松永博樹のレビュー一覧
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ROIC入門に最適な一冊。
売上至上主義から資本効率にトレンドシフトする昨今、上場を目指す中小企業が一皮剥けるチャンス。
◆ROIC=税引後営業利益÷投下資本
=営業利益×(1-税率)÷(有利子負債+株主資本)
◆ROICの特徴
ROEは株主目線に特化
ROAは本業ビジネス効率性が見えづらい
ROICは本業ビジネスの管理を最重視
◆ROIC改善
・投下資本を上回る利益創出
→粗利率を高めるか、販管費率を下げるか
・不要投下資本を減らす
◆導入にあたって
事業P/L,事業B/Sが課題
特に事業B/Sがハードル。
共通資産は事業B/Sに配賦するのが望ましい。
事業部門から管理部門への改善ド -
Posted by ブクログ
ネタバレ管理会計の再学習に、ネットでお勧めされていたこの本を選択。著者はアットストリームコンサルティングの松永氏と内山氏。
感想。
とても良かったです。管理会計の『実務』というタイトル通り、実際に現場でどうするのか、という視点で書かれている、そんな気がします(私は現場で原価管理したことないので想像です)。
備忘録。
・月次決算は概算でもいいからなる早で知りたい。月の上旬に速報、その後確報で2回レポートされても十分。
・製品別PLの例は真似しやすい例示。売上高、売上原価、粗利があって、販売直接費を引いて製品貢献利益があり、その他販管費が引かれて営業利益へ。
・管理軸。代表的な軸は、部門別、顧客別 -
Posted by ブクログ
ROIC=税引後営業利益/投下資本
投下資本=売上債権+棚卸資産+固定資産−仕入債務
総資産では考慮するのに投下資本では考慮しないものは、非事業用資産。一方投下資本では考慮はして総資産では考慮してないものは仕入債務。
非事業用資産の活用促進が重要課題であれば、ROAを管理指標とすることが有効で、仕入先との取引条件のコントロールが重要なビジネスであれば、ROICを管理指標とすることで、できるだけ仕入れ債務を大きくするというインセンティブが働くようになる。
「ROICとWACCの関係」は、「会社の儲けと出資者の期待の関係」と同じ。ROICがWACCを上回っていればら出資者の期待以上に稼いでい -
Posted by ブクログ
これ一冊読めばROICが理解でき、ビジネスにおいてROICを意識した発想やその求め方が身に着く。ROICだけで一冊ページ数を埋めるのは難しく、BSなどの基礎的な事にも触れてくれるし、複合事業の場合の応用例なども解説され、分かりやすい。
問題は本著では無い。株主をプリンシパルとする株主資本主義に移行するとして、その必要性を理解せず、何だか機関投資家が金儲けを仕掛けているかのような誤解を生み、更には従業員が蔑ろにされたかのような不信に陥る事だ。この点は、経営側にも功罪の自覚無く、従業員側も恩恵が良く見えない事が原因。世は値上げ、賃上げは足らず、配当は確実に、目標はROICで、という構図では、ステ