竹山博英のレビュー一覧

  • 改訂完全版 アウシュヴィッツは終わらない これが人間か

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    1919年にトリーノに生まれた作者は44年2月アウシュビッツ強制収容所に抑留。45年1月ソ連軍に解放され、同年10月イタリア帰還。

    実話。

    ナチ統治下のドイツ地図があり主要収容所および抹殺収容所の場所が点在していてその数の多さに驚かされる。

    ユダヤ系のイタリア国民だというだけで生きる権利を奪われる。
    人でなく物として、いくつあるか数えられる。
    何百人も軍用列車で運ばれて、たまたま列車の片側に降りたものが収容所に入り、残りはガス室行きになった。

    ここでは、収容所の中での暮らしが事細かに書かれている。私たちの常識のような規範で生きていたらすぐ命はなくなる。
    こういうことがあった歴史を知ると

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    2018年01月11日
  • 溺れるものと救われるもの

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めっちゃ書いてあることがむずかった。
    一番重要そうな章は「灰色の領域」っぽそう

    以下が重要そう
    ・過去に起きたことなので、また同じ条件が重なれば同じような悲劇は起きる可能性は否定できない
    ・関わった者たちは犠牲者、加害者など、明確にわけられない。全員素質は似たような普通の人間であった。
    ・過去のことは様々な情報が入って曖昧になってしまう、そのためそれぞれの立場を明確に解釈してしまおうとしてしまう。

    会社でも働いている人のやる気、活力を根こそぎ奪ってしまえば、忠実な社員になってしまうんだよな…
    ある程度活力がないと、転職のやる気が失せてしまうってことだよね。完全に落ち込む前に転職しなきゃ〜〜

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    2024年08月16日
  • キリストはエボリで止まった

    Posted by ブクログ

    パヴェーゼとは違い、ディープに反ファシスト運動に関わっていた作者。流刑されたイタリアの南部地区はキリストも見放した絶望の地だった。冒頭の連れてこられた様子はがが屠殺場に運送されてきたように、うちひしがれうなだれている。

    どうやって希望を見い出だしていこうか煩悶する中、医療の知識を持つため、村人からは積極的に受け入れられる。

    地形的にも行き止まりの土地で、消化不良の情念が発酵した様子がなんともねえ、味わいぶかいよ。自分がこういう何にもない場所で生まれ育ったから、情念→発酵→腐敗→乾燥、わかるわかる。

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    2018年12月29日