【感想・ネタバレ】P/Lだけじゃない事業ポートフォリオ改革 ROIC 超入門のレビュー

あらすじ

ROICとは投下資本利益率のことで、「事業のために投じたお金(投下資本)が企業の儲け(利益)をどのくらい生み出したのか」を効率性の観点から見るための指標です。

ROIC(投下資本利益率) = 利益 ÷ 投下資本

似たような指標にROE(株主資本利益率)やROA(総資産利益率)があります。ROEはバランスシートの右側の株主から調達した資金によって、どのくらい効率的に利益が生み出されているかを測るものであり、株主目線の指標です。一方、ROAは全ての資産でどのくらい効率的に利益が生み出されているかを測る指標で、事業活動に直接関係しない資産も含まれます。ROICはROEやROAと比較すると、少し計算が複雑になりますが、「どのくらい効率的に本業で稼いでいるか」という稼ぐ力をより正確に表すことができます。そこで近年では、ROICを経営の最重要指標として掲げている企業が増えています。

本書は、会計・経理の専門家向けでなく、大手・中堅企業の社員全員(営業・製造・企画・管理・購買…)がROICを理解し、日頃の業務に活用できることを目的とした入門書です。

【目次】
第1章 まずはROICとは何かを理解しよう
第2章 なぜROICが必要なんですか?
第3章 ROICを計算してみよう
第4章 ROICで経営を管理する
第5章 ROIC経営を導入しよう

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Posted by ブクログ

ROIC入門に最適な一冊。
売上至上主義から資本効率にトレンドシフトする昨今、上場を目指す中小企業が一皮剥けるチャンス。

◆ROIC=税引後営業利益÷投下資本
=営業利益×(1-税率)÷(有利子負債+株主資本)

◆ROICの特徴
ROEは株主目線に特化
ROAは本業ビジネス効率性が見えづらい
ROICは本業ビジネスの管理を最重視

◆ROIC改善
・投下資本を上回る利益創出
→粗利率を高めるか、販管費率を下げるか
・不要投下資本を減らす

◆導入にあたって
事業P/L,事業B/Sが課題
特に事業B/Sがハードル。
共通資産は事業B/Sに配賦するのが望ましい。
事業部門から管理部門への改善ドライバとなることを目指す。
ROIC経営を導入するとは、事業部への権限委譲もセットで必要。

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2025年09月20日

Posted by ブクログ

これは素晴らしい。なぜROIC経営が注目されてるのか、その社会・経済背景から説明してくれるので腹落ち感が違う。

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2025年03月13日

Posted by ブクログ

ROICの目的と活用方法について、大まかに理解できた。
会計用語も少なめのため、あまり知識がなくても読みやすい。

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2024年05月09日

Posted by ブクログ

財務諸表はある程度読めるけど、ROEやROAなどはうろ覚え、、、という私のレベルには大変適した内容でした。
ROICの目的や向いてる企業、目標設定の仕方なども記載があり、良い入門書でした。実務者段階までにはまだ知識が必要と思いますが、『知る』段階にはおすすめできるものだと思います

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2023年12月31日

Posted by ブクログ

「ROICって何?」という方向けに、かなり簡潔かつシンプルに、とはいえ体系的かつ網羅的にROICの役割から計算に至るまで解説されており分かり易い。本書を読んで「いざ実務へ」は難しいものの、ROICとWACCとの関係性や経営管理の変遷過程でのROIC適否にもしっかり話が及んでおり、ROIC初読書としてはなかなかよいかもしれない。

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2023年03月31日

Posted by ブクログ

初心者にもわかりやすく入門書として最適でした。具体的な事例も織り込まれているのでイメージしながら理解が進められました。

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2023年02月25日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・ROICの初歩について学ぶには十分な内容。

・日本経済の進化の過程で、なぜROICが必要になったのか、説明があり、理解を深めることができた。

・ROICを導入すればいいと言うわけではなく、それぞれの事業の置かれてる環境や目的を明確にすることが先決。

・同じような指標のROEやROAとの違いも明確に。

・使いこなせるかどうかは、まだよくわからない。
もっと、実際の会社の事例などを入れての解説が欲しかった。

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2022年12月10日

Posted by ブクログ

タイトルに違わずROICを理解する為の超入門書。丁寧な解説で、これから導入を考えている企業に所属している一般社員の方に適している。

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2022年10月08日

Posted by ブクログ

ROIC=税引後営業利益/投下資本
投下資本=売上債権+棚卸資産+固定資産−仕入債務

総資産では考慮するのに投下資本では考慮しないものは、非事業用資産。一方投下資本では考慮はして総資産では考慮してないものは仕入債務。

非事業用資産の活用促進が重要課題であれば、ROAを管理指標とすることが有効で、仕入先との取引条件のコントロールが重要なビジネスであれば、ROICを管理指標とすることで、できるだけ仕入れ債務を大きくするというインセンティブが働くようになる。

「ROICとWACCの関係」は、「会社の儲けと出資者の期待の関係」と同じ。ROICがWACCを上回っていればら出資者の期待以上に稼いでいるということ(EVAがプラスということ)。
逆に下回っていれば期待はずれ。

ROIC経営を実践する多くの会社では、成長性管理のための売上高、収益性管理のためのEVA、効率性管理のあめのROICの三つの指標を併用して管理している。
EVA(経済付加価値)=税引後営業利益−投下資本コスト
=(投下資本×ROIC)−(投下資本×WACC)

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2024年11月16日

Posted by ブクログ

資本効率を求める経営が昨今求められているが、安易に導入するものではなく導入目的と管理方法を明確にする必要があると感じた。事例を用いてROICを具体的に計算する過程は参考になる。

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2024年02月11日

Posted by ブクログ

これ一冊読めばROICが理解でき、ビジネスにおいてROICを意識した発想やその求め方が身に着く。ROICだけで一冊ページ数を埋めるのは難しく、BSなどの基礎的な事にも触れてくれるし、複合事業の場合の応用例なども解説され、分かりやすい。

問題は本著では無い。株主をプリンシパルとする株主資本主義に移行するとして、その必要性を理解せず、何だか機関投資家が金儲けを仕掛けているかのような誤解を生み、更には従業員が蔑ろにされたかのような不信に陥る事だ。この点は、経営側にも功罪の自覚無く、従業員側も恩恵が良く見えない事が原因。世は値上げ、賃上げは足らず、配当は確実に、目標はROICで、という構図では、ステークホルダー同士の利害対立を煽りかねない。

企業が従業員に指標としてのROICを教育する。片方の利益に資するラーニングプロモーションならば、しかりもう片方に恩恵の説明を。

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2023年01月05日

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