沢村凛のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ久しぶりにとてものめり込んだ小説。一度読み終えたあと、どうにも本の世界から戻れずに、もう一度最初のページを開いた。
二度目もわくわくした。やっぱりファンタジーが好きだ!
ただ、好き嫌いはけっこうはっきり分かれそうな内容です。
舞台は、太平洋上に浮かぶ島イシャナイ。
近代の国際社会よって「発見」されたその島では、欧州からの移民によって築かれた国家と、それに対抗するゲリラの抗争が続いていた。
島の生態調査のためやって来た主人公の瞳子は、そこで、ゲリラのリーダーにして、原住民族の象徴とも言うべき「ヤン」と出会う。
先進国が押し付けた国際社会のルールによって、蝕まれ壊されていく後進国 -
Posted by ブクログ
刊行順に読んだほうがベターだという持論を述べながらも今更デビュー作へ。
ファンタジーノベルス大賞受賞作ということで、文章は読みにくい部分もあり、構成もわかりにくかったのだが、エネルギーを感じる物語だった。
パズルのピースの形をした南の島・イシャナイでは、政府軍とゲリラが抗争を続けている。
そこに研究員としてやって来た瞳子が主人公。
架空の生き物であるとされる生物の実在を信じ、確かめるため学者を志した瞳子は、深夜に仲間から抜け出し島を探索している途中にゲリラに捕らえられる。
瞳子とゲリラたち、特に頭目・ヤンとの関係性が物語の軸となり、この抗争の行く末、瞳子とゲリラたちがどうなるのかを描くのが -
Posted by ブクログ
ネタバレほんわりしたお話。主人公は「恋」というものがよくわからなくて、告白されたのに逃げ出してしまった自分自身に少し、嫌気が差している。
そんな子が、平安時代に生きていた幽霊?と出会い、和歌を学ぶことで言葉を伝えることの大切さを知るというお話。
作者が和歌に興味を持って書いたというお話なので、作中に登場する和歌は恐らく念入りに選ばれているのだろうと思った。言葉について大切にされているんだなというのが伝わってきたし、主人公が自分の悩みを乗り越えて成長する、というのもわかりやすいし、あぁ可愛いなぁ、と思う(笑)
ただ幽霊×少女という組み合わせから、だいたいどういう展開になるのかはある程度想像がついて