。

内容がとてもリアルだなぁと思ったら、本山さん自身も結婚したばかりの27歳の時に乳がんを患った経験があるそうです。

柚子のエピソードで北海道旅行の話が出てくるんですが、おそらく新人賞を受賞した時のお話なのかな?そちらもいつか読んでみたいです。

***
「自分でもまるで制御できない思いを、言葉にして相手に伝えるのは難しい。誰かに伝えるよりも、自分一人を言いくるめて自己完結させるほうが、何倍も簡単で、傷つかなくて済むのだから-。だけど。「変わった」「進んだ」と実感できるのは、やっぱりちゃんと伝えられた時だ」(170頁)

「ないものを数えて嘆いていたって、絶対に、絶対に、幸せにはなれない。そして。同時に、自分は、持っている。明日をどう生きるかを、決める権利を。(中略)決定権は、自分の心の中にだけ、ある。それは、神様にだって手を出すことはできない。たとえ明日、すぐに大きな変化を起こせなくても、小さな魔法はいつだって使える。そして。幸せかどうかは、自分で決める」」(256頁)

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2022年04月17日

Posted by ブクログ

若い3人の乳癌を患う女性。
それぞれの話が4話目にひとつになる。

癌にもいろいろあるけど、乳癌、子宮癌、辛い。
恋愛、結婚、出産、仕事
沢山のあるはずの未来を狭められ、悩み、苦しみ、前を向く3人の姿を応援せずにはいられない。

少しでも沢山の幸せな時間を過ごせますように。

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2022年02月13日

Posted by ブクログ

自分のことになってみないと、本当のことって理解できない。加齢に関することであれば、「あぁ、母親が言っていたな」とか思い出せるけどね〜。
普段の生活でも想像力って大事。

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2021年05月31日

Posted by ブクログ

おっさんには、恥ずかしいタイトル。
電子書籍で購入、こっそりと読む。

若くして乳がんを患った百花、菜都、柚子の3人。
3人は闘病ブログを通じて知り合い、一緒に金沢を旅行することになるー

泣いて、怒って、笑いながら読んだ。
強く生きる3人の女性に、困難に立ち向かう勇気をもらえる。

乳がんを患うと、出産をどうするか、迫られることになる。妊孕性の保存とか、ホルモン療法するかしないかとか、大きな選択を突きつけられる。
ましてや、日本社会は、男性より女性の方が生きづらい社会だ。
ただ、がんの治療に専念すればいいわけではない。様々なジェンダー問題が浮き彫りになる。

だから、男性こそ読むべき本だと思う。
確かにタイトルは恥ずかしいけど、勇気を出して。
そして、もしパートナーが、娘が、かけがえのない友人が乳がんを患ったら、自分に何ができるのか、どうやって支えるのか、考えよう。
菜都の母親が小説の中で言っていたように「男の人には限界があるのよね。二つの大きなことを、同時に抱えられない」のだから。

あと、前にも何かの本のレビューに書いたけど、がん検診はコロナ禍でも、絶対受けるべきだと、僕は思います。

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2021年02月07日

Posted by ブクログ

願わくば、自分とは縁がないでほしい「癌」。けれど人生何が起こるかわからない。

未来予想図は何度だって修正可能だと言う、高校時代の先生。何かあったら駆けつけてくれる実母。居場所を残しておいてくれる職場の上司。

過酷な人生にも支えはある。
SNSの出会いも、かけがえのない存在になったりしてね。

分にとって大切な存在を、改めて大事にしたくなった。



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2021年02月01日

Posted by ブクログ

今まで乳がんの話を読んでいても
「おっぱいをなくすこと」への怖さって
あまり想像できなかったんだけど
この作品は 本当に響きました
今まで 漠然と大変なんだな
とだけ思っていたことが
具体的に 自分ならどうするだろうと

パートナーとの関係も
より深くなる人 もいれば
乳がんのことを受け入れられない人もいる

死について考え
そして乳がん特有の
おっぱいとの決別について考える

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2020年11月27日

Posted by ブクログ

乳がんって切って取ってしまえば
後はどんどん元気になって
なんてことないものだと
勝手なイメージを持っていたけど。

こんなに、こ~んなに
想像を絶する葛藤があったなんて…

女性にとって大切なことが
全部、根底から覆ってしまう病なのだと
それぞれ立場の違う3人の目線で描かれていて
本当によく理解できた。

はぁ、認識不足も甚だしいと
情けないよ、自分。

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2020年07月18日

Posted by ブクログ

乳ガンを患ってしまった三人の女性の物語。
置かれている環境はそれぞれ違うけれど、SNSが三人を結びつけてくれる。
乳ガンはガンの中でも比較的生存率が高いように感じるけれど、当事者になったときはきっとそんな数字は何の意味も持たなくなるのだろう。
そして家族や友人の支えは絶対に必要だ。
自分がなってしまうことは考えたくないけれど…。

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2020年06月02日

Posted by ブクログ

若くして乳がんを患った三人の女性がブログをきっかけに知り合い、乳がんと闘う物語。
作者自身が乳がんを患った経験があるようで、ひとつひとつのエピソードがあ具体的で、がんの苦しみ、痛みが文章から伝わってくる。
でも、不思議と重苦しくなく、前に向かって生きていこうと勇気づけられる。
三人の女性は、それぞれ環境もおかれている立場も違うけれど、乳がんという共通点があってお互いの苦しみが共有できて、そういう人と巡り会えたことは財産だなと思う。

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2024年01月18日

Posted by ブクログ

若くして乳がんを患った三人の女性の物語。
抗がん剤やホルモン剤治療のこと、がんと突然告げられた患者の思い、子どもを望めなくなるかもしれない恐怖、胸の治療の跡への葛藤と何度も苦しくなる場面があったけれど、三人が出会い、美味しい食べ物や温泉、風景、言葉、自分の感情をひとつひとつ大事にしていく姿は涙なしでは読めなかった。
でも、周りにいない性格の女性であるならか、ももちゃんの天真爛漫さの書き方は少しくどいような気がした。

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2020年12月10日

Posted by ブクログ

作者デビュー作。若くして乳がんにかかった3人の女性たちの物語。それぞれ、悩み、苦しむが、やがてその運命と前向きに向き合う姿が描かれている。婚約破談になったり、妊活をやめたり、夫と別居したりと決して綺麗事では済まない現実が病と共に彼女たちを痛めつけるが、それでも乗り越えていこうとする強さを身に着けていく3人。
重い内容なのに爽やかで、読後感もいい。

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2020年03月21日

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